前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

団体訪問、後期高齢者医療廃止署名、かわえ明美さん迎え「つどい」

2010年02月13日 | Weblog
    昨日は、参議院福井選挙区の山田かずおさんとともに県内の諸団体数十団体にあいさつまわり、3月21日の志位委員長の演説会の案内活動をおこないました。「いまの政治ではだめですね」「ほー志位委員長が来るのですか」「山田さんのお義父さんの増永さんにはうちの業界の総会で講演していただきました。先日は県政功労賞をうけられましたね」「がんばってください」など先々で快く迎えていただきました。ありがとうございました。

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   午後には、社会保障推進協議会主催の後期高齢者医療制度即時廃止を求める宣伝行動に山田さんとともに参加。雨から雪に変わる悪天候、気温2.5℃で署名版を持つ手も痛くなるほどの寒さの中で署名行動を行いました。参加者は、民医連・医療生協(8人)、共産党2名が参加し、40分余りで71筆の署名が集まりました。

署名をお願いすると、「おじいちゃん、おばあちゃんに安心して医療を受けてほしい」と話す高校生や「すべての根源は小泉だわよね。」と語る主婦の方。「後期高齢者医療制度廃止」のプラスターをみて、近寄って署名される方も何人もいました。改めて、怒りの強さを痛感しましたね。
山田さんは、「後期高齢者医療制度を廃止して、本の老人保健法に戻り安心して高齢者が医療を受けられるように協力ください!」と力強く訴えました。

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夜は、参議院比例のかわえ明美さんを迎えたつどいが国際交流会館で開催されました。あいにくの悪天候でしたが多数のみなさんにご参加いただきました。ありがとうございました。

 かわえさんの力づよいあいさつ、名古屋市での生活困窮の方々への支援活動、何度聞いても胸があつくなります。
 鈴木市議の司会で、かわえさん、山田さん、わたしのトークもおこないました。入党のいきさつ、趣味のことなどもふくめてお話しました。「候補者が身近に感じられてよかった」との感想もいただきました。

 民主医療機関連合会内の後援会の男性陣の後期高齢者医療制度の寸劇には爆笑。新婦人内後援会からは、バレンタインのチョコをいただきました。ありがとうございました。かわえさんからもいただきました。ありがとうございます!




2.11集会、北陸新幹線計画は凍結を(福井県への要望③)

2010年02月12日 | Weblog
 昨日は、「2.11福井県集会」に参加。その後、北陸新幹線福井延伸問題を考えるシンポなどできないか、の相談会。夜は、西村きみ子市会議員と冷たい雨の中、地域をまわりました。

   2.11集会では、福井県AALA理事の北出芳久氏が「日本の戦争責任と東アジアの平和を考える」と題してこの間の中国・韓国訪問のことも紹介しながら、壮大な話。NHKの「坂の上の雲」の話、韓国併合100年の話、ドイツの二国間教科書の話などは「目を醒まして」恩師の話を聞きました。
  福井民主医療機関連合会の武本千束氏の辺野古支援連帯行動の報告もわずか3日間の行動にもかかわらず、骨太でした。母親として平和を守る決意も感じました。
  9条の会事務局長の屋敷氏はこの間の活動と、女性・青年・職場層への取り組みの課題を話しましたが、実感でした。また、5月3日の憲法記念日の集会の講師が、岩波新書の「貧困大国アメリカ」の著者の堤未果さんに決まったことが報告されました。
  短時間の集会でしたが、中身の濃い集会でした。


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さて、福井県への要望の紹介は今日が最後です。
    わたしたちは県、県議会、経済界がすすめる新幹線計画について「北陸新幹線計画は凍結を」と求めました。旭副知事は、「関東、信越地域との交流が活発になる。経済効果ある。早急な認可をめざしていく」と答えました。
山田参議院予定候補は「新幹線単体ではなく、在来線の第三セクター化などコスト負担増となる。東京駅に到着せず、大宮どまりになるなどデメリットも県民に伝えてほしい」と求めました。

  原発政策について危険な原発推進政策の見直しを求めました。旭副知事は「40年超える運転継続については、まずは国による安全の確認が求められる」「プルサーマルについては、昨年12月、県の専門委員会で安全性は妥当、との結論だした。今後は節目節目で確認していく」などと答えました。

住宅の耐震改修については、「平成17年から診断助成、20年から改修助成をおこなっている。省エネリフォーム促進の場合、補助を60万円上限から100万上限に増額している」と答えました。県営住宅の耐震については、「県営住宅は77棟あり、うち昭和56年以前のものが40棟。すべて診断し、ランクがD,Eは工事が完了した。Cについても説明しながら順次改修する」などと答えました。

私たちとしても、さらに県政に県民の声を反映させること、また問題の多い新幹線、原発、ダム計画などについては県政を監視していくこと、を強めていきたいと思います。
ご意見、ご要望をお寄せください。
以下、該当の申し入れ文です。

四、不要不急の事業を見直し県民の立場での改革を
①身の丈にあった財政運営をおこない、借金のおおもととなる大型開発事業こそ見直してください。県債残高は8500億円を超えています。不要不急の新たなダムや道路の建設などこそ見直し、くらし応援の生活密着型公共事業、既存の道路や橋梁・施設などのメンテナンス、公共交通機関の存続などに必要な予算を配分してください。
②新幹線計画について、建設費用と並行在来線・越美北線の第三セクター取得・運行費用の2重3重の大きな負担となる現行のすすめ方は、自治体財政に大きな負担となるものであり、見直しを国に求めてください。
また、現行の東海道新幹線ように必ず東京駅に到着するのではなく、終着駅が大宮駅となるダイヤが発生すること、関西圏への特急削減などの恐れもあります。これでは現在より利便性が低下するケースがうまれます。このまま現行の新幹線計画で突っ走ることは福井県行政と県民生活に大きな傷をあたえかねません。したがって、このような「デメリット情報」についても県民に知らせ県民が冷静に判断できるようにするとともに、現行スキームでの県内への延伸計画は凍結してください。


五、危険な原発偏重の県政転換を
①新潟県中越沖地震で東京電力柏崎刈羽原発が大きな被害を受けたのを機に、多くの県民に原発とその関連施設の耐震性に重大な不安・心配が生まれました。県内各原発で、耐震性の基準となる「基準地震動」が大幅に見直されたのは、逆に、地震への過小評価が繰り返されてきたことを示すものです。また、県内でも原発の真下や近傍に活断層が評価されたことは、これまで国や電力会社が、「原発の建設用地を決める際には、直下に活断層がないことを確認している」との説明が崩れたということです。こういう新たな事態のなかでの、「もんじゅ」再開、敦賀原発増設、高浜原発でのプルサーマル、40年をこす老朽化原発の酷使はおこなわないでください。また、県として、「原発と活断層・耐震性」問題で県として県民説明・討論会を開催してください。
②前項にも書きましたが、とりわけ今年は県内の原発をめぐる情勢は深刻であり、県内原発の危険な運転については反対していただきたい。第一に、高速増殖炉「もんじゅ」は世界最大のナトリウム火災事故を起こし長期間停止中の原発であり、この間もトラブルが頻発しています。耐震安全上もっとも脆弱な原発であり、運転再開は了解しないでください。第二に、日本原電、関西電力での40年を超える運転継続の計画は、事故の危険がさらに増大しかねない老朽化原発の運転延長・酷使となるものです。また、すべての原発の運転延長に道を開くことにもなりかねず、認めないでください。第三に、プルサーマル運転についてです。MOX燃料を使用することで、通常のウラン燃料と比べて、原子炉のブレーキの役割を果たす制御棒の利きが悪くなったり、燃料破損の可能性が高くなると指摘されています。これまで重大事故を相次いで起こしてきた、技術的に未確立な原発の危険要因が、さらに増大します。MOX燃料は、ウラン燃料に比べて放射能が数百万倍も高く、製造・輸送・装てんの各段階で燃料の扱いが難しくなり、労働者被ばくの危険性も格段に増えます。このようなプルサーマル計画について、県の了解を取り消してください。
③原発消防防災体制の強化をもとめます。老朽化した原発で巨大地震と火災が同時多発的におきたとき、現状では対応できないわけですから、自主防災の強化をいっそう求めてください。県として巨大地震と原発火災など複合災害を想定した防災計画を作成し、訓練をおこなってください。
また、原発の過酷事故に備え、最低30キロ圏域の住民と「通勤・観光客数」に見合うヨウ素剤を自治体庁舎、学校・公民館など避難施設にも重複配置してください。
④教育現場で「環境・エネルギー教育」と称して、「CO2をだしません」など一面的で安易な原発美化をおこなわないでください。学習・教材は、一方的な原発宣伝ではなく、世界、日本、福井県のこれまでの原発事故の問題など原発のもつ危険性をきちんと教えることや、廃炉処理や使用済み核燃料の取り扱いなど将来にわたって大きな負担が生じる発電方式であることなどを正確に理解できるものにしてください。

六、県民の命と環境をまもる県政に
①地球温暖化防止・温室効果ガスの削減目標実現のため、県は率先して目標達成のための取り組みをすすめて下さい。そのため、小水力発電をふくむ自然エネルギーなど再生可能なエネルギー開発や利用促進をはかるための支援策を実施して下さい。 太陽光発電への支援とともに経済的な効率も高い太陽熱温水器などについても普及促進をすすめてください。
②消防「広域化」は、実質的に消防資機材の後退、人員の弱体化につながり、消防防災能力後退につながります。県の広域化計画を見直し、現在の各消防が国の「整備指針」にそった消防体制を構築できるように県として支援してください。
また、地域の自主消防団・防災会が資機材を購入する際の県としての独自の補助制度をつくり、地域の消防力の強化を支援してください。
③スーパー・コンビニなどの24時間営業やパチンコ店の大型液晶看板などはエネルギーの浪費、光害など考慮し自粛を求めてください。光害防止条例の制定を検討してください。
④水資源の有効活用と「水害対策」のため家庭での雨水貯留タンク設置の助成制度を創設してください。
⑤足羽川ダムは、専門家からも指摘されているように費用対効果が脆弱な計画です。「穴あきダム」は、環境への負荷の大きさと危険性も指摘されています。また、足羽川の大規模な改修も完了し、「福井豪雨」の再来にも耐えうる河川となりました。そのうえ、このようなダム計画は「2重投資」ともなるものであり、見直してください。さらに治水安全度を高めるのであれば、ダムによらない堤防強化、遊水地などをすすめてください。
⑥個人の住宅耐震診断・改修への助成をさらに拡充し、経済的負担を軽減することによって、利用がはかられるようにしてください。また、県営住宅の耐震診断・改修についても入居者に情報を開示しすすめてください。
⑦いま、オバマ米大統領の演説以降、世界で核兵器廃絶の世論が高まっています。福井県としても、オバマ米大統領に、この点でも呼応し、核兵器廃絶めざす「非核平和福井宣言」などをおこなってください。
「有事動員」の国民保護計画は見直し、憲法9条を守る平和行政をおこなってください。また、自衛隊に「適格者」の住民情報を保護者・本人の了解もえないまま「無条件に」提供している現行の市町の事務には個人情報保護などの観点から問題があります。当面の措置として、自衛隊への個人情報提供は、保護者・本人からの「同意」を得たものに限るよう改善を市町に求めてください。



原発「もんじゅ」再開やめよ、老朽化原発運転継続はやめよ

2010年02月11日 | Weblog
昨日は、原発問題住民運動福井県連絡会と原発の安全性を求める嶺南連絡会が福井県内の原発事業者3社(関西電力株式会社、日本原子力研究開発機構、日本原子力発電株式会社)にたいして耐震対策の確立などを求める申し入れをおこなった行動に参加しました。
私も原発問題住民運動福井県連絡会の代表委員をしているからです。申し入れには、県連絡会から奥出春行、河内猛、多田初江、わたしの各代表委員に林広員事務局長、嶺南連絡会から坪田嘉奈弥、遊津喜由、上原修一の各代表委員らが参加しました。日本共産党の山田和雄福井選挙区予定候補も同席しました。共産党の山本敦賀市議、北原若狭町議、猿橋おおい町議も参加しました。

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高速増殖炉「もんじゅ」の運転再開をめざしている日本原子力研究開発機構では、「危険な『もんじゅ』の運転再開はするな」「万全な地震対策を」と要求。応対した敦賀本部の中西弘樹総務課長は「申し入れは上層部に伝える。回答時期は約束できない」などと回答。参加者は「市民にまともに答えないのはどういうことか」「動燃時代でさえ、わたしたちの質問に答える場にでてきたではないか」と機構側の対応を批判しました。こんな住民軽視の態度で、運転再開はとても認められないと痛感しました。

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日本原電では運転から40年が経過する敦賀1号機の運転延長をやめることなどを求めました。敦賀地区本部の松ヶ谷秀幸・業務総括グループ副長が応対しましたが、回答に応じなかったため、参加者は「門前払いではだめだ」「会社の方針があるわけだからきちんと説明すべき」「敦賀3,4号機の建設・運転が延びると、さらに1号機の運転を延長するのか」など厳しく指摘しました。
松ヶ谷氏は「12日に返事する」と答えましたので、誠実な対応を期待します。

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関西電力では、「40年超の運転継続はするな」「高浜原発でのプルサーマルは中止に」と求めました。原子力事業本部の中西昭仁・地域共生部マネージャーらが応対。「40年超運転は、国で審議中で、その結果も受けて総合的に判断する」「プルサーマルは国の了解を得てすすめる」「耐震対策は国の審議中で、その結果次第でどうなるか」などと簡単に回答。参加者がきちんとした回答を求めたことに対しては「あらためて回答するか、また返事したい。広報資料は提供する」と答えるにとどまりました。


  3社をまわって、もっと県民の疑問に誠実に対応してもらいたいと思いました。「回答するかしないかわからない」などという横着な態度では、県民理解は得られませんね。

自殺者増加の抜本対策を(福井県への要望②

2010年02月10日 | Weblog
    昨日は、福井県の旭信昭副知事にたいして、日本共産党福井県委員会としての予算要望をおこないました。
その後、西村・鈴木両福井市議とともに、県の非常勤・アルバイト職員の賃金実態を調査。行政事務で日当5,500円。これでは官製ワーキングプアですね。改善が求められると思います。その後、弁護士事務所での相談会に参加しました。

    さて、昨日の副知事要望の続きです。
わたしたちが、自殺者増加の抜本対策を求めたのに対し、「いまは地域が限られているメンタルヘルスの出前講座を全県に拡大する。労働関係の相談窓口にも臨床心理士がはいっていく計画だ」と拡充の方向を明らかにしました。
しかし、「防止計画策定を」と求めたのに対しては、「予定はない」「これまで9月だけだった社会的なキャンペーンは12月と3月にもおこなう」と答えました。
 また、県庁職員の長時間労働の改善や精神疾患増大対策を求めたのに対し、「長時間労働の解消を図っている。相談の専門窓口も設けている」などと答えました。

     子供の医療費無料化制度の拡充を求めたことには、「いまは、市町の自主事業で拡大しているが、県の応援計画を議論している。いま協議をすすめている」と拡充の方向で協議がすすめられていることを明らかにしました。
松本坂井市議は、「子供の医療費無料化拡充は坂井市も最重点要望としている。県が拡充すれば、全県の自治体がさらに充実できる。ぜひ拡充を」とつよく求めました。
また、「窓口無料化を」と求めたことには、「その方がいい。国にもつよく要望している」と答えました。

    高校生への支援について、「私立高校についても県独自の制度をさらに充実させていきたい」と答えました。一方、利用者が少なかった、親が解雇されたことなどによる県立大学学費の免除制度は打ち切り、今後は柔軟に対応していく、としました。


  以下、該当の申し入れ全文です。


二、格差拡大の「傷跡」を回復し、県民生活を応援する予算に
�新政権が総選挙で公約した後期高齢者医療制度廃止を先送りしないこと、誰もが安心して医療が受けられるよう社会保障予算の増額を国にはたらきかけて下さい。また、新年度からの保険料引き上げはおこなわないこと、医療がうけられなくなる資格証は発行しないことを県のイニシアで広域連合にもとめてください。
�障害者自立支援法については、「事業所の報酬を月払いにもどすこと」「応益負担をやめること」を国につよくもとめてください。県として当面の対策として、「市町が独自に応益負担を軽減する単独事業について、県費支援をおこなう」「事業所の事務は増えているのに経費がみられていない事務員の経費についての県費補助」など具体化してください。
�国民健康保険について
1、県として、市町国保会計への県費補助を増額してください。国保税滞納者への「資格証明書」等の発行について、県民の医療が奪われることがないよう市町に改善をもとめてください。
2、国保法第44条に基づく医療費(一部負担金)の減免制度を県内全ての市町で実施するよう指導し、また、県独自に県民に対して医療費・一部負担減免制度が利用できることを周知徹底してください。
3、福井市が来年度予算の「先食い」をおこなっていることは今後を考えれば重大です。県として、福井市に対し、一般会計からの繰り入れを増額し、後年度に危機を及ぼす財政措置はおこなわないよう助言してください。
�自殺の増加が、県の「健康長寿」を押し下げています。県立病院をはじめ拠点病院での精神・神経科担当の医師・専門家の確保、市町や県内事業所でのメンタルヘルスの対応強化、交通事故キャンペーンなみの社会的なキャンペーンをすすめてください。また、専門家・機関、市町とともに「防止計画」を策定してください。
 また、雇用問題からうつ病になる方も少なくありません。福井労働局とも協力し、雇用労働関係の相談窓口でも「心の健康相談」を位置づけ、うつ病の早期治療で自殺予防をすすめてください。
 福井県庁や教職員のなかでの「精神疾患増大」は重大です。県、教育委員会として予防対策をつよめるとともに、仕事のあり方そのものの「長時間労働、過度のストレス」を改善してください。
�介護保険について。県としての財政支援を増額し、保険料引き下げ、低所得者への減免制度の拡充がすすむよう支援してください。
また、特別養護老人ホームや老人保健施設の実態としての待機者解消にむけて、予算措置をおこなってください。介護福祉労働者の賃金引上げなど労働条件改善に県としてもさらにイニシアを発揮してください。
�生活保護や福祉資金貸付の最新の改善点を県の出先機関、市町へ徹底をしてください。
�子ども医療費の無料化を拡大してください。群馬県では中学校卒業までの無料化を決めました。福井県でも思い切った施策をつよく要望します、また、窓口無料化を実現してください。
�住民のみなさんの運動もあり、社会保険病院存続の方向がだされてきたのは嬉しいことです。地域の拠点病院である福井社会保険病院について、産婦人科の医師を増員して、お産のできる病院とするよう国にもとめてください。高浜町の社会保険病院についても医師を増員し、地域の救急医療をになう病院として存続するよう国にもとめてください。
�産科医師不足問題の抜本的解決のために、地域医療を守る体制の構築に全力をあげてください。奥越地域で安心して出産できるよう県として支援してください。また、助産師の活用などをふくめ、総合的な支援策を具体化してください。
�県内でも人工透析患者は毎年増大しつづけています。県として、必要な予算措置・人員確保をおこない県立病院での夜間透析を再開してください。また、夜間透析を廃止した大病院についても再開を求めてください。
 抜本的に、患者増大にふさわしい計画を県の責任で策定し、「透析難民」をださないでください。
�正式な役所としての「公権力」をつかえない福井県地方税滞納整理機構が、県民に対して「差し押さえするぞ」「金目のものはオークションで公売するぞ」と脅しながら徴税活動をしているのは問題です。また、市役所、町役場が「滞納案件」を「機構おくり」にし、そこでなにがおこなわれようと関知しない行政は大問題です。
「機構」も本来、差し押さえや公売の権限がないにもかかわらず、そういう権力があるかのように県民にふるまっていることも大問題であり、県としてこのような活動は中止してください。


三、児童・生徒こそ主人公、の教育行政を
�教育効果が高いことが明らかになった少人数学級を小学校1年生から実現してください。
�県立学校の再編について、地域合意抜きに、一方的な学校統合などは絶対におこなわないでください。
�小中学校の耐震化をすすめるために、補助対象をB,Cランクに施設にも拡大してください。国の予算削減をやめるよう、つよく求めるとともに、県の制度をさらに拡充して応援してください。
�奥越地区養護学校について早期に具体化してください。建設の際は、寄宿舎を設置してください。また、奥越地域の養護学校の通学バス運行を県の責任でおこなってください。養護学校通学費は県が負担してください。 
�経済状況の悪化の中で生徒の家庭も大変なところが増えています。授業料などの減免や奨学金の拡充など機敏な対応をすすめてください。県立大学学費の免除制度は延長できるように改善してください。「急な進路変更」を余儀なくされる生徒へのケア・相談活動などのバックアップを強化してください。
政府の発表でも、ひとり親世帯の貧困率は54.3パーセントです。高校授業料無償化とともに、県独自で制服代や運動着代、教材費を支援するための「一時金支給」を創設してください。
�4月から実施しようとしている「教職員評価システム試行」は、事実上数値目標を強制し、教職員について強引な点数化をおこなうもので、教育現場に混乱を持ち込み、児童生徒の教育環境にはマイナスとなりかねません。現場の教職員が懸念を抱き、反対している評価制度の強行はおこなわないでください。
�福井県立大学について、就職支援や教育マネジメントの蓄積をいかし、より有為な人材育成と就職支援をおこなうためにプロパー職員を配置してください。




福井県に予算要望①

2010年02月09日 | Weblog
今日は、福井県の旭信昭副知事にたいして、日本共産党福井県委員会としての予算要望に参加しました。県側は、旭信昭副知事が応対。党側は、山田和雄参議院福井選挙区予定候補、南秀一県委員長、金元幸枝書記長、西村公子・鈴木正樹両福井市議、松本朗坂井市議、それに私が参加しました。

内容をこのブログでも順次紹介していきたいと思います。

  第一に、「地域経済を支え、雇用確保で県のイニシアチブの発揮を」もとめました。
雇用対策について、「県として緊急雇用の拡大策などを講じる」よう求めたのにたいし、旭副知事は、「緊急雇用は今年度2700人。新年度はこれ並かさらにプラスしていきたい。雇用調整助成金の上乗せも継続していく」と答えました。
山田かずお・参議院選挙区予定候補は「派遣法について、昨日は志位委員長も国会で質問しました。いますぐ改正を、と県が声をあげてほしい」と求めたことに、旭副知事は「派遣法改正に、抜け道があってはだめですね」と応じました。

民主党政権の「農業者戸別所得補償制度」では多くの地域で生産者の苦境が打開できない問題については、「家族労働費を80%みることになっているが、100%にすると経営努力しなくなる、貯蓄にまわるなどの懸念もある」などと述べました。

  以下、該当の申し入れ全文です。

一、 地域経済を支え、雇用確保で県のイニシアチブの発揮を
①県が発注する公共事業で下請けや孫請けの従事者が一定水準の賃金が保証されることなどを盛り込んだ公契約条例の制定や要綱をつくり、下請け企業の賃金や社会保障費を確保すること。国にたいして、公契約法の制定を求めてください。
②融資制度について、金融機関まかせでなく、融資の実態や効果、融資が受けられなかった場合はその理由の把握など、絶えず検証しよりよいものに改善してください。
また、部分保証制度=「責任共有制度」は、民間の貸し渋りを助長する役割を果たしています。この部分保証制度の中止を国や関係機関に求めてください。
③県内自治体でも取り組みがはじまっていますが、「住宅リフォーム助成」など県内業者の仕事の拡大につながる制度を県としても創設してください。
④非正規労働者への支援策を具体化して下さい。ジョブカフェの充実、青年の雇用対策を強化し、ニート、フリーター対策の充実、企業のルール無視の「派遣解除」「リストラ」、下請けいじめへの対応を迅速に行なって下さい。
また、県内でも数千人規模で「派遣ぎり」「解雇」後の雇用が確保されていないと推定されます。失業給付が切れ、生活がたちゆかなる方も増えてくる恐れがあります。県として緊急雇用の拡大策などを講じるとともに、失業給付の延長、失業者への支援の抜本的な拡充、労働者派遣法の抜本改正など規制強化へと転換し、「雇用は正社員が当たり前の社会」をめざすよう国につよく求めてください。最低賃金は時給千円以上を実現してください。

⑤県が誘致を支援した企業について、期限の定めのない雇用を原則とすることや、雇用を縮小した場合は「一部返還をもとめる」など、県民雇用の条件を厳しくしてください。
⑥鳩山政権が目玉にしてきた「農業者戸別所得補償制度」の内容が発表されましたが、これまでの農政の大きな転換ですが、家族労働費を80%に抑え、単価を全国一律にしたため、多くの地域で生産者の苦境を打開しない問題が指摘されています。価格保障を軸とした農家支援を県として具体化し、上乗せしてください。また、福井県のような家族経営が多数をしめる農業形態を守るためには、条件に見合った共同化・土地改良を支援する施策に取り組んでください。
このことを実現するためにも、県の農業予算の配分を土木事業偏重から、後継者養成や価格保障など農業の担い手優先に切り替えてください。
国にたいして、再生産が可能な農家収入を保障する価格保障・所得補償、ミニマムアクセス米の「義務的」輸入の中止、日本農業に甚大な打撃を与える日米FTA(自由貿易協定)、日豪EPA(経済連携協定)をやめることをもとめてください。
⑦林業を地域経済と低炭素社会実現に不可欠な産業として、利用拡大と森林整備をすすめてください。地籍調査促進に県としてもバックアップを強化してください。また、県産材を活用した住宅リフォームをさらに拡充するなど、地元工務店に仕事がまわる仕組みをつくってください。
また、漁業について、価格安定・省エネ対策など経営支援をおこなうなど漁業・漁村の振興をはかってください。学校給食での地場の海産物の利活用を促進してください。
⑧タクシー産業への支援について、今後の新たに発生する福井駅周辺への「入構料」の見直し、交通空白地域対策としても県独自の介護・高齢者割引の創設など高齢化社会でのタクシーの活用計画の策定、GPSシステムの全タクシー設置への補助制度などを具体化してください。
⑨雇用促進住宅の廃止計画についてはわたしたちの取り組みもあり、2014年に延長されました。また、「派遣ぎり」などで住居をなくした方の入居期間も2年間延長させることができました。県としてもこの機をいかして、不当な廃止方針の見直しを求め、全面的に「新たな募集と入居希望者の受入を再開する」よう、国、雇用・能力開発機構に働きかけてください。
⑩今春卒業予定の高校生、大学生の就職決定について、昨秋までに内定が決まらなかった生徒については厳しくなっています。あらためて実態を掌握し、卒業までに進路が決まるよう強力な支援援助をおこなってください。
また、秋田県がおこなっている各種資格免許取得費用を助成する「緊急高校生県内就職支援事業補助金」などを参考に、県としてもいっそう踏み込んだ支援を具体化してください。
⑪県の出先機関などでのアルバイト職員などの不安定雇用の実態を把握し、現場業務に支障がでないよう改善をすすめてください。その際、雇用を継続する方策をとってください。


福井県がこどもの医療費無料化拡充へ

2010年02月08日 | Weblog
    先日の福井新聞によると、こどもの医療費無料化で大きな動きがありました。

    福井新聞・・福井県は新年度からすべての子供の医療費を就学前まで無料化、市町の財政負担を軽減。さらに3割の窓口負担が必要になる小学1年~3年の医療費にも助成。通院は1医療機関で月額500円上限。入院は1日500円で、一定日数で上限設ける・・・


    この制度の拡充はわたしたち日本共産党も市民団体のみなさんとともに繰り返し求めてきたことです。各市役所、町役場では、独自にすべてのこどもの就学前の医療費無料化をおこなうなどしてきました。県にたいして3人以上こどもがいる家庭だけではなく、すべてのこどもの就学前までの無料化を県としておこなうように求めていました。

    今回、さらに小学校3年までに拡充されることになりました。各市町では、さらなる拡充で子育てを応援することが求められると思いますね。

    この福井新聞の記事をTwitterで紹介したら、結構、反響がありましたね。こういうことをすすめることが、福井県にたいするイメージアップにもなるんだなあ、と実感もできました。

以下、見にくいかもしれませんが、Twitterの反響の紹介です。

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catbike
@mmasao うらやましいです 3:05 PM Feb 5th from movatwitter mmasao宛

fukuitter yukinc0 fukuitter

0316peke: 無料化はすごいですね。子育ての負担は随分軽減されるでしょうから、他県でも追随してほしい! RT @mmasao: 福井新聞・・福井県は新年度からすべての子供の医療費を就学前まで無料化、...★繰り返し要望してきたことが前進しました! 2:02 PM Feb 5th from API

0316peke

無料化はすごいですね。子育ての負担は随分軽減されるでしょうから、他県でも追随してほしい! RT @mmasao: 福井新聞・・福井県は新年度からすべての子供の医療費を就学前まで無料化、...★繰り返し要望してきたことが前進しました! 1:59 PM Feb 5th

「ALSの治療研究を諦めない」

2010年02月07日 | Weblog
    日本ALS協会福井支部ニュースの最新号に、「今年もALSの治療研究を諦めない」と題して、高澤信一・支部長が書いています。・・・「私は家族の介護に感謝して、ALSの治療研究が進歩することを期待しています。世界は広いです。いつどこで急にALSの治療研究が完成して歩かれるか解りません。・・・患者さん、家族の皆さん 諦めずがんばりましょう。」。

     次のページを見たら、「福井県縦断300kmウオーク、がんばれMさん!」。嶺南に在住の患者会員のMさんから福井県縦断300kmに挑戦するというメールをいただきました。すばらしい挑戦なので、支部ではMさんのウオークを応援するコーナーをつくり経過を連載する、とあります。

    Mさんの決意には、「すこーしだけ手に不自由を感じていますが足腰は問題ありません。今年は『福井県縦断300キロ歩こう』に体調の許すかぎり妻とともに挑戦します。年末には越前水仙ありがとうございました。早速部屋に生けさせていただきました。私たちの病気には、まだまだ政治の力が及んでいませんが、水仙のようにがんばります」。
なにしろ、高浜の青郷を1月10日に出発、初日は22キロを歩いた・・・今後17日間にわけて武生、池田、大野、勝山、あわら、坂井、福井・・・と歩く計画!

    本当にすごいと思います。
わたしは、総会のときぐらいしかお会いする機会がないのですが、患者、家族、専門家、支援者などのみなさんの「連帯」「たたかい」にいつも胸があつくなります。

    福井県では、政治的には日本共産党の渡辺三郎元県議会議員が、患者の陶芸家・ベン・コーエンさんの在宅酸素治療を県議会で取り上げたのがきっかけで政治の光が当たりはじめました。
しかし、Mさんが言うように「私たちの病気には、まだまだ政治の力が及んでいません」という実情があるのも事実です。

     政治の光の輝きを更に強くし、患者さんの生活・治療への支援、治療研究の前進をはからなくては、と思いますね。
 軍事予算5兆円を削減し、「人を生かす」予算に組み替えさせましょう。

福井県立高校再編計画、若狭の民の怒り

2010年02月06日 | Weblog
福井新聞・・・福井県高教組は5日、若狭地区の県立高再編整備計画について、同地区住民を対象に行ったアンケート結果を公表した。210人の回答者の8割以上が若狭、若狭東、小浜水産の「3校体制の維持」を望んだ。

 アンケートは昨年12月、新聞の折り込みチラシで小浜市と美浜、若狭、おおい、高浜の各町に計3万1650枚を配布。2月4日までの返答をまとめた。

 アンケート結果によると「若狭地区の再編計画を知っている」の設問には「よく知っている」「知っている」が合わせて71・9%。同地区の高校の在り方については「3校体制の維持」が81・9%を占め、「2校に再編」が10・0%だった。

 意見では「県内唯一の水産専門高校を残すべきだ」「水産関連の教科は存続すべき」など、再編整備計画の中で焦点となっている小浜水産の存続を望む声が目立ったという。・・・・


         ★

   以前も、このブログで取り上げたが福井県がすすめる強引な高校再編には厳しい批判と強い要望が相次いでいる。
8割以上の地元住民の声に背く県行政は許されないのではないか。

アンケートには地域の皆さんの熱情を感じた。
● 「戦前は、県外からも海国日本を担う優秀な人材が集まり、日本の漁業、海産物加工業、日本の産業をささえてきた。そのことを先ず忘れてほしくない」
● 「水産高校は、地域と結びついた特色ある教育を展開しており、全国的にみても存在価値がある。なくすなんてとんでもない」
● 「絶対反対。県の教育委員会は何を考えているのか理解に苦しむ。水産業の重要性は、今後ますます高まっていくことは明らか。亡国の再編計画は直ちに取り消すべき」
● 「若狭3校は、それぞれ特徴があり、伝統のある高校です。少子化だからこそ将来の大きな選択肢として是非ともこの3校を存続していただきたいと強く望みます」
● 「今でも選択肢が少ないのに、これ以上減ったらますます地元から人が離れていきそうな気がする」

今回、210名もの方々が上記のようにさまざまな思いをびっしり書き込んで返送してきたという。


 多くの県民の反対にもかかわらず、県立高校再編をごり押しすることをやめさせましょう。
 民の声きけ 西川県政、広部教育長。と叫ぼう。


「共産党議員がいないからやりやすい云々」・・こんなことを教育委員会に言わせているのでは情けない。たしかに、今から6年ほど前にも県立高校再編の動きがあったが、わたしも県議会で「学校削減ありき、の計画はダメ」と追及した。
 しっかりしてよ、福井県議会。と叫ぼう。


議員のみなさんと

2010年02月05日 | Weblog
  昨日は、県内の共産党議員の会合でした。最初に、第25回党大会に参加して発言した鈴木しょうじゅ福井市会議員からは、大会の舞台裏や、発言準備の模様、発言にたいする反響などが生き生きと紹介されました。4月の市議選を控えた坂井市の松本朗市議からは、この間の畑野まみこ市議とともに坂井市政のなかで取り組んできた図書館存続の取り組みや学校給食民営化を許さないたたかい、雇用促進住宅の追い出し許さない取り組みなどが紹介されました。本当に住民の利益を守り奮闘してきたかけがえのない議員団だと痛感しました。

   その後、わたしから、3月21日に志位委員長を迎えて福井市文化会館で開催される演説会の取り組み方、3月議会にむけた準備などについてお話しました。
市会議員、町会議員のみなさんからは教育や保育、後期高齢者、国保、地域経済、原発、農業などさまざまな課題について意見がだされ、集中的に討論しました。

   会議のあとは、地域のみなさんとお話。どこでも「自民党もひどかったけど、民主党でもあかんな。共産党、しっかりやってくれ」という雰囲気。志位委員長を迎える演説会も紹介しながら頑張る決意を伝えていきます。

あらためて、福井市内での企画のご案内です。ぜひ、お誘いあわせてご参加ください。

● 参院比例・かわえ明美さん、山田かずおさん、そして私のトーク
     2月12日 午後6時半開場  国際交流会館

● 志位和夫委員長演説会
     3月21日 午後1時半開場  福井市文化会館

福井県観光営業部長と懇談、かわえ明美さんブログ

2010年02月04日 | Weblog
   昨日は、参院比例のかわえ明美さん、福井選挙区の山田かずおさんとともに、福井県の観光営業部長と懇談。その後、じん肺闘争を支援する会の集会に参加しました。
かわえさんや山田さんも元気印ですが、観光営業部の小寺部長59歳も元気印。「文化と産業をむすびつけていきた。現在1025万の観光客を1100万に増やしていきたい」「決め手は3要素。PR、受け入れ施設のブラッシュアップ、おもてなし、がうまくかみ合うようにしていく」「修学旅行も誘致したい」など意欲を語られました。
 福井県の取り組みは、先日NHKの「ナビゲーション」でも鳥取県・境港市とともに紹介されていました。
 話のなかでも「ふところ具合が寂しいのでは観光産業は成り立ちませんね」と。

   昼食は、久しぶりに県議会食堂に。以前と経営の方は変わっていました。節分ということで恵方巻きがだされました。おかずも多彩で定食600円。店員さんの笑顔のサービスもよかったです。気軽に入れますので、一度いかがでしょうか。営業時間は11時半から13時半。

   食事しながら、かわえ明美さんのブログがあることを知りました。うかつでしたね。
いきいき、あったか、明るいブログで、かわえさんらしいと思いました。
ぜひ、ご覧ください。
http://www.kawae-akemi.jp/blog/

廃棄物行政の闇

2010年02月03日 | Weblog
節分、立春。しかし天気予報には雪マーク。まだまだ油断はできません。


環境カウンセラーの杉本裕明氏が廃棄物行政について書いている。「問題の背景には廃棄物の政策を管轄するのか、法の枠組みに関する大きなテーマがある。廃棄物処理法は環境省が主務官庁で、2001年の省庁再編以前は厚生省だった。その廃棄物に対する権限をめぐって、攻め込んだのが通産省(経済産業省)。通産省は、自らが主務官庁となって、廃棄物の世界からリサイクルの分野を抜き出しはじめた。・・省庁間の対立は別にして、いずれは廃棄物と資源利用の世界を統合する法制化が不可欠。」「紛争事例に共通しているのが、環境汚染の未然防止を役目とする国や自治体の、不作為とも言える怠慢である。もっと早く住民の声に耳を傾け、適切に対応していれば、現在のような社会紛争も環境汚染も、それほどひどくはならなかっただろう。・・・これまで行政側は、後手に回った末に、住民から突き上げられて、渋々情報を小出しにしてきた。」・・・

             ★

   まったくそうだ。この著書「廃棄物列島」(世界思想社)には、わたしも少なからずかかわった福井県敦賀市の例も紹介されている。
  
   いまから20年ほども前だが、日本共産党の仕事で敦賀市を中心とした嶺南地区委員会にいた。たしか、中日新聞だったと思うが、社会面に大きく、敦賀に全国からゴミが運びこまれている、という記事が載った。さっそく仲間たちと相談し、「自然と環境をまもる会」の立ち上げを準備した。

   当時、この問題を県議会や敦賀市議会で問題にしたのも共産党だ。街では、「ゴミのバックには暴力団がいる」といわれ、地元住民の方も怯えていた。敦賀市民のねばりづよい反対運動がつづいた。

   市会議員だった奥山裕二さんが、わたしとともに福井県議会議員となり、県議会でも徹底追及が本格的にはじまる。なんといっても「許可量オーバーの疑い」だ。県はのらりくらりとまったく真相を明らかにしようとしない。
  そして、大幅に許可量を超えた搬入が明らかになるや、「業者の営業を引き続き認め、後処理の資金を準備させよう」などととんでもない提案がだされた。当時の担当課長は厚生省の「天下り」。厚生省のお墨付きも背景に、業者と結託した県庁、県議会議員の策略だった。

それが、わたしたち共産県会議員の反対だけで、自民党系、公明党、民主党系のほかの議員はみんな賛成してしまった。
  本当に、呆れた、おぞましい事件。
  わたしたちは、共産党国会議員団にすぐ相談し、当時の木島日出夫、瀬古由起子衆議院議員が厚生省の担当局長にあい、「違法のうえに違法を重ねることを認めるなら、国会でも徹底追及する」と直談判。即日、ゴミの不法な搬入は中止された。赤旗1面でも報道された。
  赤旗コピーを手にした県庁幹部は「局長が言ったのですか・・」と言って、手が震えていた。
  
  もし、共産党の国会議員がいなかったなら・・・・その後も持ち込みは続けられた。

  自民県議のボスは議会の場で、共産党の「活躍」に怨み節を述べたが、違法を通そうとした県庁と県議会こそ真摯に反省が求められた。

 「住民の声に耳を傾け、適切に対応を」。痛切な福井県政の教訓にしなくてはならない。
その点でも、この本が広く読まれることを期待したい。

九条の会・ふくい事務局長

2010年02月02日 | Weblog
「九条の会・ふくい」のニュースがとどいた。「fukui9 No.45」とあるから45号。
以下 引用・・・

石ばしる 垂水の上の さ蕨の 萌え出づる春に なりにけるかも

一昨年の小田実氏、昨年の加藤周一氏と、「九条の会」では中心的な存在の方を相次いで失いました。井上ひさしと大江健三郎氏が「二人で頑張ろう」と励ましあっておいでだそうですが、その井上氏も肺がんを公表されました。月並みですが、地域の9条の会が地道に賛同者を増やしていく活動をして彼等の遺志を引き継いでいくことが必要だと改めて考えます。

県内では新たに4ヶ所で9条の会が結成されて、活動を始めています。全ての市で9条の会が組織されたことになります。
 私たちの会でも昨年末、呼びかけ人の 森 啓智さんが亡くなられました。哀悼の意を表します。

 昨年11月23日の「憲法セミナー」は550名の参加で、とても盛況でした。大江健三郎さんのお話は彼の小説に比して(?)とても判りやすく感動的だったというのが大方の感想でした。渡辺治さんの情勢分析も明晰で且つ解りやすかったと思います。当日の講演DVDが事務局にあります。2枚400円です。
ご希望の方は 事務局・屋敷まで 090―3888―9291




毎回のニュースは屋敷事務局長のご努力で発行されている。毎月毎月ニュースを発行することは大変なこと。
その仕事が報われたのが「憲法セミナー」だろう。井上さんが病気で、きゅうきょ大江さんに講師が変更になった。
 実は、以前も講演の講師依頼をしていたが、うまくいかなかった。なぜ大江さんに講師依頼をしたか。屋敷事務局長は熱烈な大江健三郎ファンなのである。
大江さんは「僕の本を読破した、という人は僕の本を全部読んでいる人」とTVでおっしゃっていたが、屋敷氏はそういう意味では「大江健三郎の読者」だろう。

  今回も、控え室で大江さんと話し、文章入りで丁寧なサインを著書にしていただき、僕に自慢にきた。
すかさず、「遺言で、その本は佐藤に遺贈すると書いておいてくださいよ」と言い、うらやましがった。
 まあ、こういう報われることもないと、やってられないかな。
 いまは、4月のつながり九条の会のコンサートの実行委員長として奮闘されています。「美人の保育士さんに頼まれたら断れないよー」と嬉そうな顔で。わたしもチケット普及に協力していますよ。

九条の会では、今年の憲法記念日5月3日にも、講演会を福井市で開催予定です。
「うちの地域でも九条の会をつくろうかな」と考えていらっしゃる方は、屋敷事務局長までご相談ください。



向田邦子と赤旗

2010年02月01日 | Weblog
    昨日は福井県の共産党の大会が開かれ、25回党大会をうけた活動方針を決め、新役員を選出しました。わたしは、ひきつづき副委員長としてがんばることになりました。よろしくお願いいたします。
 会議のあとは、地域訪問活動を党員の方々と取り組みました。どこでも民主党にたいする批判が強くなっています。「共産党に入りたい」という方も。日本共産党への期待を感じます。

     ★


     向田邦子が赤旗に書いていた、となにかで読んだことはあったが、その文章をはじめて読んだ。

昭和51年4月11日から9月19日まで、「赤旗日曜版」に7回エッセイを書いている。これで全てかどうかは知らない。
題は、「灰皿評論家」「テレビの利用法」「イチスジ」「七不思議」「放送作家」「忘れ得ぬ顔」「あいさつ」。

「灰皿評論家」には、放送作家の苦悩。
「テレビの利用法」は、テレビを消音し、愛猫の保温に利用する話。
「イチスジ」は、書いた脚本料と、セットで使う植木の借料がおなじだったことから、「スジに金を」と・・・。
「七不思議」は個性の無いホームドラマを揶揄しながら・・。「ホームドラマの茶の間には・・・まちがっても、食卓の下に読みかけの『赤旗』があったりはしない。つまり、住む人の個性が匂ってこない」。
「放送作家」は、その仕事が理解されないやりとり。
「忘れ得ぬ顔」。「ヤングたちを一人残らず同じ顔にして、同じことをしゃべらせて、ついでに頭の中身も同じにしてやろうと、どこかでだれかが号令をかけているような気がして仕方がない」。いまに通じる批評と期待。
「あいさつ」。業界でのあいさつの慣例を紹介し、昔の失敗を振り返る。「あのときの初心を忘れている」。


新聞用だからか、すべて短い。すっ、と読めるが仕事や人生を振り返っていてテーマは重い。
爆笑問題の大田光氏は、「向田さんの居場所」という分析をしている。
なるほど、自分の居場所をしめしながら、「そんなとこにいていいの」と声をかけつづけたのかもしれない。


これらが赤旗に掲載された時は、わたしはまだ赤旗を読む前だった。向田が週刊誌の対談などで、政治家をいろいろ面白おかしく批評していた記事を読んだことがある。

消しゴム版画家のナンシー関は、時事・芸能を切り取って読者に提供した。鮮やかさ、読みの深さ、向田と共通するなあ、と書きながら思った。
どちらも、突然いなくなったのも共通だなあ。