ひざの痛みはガチョウの足

~いま、整形外科医の診察力がヤバイ! ~

骨の変形の見つけ方

2017-07-14 03:06:47 | 日記
梅雨なのか?
梅雨じゃないのか?
そんな蒸し暑い銀座で仕事しています。
でもぉ、銀座の街には出ることはできません。
だ・か・ら、銀座シックスなんて行ったことありまへん!



ひざを痛がる方を初めて診させて頂く時に、まずは骨の状態を把握します。

その方法はいくつかあると思うのですが、その代表例を書いてみましょう。

1、視診
まずはひざを見るんです。
左右の膝の大きさを見ます。
変形がある膝は腫れたようにやや大きくなるものです。
5秒もあれば可能でしょう。 


2、関節可動域を調べる
まずは、まっすぐ伸びるのかを膝関節を動かしながら確認します。
変形がある場合、ひざが十分に伸びないことがあるのです。
これは屈曲拘縮(くっきょくこうしゅく)と呼ばれる状態です。
次に、膝関節の曲がり具合に関してはうつ伏せで確認しますが、その前に「正座は出来ますか?」と問診すれば解決します。
膝関節は完全に伸びること、正座ができること、この2点が問題なければかなり高い確率で問題となる程の変形は無いと判断できます。
この検査も5秒もあれば可能でしょう。


3、大腿脛骨角(FTA)を調べる
ももにある大腿骨(だいたいこつ)とスネにある脛骨(けいこつ)でできる角度のことを大腿脛骨角(だいたいけいこつかく)といいます。
英語ではFemoroTibial AngleとよばれFTAと略されます。

一般的に正常なひざでは、大腿骨と脛骨は下図のように一直線ではなく軽度エックス脚(X脚)になっています。





大腿骨の軸と脛骨の軸が交わる角度をFTAと呼ぶのですが、二本の線が交わった時の外側にできる角度を大腿脛骨角と呼んでいます。




その角度は正常では176度。
これがオー脚(O脚=内反膝)になると、数値は大きくなり180度以上になります。
逆に、X脚(=外反膝)になると、数値は小さくなり165度以下になります。



ひざが変形すると、ほとんどの方はO脚になります。
つまり、大腿骨と脛骨のラインが一直線になる(FTA180度)ことは異常で、O脚と判定されるのです。
中にはFTAが200度を超えるようなO脚の方もいます。

診察の時は、おおざっぱでもいいのですが、大腿骨の軸と脛骨の軸を見て、軽いX脚(正常)であるかどうかを見ます。
軽いX脚あれば膝関節に変形は無いと判断できるんですよ。

この検査も、5秒もあればできる検査です。



レントゲンを見なくても、骨の状態はほとんど把握できます。
実は、レントゲン写真よりも正確に把握できると考えています。
レントゲン写真を見てしまうと、ほんの小さな変形まで見てしまうようです。
そして、ひざの痛み=ごく小さな変形が原因と判断してしまう先生が多いように感じます。
骨の縁には痛みを感じる神経が無いのにね、不思議です。


実は、もっとおおざっぱに診た方が、ひざの変形は正確に診れると考えます。


以上の様に、問診の後15秒もあれば膝の変形は把握できます。
その後、膝関節を触って熱感を調べて、水が溜まっていないかを調べても1分も要しません。


つまり、1分もあれば膝関節の変形や炎症状態はわかります。
その結果、ひざの痛みが膝関節の中にあるのか?膝関節の外にあるのかが判断できるのです。
あとは、その結果(診察)に基づいた治療ができればひざの痛みとおさらばなんです!


ただね、診察室で1回も椅子から立とうとしない先生にはそんなことは何もわかりません。
レントゲン写真を見ながら想像で診察しているだけなんですよ。
皆さん、それでいいんですか? もっと怒ってくださいね!
そうしないと想像診察は続いてしまい、誤った治療が続けられるのです。
まったく失礼な話です!



実を言うと、しっかり診察できる先生にはレントゲン写真なんて必要ないんですよ。
あくまでも参考程度なんですね。



面白いでしょ?





関節の痛みは、本当に関節の痛みですか?




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