股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

慢性骨折

2009-03-11 00:42:09 | 股関節の基礎
月曜日は早めに終わらせて宮川先生と患者さんと3人で、患者さん行きつけのスタジオでピラティスを体験してきました。
いま、深層の腹筋が痛いです。

メニューを厳選すれば股関節患者さんに応用できそうです。
目的は安全な筋力トレーニングと体重の減量です。
もう少し勉強して、後日報告します。

お楽しみに!




慢性骨折???聞きなれない言葉です。

聞きなれないはずです。
そんな医学用語はありません。
このブログでの新造語です。

皆さんは、疲労骨折と理解していただければと思います。

股関節周囲の筋肉が十分働かず、衝撃吸収力が低下した状態で動く量が多い時に、大腿骨頭に骨折が起きている方を稀に見かけます。

レントゲンをしっかり見ないと分からないようなケースもあります。

小さな衝撃の繰り返しによる骨折と理解していただければと思います。

疲労骨折が主に過度のスポーツ時に起きるのに対し、日常生活範囲で起きる大腿骨頭の骨折を“慢性骨折”と名付けました。

“慢性”の反対言葉“急性”の骨折とは、一般的なケガによる骨折を意味します。


大腿骨のほとんどには“骨膜”という、骨を覆う膜があります。
この膜は血管と神経が豊富です。
血管は骨膜から骨の中に入って骨を養っています。
しかし、神経は骨の中には入って行きません。

骨折をした時の痛みは骨膜の痛みで、それはそれは痛いものです。

お産を経験した女性は『お産より痛い』と言います。
私はお産の経験が少ないので・・・経験はありませんが、かなり痛いんだと思います。

骨折によるケガが、骨膜を傷めるのです。
また、骨が折れると折れた部分の骨は刃物のようにとがり、骨膜を突き破って皮膚の外まで出てくることもあります。
骨が外に出る骨折を複雑骨折と呼んでいます。

骨折を元の状態に戻すと、意外と痛くないものです。
骨に神経が無いから、骨膜さえ刺激しなければ痛みはほとんどありません。
ギプスをしながら非常に痛がっている人がいないのは、そんな理由からです。



銀サロの患者さんで、レントゲンを持って来てくれる患者さんがいます。

中に、よく見ると骨折線がはいっている方がいます。

変形の程度は関係なく、骨頭に骨折があるのです。

大腿骨の股関節面には骨膜がありませんので、意外と痛がらないのですが、骨折線が下方向に伸び骨膜のある部分まで伸びると、当然骨膜の痛みは出るでしょう。


下の図Aのように骨折線がみられることがあります。
骨膜は下の図の斜線部にあります。(図B)
(図B黄色い部分は関節包です。)




この骨折は、慢性的で程度も軽いので、さほど強い痛みは出ないのですが、動きすぎた時などに骨膜を刺激して痛みが出ることは考えられます。

骨折線が黒くはっきり見える場合は、最近の骨折です。
骨折線が薄白色で、ぼやけているのはかなり前からの骨折です。


ご安心ください。


骨折は治ります。
100歳を過ぎていても治ります。


骨折線が新しい場合は、活動量をおさえて、出来るだけ骨に刺激を与えなければ治ります。

大腿骨頚部の骨折の場合、治るまで12週間と言われていますが、そのくらい我慢すれば骨はくっつくでしょう。

12週間、約3カ月は最低限の活動量で日常生活をおくるといいでしょう。


骨がしっかりしたら痛みが消えるかもしれません。
その間、筋肉が硬くならないようにほぐしておいて、骨がくっついたら体重をかけていきましょう。
調子が良くなったら、それから動けばいいのです。



骨折を見つけるにはレントゲンを見慣れていないとなかなか難しいです。


まかせて・・・・・チョウダイ!
ハハハハハハハ・・・。


・・・腹筋痛い!




変形性股関節症を怖がらないでね