ひざの痛みはガチョウの足

~いま、整形外科医の診察力がヤバイ! ~

関節の中と外

2017-03-30 09:42:48 | 日記
痛みの原因が関節の中にあるのか、または関節の外にあるのかを判別する診察力が必要です。


膝関節周囲が痛い場合、考えられる原因はいくつもあります。


そのいくつもの原因一つひとつにそれぞれ異なった治療法があります。
膝関節周囲の痛みに対する治療法はヒアルロン酸注射のみという考え方は未熟すぎます。


全ての関節には、関節包という関節を包む袋があります。
このブログでは、この袋の中を『関節の中』と呼び、この袋の外側にある靭帯、腱、筋肉、皮下脂肪、皮膚を『関節の外』と呼びます。


膝関節の関節の中には、大腿骨と脛骨があり、2つの骨の間には半月板と呼ばれる軟骨や2本の靭帯、そしてどの関節にもある関節軟骨が存在します。




関節の中と関節の外のどの組織から痛みが出ているのかを特定できれば、おのずと治療法も出てきます。
先程も書きましたが、痛みの原因によって治療法が異なるのです。


鵞足(がそく)は3本の筋肉がスネの上内側に集まってくっつき、その形がまるでガチョウの足(鵞鳥の足)のような形をしているので鵞足と呼ばれています。
医学的には異常に有名な名前です。



鵞足は3本の筋肉が脛骨(けいこつ)という骨にくっつく場所です。
膝関節周辺の筋肉については別に説明しますが、鵞足には縫工筋(ほうこうきん)、薄筋(はっきん)、半腱様筋(はんけんようきん)がくっついています。

この鵞足が痛くなる『鵞足炎』は非常に起こりやすい病気で、多くの方は「ひざが痛い」と訴えます。



この時に痛みの場所を詳細に確認したり、関節の動きや膝のお皿まわりに腫れが無いか、また、どのような原因で痛くなってきたのかなどを問診していくと、痛みの原因がかなり絞られるものです。

鵞足部を触診して激痛がある場合、鵞足炎を疑いますが、鵞足は膝関節の中ではないので膝関節の中にヒアルロン酸注射をしても全く意味がないのです。

触診を行えない整形外科医が、鵞足炎の方を見るとき、レントゲンを撮って少しでも骨や軟骨に異常があると、痛みの原因を関節の中にあると判断してヒアルロン酸注射をおこなうでしょう。

この場合、レントゲンに異常がない場合は、原因不明と判断すると思うのですが、なぜかヒアルロン酸の注射はお決まりのように行われるでしょう。


膝関節だけでなく、他の関節の場合も全く同様です。
痛みの原因が関節の中にあるのか?それとも関節の外にあるのか?
痛みの原因が関節の中になるのなら、具体的原因は何か?
それは、MRIを撮ればはっきりするでしょう。

一方、痛みの原因が関節の外にあるなら、具体的原因は何か?
これは、問診と筋肉への治療ではっきりするでしょう。


痛みの原因が関節の中にしかないという考え方を捨てて、レントゲンには写らない関節の外の診察もできる整形外科医が増えないと困るのです!






関節の痛みは、本当に関節の痛みですか?




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