高校の新年度が始まりました。
四年目に突入しました。
今年の履修生は3倍ぐらい増え、2つのクラスになりました。
大きいクラスには25人の生徒さんもいるので、
大人数クラスでも発話が多く取ってもらい、円滑なコミュニケーションをたくさんできるような方法を模索中です。
第二外国語なので、講義が始まるまえに履修動機を必ずアンケートをします。
「正直に書いてね」とアンケート用紙に書いたから、
「単位のため」と正直に書く生徒さんが数少なくありません。
それはそれでいいと思います。
語学教室に通うような勉強熱心な方と違い、
高い学習意欲をもたない学習者に出会うのは大学か高校しかないと思います。
興味がとくにあるわけでもない学習者だからこそ、
そのような学習者にも中国語の学習は楽しいと思ってもらえるのは講師の極意の一つだと思う。
“师者,所以传道授业解惑也。”(唐・ 韩愈 《师说》)という古い伝えがあります。
師は道を伝え、業を授け、惑いを解く者だということです。
いままで、教室に通ってくださった方に教育をするという発想は一度もありませんでした。
自分には語学の専門知識があり、
それをマスターしたい方々にわかりやすく伝え、身につけてもらうだけだと思っています。
しかし、やりとりの中、本来講師である自分は幅広い分野で活躍されている方々にたくさんのことを教えてもらい、
いつの間に学習者の身にもなります。
なので、道を伝えるのは師の仕事という言葉が知りながら、
いままでの自分には必要がないと思いました。
しかし、未成年の子供たちを見ると、何か伝えられるものが自分にあるのかを考えるようになります。