goo

『刀』(読書メモ)

小笠原信夫『刀』角川ソフィア文庫

角川文庫のジャパノロジー・コレクションの一冊であるが、『根付』に続いて読んでみた。

ちなみに、ジャパノロジーとは「日本を総合的にとらえることを目的とする学問。日本学。日本研究」らしい。

日本刀は、武器としてだけではなく、美術品としても独特の迫力を持っており、「日本」を象徴するものの一つだと思う。

作者の小笠原さんは次のように言う。

「日本人は刀剣を美的感覚をもって、鍛錬、焼入れ、研磨を行う世界に稀な国民である」(p.13)

なぜか?

「古来、日本では、社寺に刀剣を奉納することが行われてきた。また、刀剣が神そのものや、神の日用品すなわち神財物としてみなされる例もある」(p.94)

つまり、単なる武器を超えて、神様への供え物であったがゆえに、刀鍛冶の人々は魂を込めて刀を創ったのだろう。その結果、日本刀が独自の魅力を持つようになったといえる。

神を敬う気持ちが美を生む、と感じた。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 人を裁くな。... 柔らかさと硬... »