本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

たとえ世界が終わっても

2017-07-22 12:24:21 | Weblog
■本
55 EQ こころの知能指数/ダニエル・ゴールマン
56 たとえ世界が終わっても/橋本 治
57 定年後 - 50歳からの生き方、終わり方/楠木 新

55 先週読んだ「ロング・グッドバイ」とともに、ずっと「積読」状態だったので意を決して読みました。ここ数年はやりの、脳とこころの関係性を説いた本の古典とも言える内容で、類似書がこの本を参考にしていることがよくわかりました。基本的には「自分の感情の動きを理解して」、「衝動的に行動せず、うまく自分を制御する」ことの重要性を説いた本です。衝動的な感情の制御は「言うは易く行うは難し」、ですが、なぜそういう心の動きになるのかを(そしてその衝動的な行動の代償がいかに高いかについても)、丁寧に解説してくれているので、ひょっとしたらましな人間になれるかも、という期待が持てる本です。ただ、この本の長さの半分くらいでよかった気がします。翻訳も読みやすいとは言えず、結構しんどい読書でした。とりあえず、自分の感情の動きのモニタリングから始めてみたいと思います。

56 引き続き橋本治さんによる最近の世界情勢を考察した本を読みました。先週読んだ「知性の顚覆」の前段のような作品で、無反省な「経済成長第一主義」への批判など、一部内容が重なるところもあります(「たとえ世界が終わっても」は少しタイトルとして狙いすぎな気がしますが、「経済成長を続ける世界が終わっても」くらいの意味です)。この本の内容紹介に「橋本治史上、最も分かりやすい一冊! 」とある通り、フリーライターや編集者との対話形式で進み、トリッキーな論理展開のいつもの橋本治さん節から感じる疑問を、彼らが代わり質問してくれ、それに橋本さんが例になく丁寧に説明して下さるのでわかりやすく、なんとなくわかった気になります。ただ、この「わかった気になる」が曲者のような気もして、いつもの消化不良の読後感の方が、自分で考える訓練になり、橋本治さんの本を読む上ではそちらの方が有益かもしれません。とにかく、いろんな意味で自分の頭で考える重要性を再認識させられる本です。

57 今年上期の新書のベストセラーということで読みました。会社員生活の晩年をフリーライターを兼ねながら過ごされた筆者自身のご経験も踏まえながら、退職後の生活とそのための準備が会社員時代から必要なことを、具体的にイメージできるように説明してくれます。また、楠木さん自身が休職された経験があり、また、退職後に充実した生活を実現されているので、会社組織以外の居場所を見つける必要性を説かれる部分には説得力があります。結局、自分の好きなことで社会につながることが一番で、退職後の長い時間を費やしても苦にならない好きなことを、会社員生活のうちから自分に問い続けることが必要なのだと思いました。


■CD
35 What's The 411?/Mary J. Blige
36 The Mix-Up/Beastie Boys
37 M!ssundaztood/P!nk

35 「クイーン・オブ・ヒップ・ホップ・ソウル」と称されるメアリー・J. ブライジのデビュー作。デビュー作らしい瑞々しさと、抜群の歌唱力が印象的です。次作の「My Life」という作品で完成の域に達しますが、軽快なスタイリッシュさと重厚な情念のバランスが絶妙です。「Real Love」は、今聴いても新しくかつ普遍的で、歴史に残る名曲だと思います。ソウルミュージックの暑苦しさが苦手な方にもお勧めできる作品です。

36 ヒップホップ・グループの大御所ビースティ・ボーイズによるインスト盤です。「Hello Nasty」、「To the 5 Boroughs」といった作品で地位を確立した後の作品なので、リスナーの期待よりも自分たちがやりたいことを自由にやった感がタップリです。能天気なパーティチューンのヒット曲が多いグループですが、彼らの知的な面が前面に出ています。「Paul's Boutique」あたりの、豊富な音楽的知識を元にした、練りに練ったクールなサウンドが好みな方は気に入ると思います。人間の多面性を知る上でも興味深い作品です。

37 アメリカの女性シンガーソングライター、ピンクのキャリアハイのセールスを記録した作品です。彼女を象徴する代表曲「Get The Party Started」のようなひたすら楽しいアップテンポの曲だけでなく、ミディアムテンポの曲もバランスよく配置されています。名曲「What's Up?」で有名な元4 Non Blondesのリンダ・ペリーと大半の楽曲が共同制作されたということで、ツボを押さえたドラマティックな楽曲が満載です。


■映画
42 僕だけがいない街/監督 平川雄一朗

 原作漫画が大好きだったのと、映画館で観た予告編が印象的だったので観ました。主演の藤原竜也さんは生理的に合わないので評価は差し控えますが、ヒロインの有村架純さんはとてもチャーミングですし、子役の二人の演技もとても上手でした。母親役の石田ゆり子さんは原作と少しイメージが違いますが(もう少し芯が強いイメージでした)、好演されていたと思います。虐待される子どもの描写も印象的で心を揺さぶられました。これら俳優陣の演技力と原作のストーリーの力で途中まではとても面白かったです。原作完結前に映画化が進んだので仕方がない面があるのは承知の上ですが、それでもエンディングの唐突感には失望しました。細かく張られた複雑な伏線を丁寧に解消していくのが原作の魅力の一つであったので、それができないのであれば、つじつまが合わない伏線ごと大幅に削ってもよかったのではと思います。ストーリーの幹の部分でつじつまが合っていないのがとても気持ち悪く、エンディングをオリジナルなものにするのであれば、もう少し大胆に脚色してもよかったのでは、と思います。
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