前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

民主党の裏切りか。障害者のみなさんの怒りの声明!

2010年05月25日 | Weblog
 障害者の共同作業所の連絡会のみなさんから緊急の訴えがきました。
廃止で約束された障害者自立支援法の延命につながる自民党・公明党の改正案について、民主党も同調する動きがでてきたようです。
とくに山場は26日の衆院厚労委員会の理事懇談会(厚労委員会の議題を事実上決める場)となるようです。

 訴えは・・・・・ 事実とすると、今進められている「障がい者制度改革推進会議」や訴訟団との基本合意文書において確認された「障害者自立支援法を廃止し、平成25年8月までに制度の谷間をつくらない新しい法律を当事者の意見を十分に聞いてつくる」とした国及び与党の姿勢に真っ向から反するものであり、障害のある人たちや関係者に対して大きな嘘やごまかしを行う事になり決して許されない・・・・・と批判しています。

裁判を「和解」で終結させた政府が、その合意を踏みにじることは法治国家として許されることではありませんね。
だいたい、民主党や自民党が毎年うけとっている政党助成金320億円を廃止すれば、障害者自立支援法廃止後の財源もでてくるのです。障害者に痛みを押し付けつづけるのではなく、政党みずからこそ政党助成金の「事業仕分け」をやるべきでしょう。
それにしても、後期高齢者医療廃止の約束を破り、障害者のみなさんとの約束も破る、こんな政治は日本共産党と国民のみなさんが力をあわせて変えなくては、と強く思います。

 以下、おくられてきた緊急抗議声明です。どんどん広げてください。


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緊 急 抗 議 声 明
与党による「障害者自立支援法一部改正案」提案に断固反対!

2010年5月24日
障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会
障害者自立支援法違憲訴訟弁護団

このたび、自民党・公明党提案にかかる障害者自立支援法の一部改訂案につき、政権与党が、ほぼ同内容の法案を厚生労働委員会委員長提案として今国会に提案することが確実視されていると報道されています。
これが事実だとすれば,昨年の政権交代以来、政府・与党として首相及び厚労大臣が一貫して表明し、当訴訟団との基本合意文書において確認された「障害者自立支援法を廃止し、平成25年8月までに制度の谷間をつくらない新しい法律を当事者の意見を十分に聞いてつくる」とした国及び与党の姿勢に真っ向から反するものであり、看過できない重大な事態です。
政府・与党は、障害者自立支援法に代わる新たな総合的福祉法制については、与党がかねてより提案していた「障がい者制度改革推進本部」を内閣府に設置し、その下の「障がい者制度改革推進会議」において、障害のある当事者中心の検討に基づき構築するとの閣議決定の下、精力的な議論がなされ、本年4月27日からは「総合福祉部会」が発足し、新法制定までの当面の課題について意見集約をしているまっ只中にあります。
にもかかわらず、そこにおける議論を一切踏まえず、自・公提案の一部改訂案に与党議員が同調することによって提案しようとする今回の態度は、推進本部の存在意義を自ら否定し、推進会議と部会を侮り、さらに障害者問題を国会の政争の具とするという、政権与党のこれまでの政策・姿勢にも当訴訟団との基本合意文書にも背くものであり、「私たちのことは私たち抜きに決めないで」という障害当事者の人としての尊厳を踏みにじるものと強く非難せざるをえません。障害のある人にとって何が最善かは、当事者参加による十分な検討によってこそ初めてわかる、ということを、政府与党が理解し、障害者自立支援法制定時の愚行を反省したからこそ、基本合意文書が締結され、障がい者制度改革推進会議が設置されたはずです。
推進会議と訴訟団を無視した今回の法案には「遅くとも平成25年8月までに障害者自立支援法は廃止される」ことも「施行の終期が平成25年8月までである時限立法である」ことも明記されておらず、障害者自立支援法違憲訴訟に基づく基本合意により廃止が決まっている悪法の延命を図るためのものと批判されて然るべきものです。また、内容面でも今般の改正法案は、私たちが願う『改正』とはほど遠く、基本合意文書の水準を大きく下回るものです。そればかりではなく現在進められている検証会議や推進会議・総合福祉部会の存在を軽んじる以外の何物でもなく、ここでの論議の幅を狭めかねません。

よって、直ちに今国会における与党合意に基づく厚労委員会委員長提案を撤回し、自・公提案の一部改訂案については、廃案とするよう強く求めるものです。
以 上


住民サービス後退のJR。新幹線よりも県内交通の充実を

2010年05月25日 | Weblog
    昨日は、山田かずおさん、かねもと幸枝さんと朝の街頭宣伝。雨にも負けず、新しい普天間基地のパネルも展示しておこないました。鳩山総理が日曜日に沖縄を訪問して基地たらいまわしを提案し、県民から厳しい批判を浴びたことなどをお話しました。対照的な取り組みが、志位委員長のアメリカとの外交で、ずばり基地撤去を訴えたことです。

   その後、新幹線問題での打ち合わせ、党の会議、県交渉の準備、研究者の方との打ち合わせなどがつづきました。


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     福井新聞・・・・・JR北陸線、平日朝“すし詰め” 新型投入も3両から2両編成に (2010年5月23日)
 JR北陸線の普通電車で3月以降、平日朝にすし詰め状態の満員電車が見られるようになった。ダイヤ改正で従来の3両編成の電車に代わり、2両の新型電車が通勤通学時間帯に走るようになったからだ。JR西日本は「利用状況を考慮した」とするが、乗客からは「車両を増やしてほしい」という切実な声が上がる。実際に電車に乗り、事情を探ってみた。

 午前7時54分芦原温泉発福井行きの普通電車は、銀色の車体に青と白のラインの2両編成の新型電車「521系」。始発の時点で座席はほぼ埋まり、丸岡、春江で乗客がなだれ込んでくると車内はすし詰め状態。森田を発車するときには、立っている乗客は身動きできなくなった。

 通勤で春江から毎日この電車を利用している40代の男性会社員は「3月までは座れたが、今では全く座れなくなった」と、額に汗を浮かべながら語った。

 同7時42分敦賀発金沢行きも、鯖江を過ぎるとサラリーマンや学生らでぎっしり埋まる。鯖江市の男性会社員(40)は「電車の中だけは都会」と皮肉交じりに話し、「本当に車両を増やしてほしい」と訴えた。

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 明るく静かで快適な乗り心地-。521系は、JR西日本が2006年に製作した2両編成の近郊型電車だ。敦賀までの直流化に合わせ、同年11月に湖西・北陸線の近江今津―福井間と北陸線の米原―福井間に10両を投入、今年3月のダイヤ改正に合わせて20両を追加した。製作費は1両約2億円。最初の10両は沿線の福井、滋賀両県が負担し、追加の20両はJRが負担した。

 新型車両投入の理由をJR西日本金沢支社の清水哲雄広報チーフは「既存電車の老朽化」と説明する。投入に伴い減車となった「419系」は1968年に製造された寝台特急を近郊型に改造、「475系」は62年製造の急行を改造した電車で、ともに乗車口が狭く、車内に段差があった。

 こうした点を新型電車は改善しており、清水チーフは「バリアフリー化して乗り降りが便利になり、万一の衝突時に備えて安全性も高めた」とアピールする。

 しかし、定員や座席数は大幅に減った。419系は3両編成で定員298人、座席は176。475系も3両編成で定員314人、座席は218あった。2両の521系電車は定員が252人、座席は108にとどまり、定員だけをみても40~60人減った。

 新型電車の運行はダイヤ改正までは日中が中心だった。改正後は車両の追加に伴って運行区間を金沢まで伸ばし、通勤通学時間帯も走るようになった。このため「快適な乗り心地」どころか、大都会並みの満員状態が発生した。

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 なぜJRは新型電車を2両編成とし、定員や座席数を減らしたのか。金沢支社は「近年の乗客の利用状況を考慮して投入した。理解してほしい」とする。2両でワンセットの構造のため、3両に増やすことができないこともネックになっている。

 こうした姿勢に利用者からは「2両編成の電車を造ること自体が間違っている」(福井市の43歳男性)、「理解して、と言われても理解できない」(越前市の女性)という厳しい批判が上がる。

 一方、福井大大学院工学研究科の川上洋司教授(交通計画)は「人口が減り乗客増が見込めない中、新たに投入する電車の車両を減らすのはやむを得ない面がある」と一定の理解を示す。

 背景には、欧州に比べて公的助成が少なく、鉄道事業者が運賃収入のみに頼らざるを得ない日本の公共交通の在り方に問題があるという。同教授は「フランスでは都市の公共交通のコストは企業に課す交通税、自治体の助成金、運賃収入の三つで賄っている。だからサービスが良い」と話す。

 国内では富山市が2006年から、市の財源でJR高山線の本数を増やしてサービスを向上させ、乗客増を目指す試みを行っている。

 ダイヤ改正以降、不評が絶えない北陸線の普通電車も今の満員の状態が続けば乗客が減り、さらに本数や車両が減るという悪循環に陥りかねない。JRと利用者だけの問題ととらえず、沿線自治体も真剣に考えていく必要があると感じた。 ・・・・・・・・

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    なかなか示唆に富む記事だと思う。

   いま新幹線問題で、北陸線が第三セクターとなり、利便性の低下・運賃値上げにつながると私たちは懸念を表明している。しかし、福井県や福井市はまともに住民の疑問に答えていない。

   今回のJRのダイヤ編成でも9本が削減されたが、それによる利便性の低下、さらに記事にあるような問題もおこっている。

JRにすれば、「立っている人もふくめて」定員だ、という合理的な考えだろう。福井ー敦賀間を立っていなければならない、という話も聞いた。

その一方、乗客の少ない昼の時間帯に4両編成の「ガラガラ」の列車が走っている。

利用者の立場にたった改善がもとめられているのではないか。

 また、新幹線よりも、高齢化時代にふさわしい公共交通の充実と確保こそ福井県や福井市には求められている。

新幹線とともにやってくる、現行の交通のJRからの経営分離という「解体」こそ、県民にとっては大きな「脅威」だろう。