アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

花形新派公演 黒蜥蜴 ビッグカップル誕生!

2017年06月24日 | 新派



今までのものとは、
ひと味もふた味も異なる新しい『黒蜥蜴』
「娯楽活劇」になっている。
ってことらしいんだけど…。

パンフを買ったら、
歴代の舞台写真がっ。
これも全部じゃないわけで…。
考えてみたら、
どえれぇ上演してるんじゃん!
キャストもゴージャス!
1度も観たことは
無いんだけど…。 

あ…そういえば
宝塚は妙ちくりんなの演ったなぁ。
観たよぉお。懐かしいぃい。 

そうそう、
玉三郎も演ったんだね!
女形として雪之丞が
どんな黒蜥蜴を
創り出すのかしらん…。 

2017年6月3日(土)
三越劇場 15時開演 8列センター 

六月花形新派公演
黒蜥蜴
原作 江戸川乱歩
脚色・演出 齋藤雅文
キャスト
明智小五郎・・・喜多村緑郎
黒蜥蜴・・・河合雪之丞
雨宮潤一・・・秋山真太郎(劇団EXILE)
岩瀬早苗・・・春本由香
宝石商・岩瀬庄兵衛・・・田口守
岩瀬家女中・柏原春・・・伊藤みどり
片桐刑事・・・永島敏行 

三越劇場90周年!
このレトロな装飾に似合う作品って
なかなか無いと思うんだけど、
『黒蜥蜴』なら
バッチリなんじゃないかなぁ。
っていう予想を裏切らない
ムード満点な物語だぁああ。
昭和の初めを描いてるんだもんなぁ。 

まず、刑事(永島敏行)が出てきて、
「開通したばかりの銀座線に乗って
皆さんよく来ましたね」
アハアハ
妙にリアルだよね。
この台詞で
タイムスリップ完了だぜぇえ♪ 

刑事は、怪盗黒蜥蜴事件の真相を
語り始める…。 

新橋の廃ビルの一角で
行われているのは
仮面舞踏会…。 

そこに颯爽と現れたのが、
シルバーカラーに身を包んだ、
女盗賊!
黒蜥蜴(河合雪之丞)だぁああ!!
妖艶だぁああ!!

黒蜥蜴の事を
マダムと呼ぶ男(秋山真太郎
なんてぇ輩もいるんだぜぇえ。   
ツンツン髪でカッチョいいよぉお。



劇団EXILEと新派のコラボ
…ってスッゲェエ!
これも、
喜多村緑郎&河合雪之丞の
元澤瀉屋コンビがいればこそ。
だよねぇ。 

その喜多村緑郎こと、
明智小五郎は事務所にいた…。
やっぱりエエ顔してるわぁあ♪
レロ♪ 

そこにあの刑事がやってきて…。
へええ、こういう風に
登場人物が絡んでいくのね。
で、どうやって
黒蜥蜴と出逢うのかな…。 

大阪一の宝石商
岩瀬からの手紙ってのを、
女中(伊藤みどり)が
持ってきたんだわ。

黒蜥蜴から
”一人娘の早苗(春本由香)を誘拐”
そんな手紙が届いたんだって!
でね、警察じゃなくって
明智に警護を
お願いしたいってことで…。 

帝大の死体置場で
細工をする黒蜥蜴。
ウキャァア♪
恐ろしい場所と怪しい女の
似合うこと♪ 

日比谷の夜。
ホテルにいるのは岩瀬父娘。
「クレオパトラの涙」
っていう宝石を、
黒蜥蜴が狙っているんだと!
”今夜十二時に注意”
そんな脅迫状が舞い込んだぁあ。 

そこへ現れたのが緑川夫人。
雪之丞ぉおお!
美しいぞぉおおお♪
有閑マダムなんだもの、
ゴージャスさとお色気タップリ♪
明智も客席もクラクラだぁあ♪ 

岩瀬のグラスに、
そっと睡眠薬を入れて…。 

明智と緑川夫人がポーカーを…。
グオォォオ!! 
ムード満点ぅううう♪

で…あれでしょ…。
早苗が眠ってると思ったら…
生首っっ! 

知ってるわぁあ。
思い出したわぁあ。
ヅカ版で観たわぁあ。 
野々すみ花ちゃんだったわぁ♪

危機一髪で
早苗は救出された…ぁ。 

早苗役の春本由香
まさにお嬢様風で、
イイ味出してるぅうう♪ 

芦屋の岩瀬邸でも事件が…。
ソファがあるわよぉお。
オ!もしや…その中に…
ん~っとここでじゃなくって…
なんとなぁく思い出したかもよ。
私ぃ。
あ、黒蜥蜴からの脅迫状がっ。 

あの通天閣に黒蜥蜴がっ!!
スッゲェエ!
そういう物語やったんかぁ。
なんせ原作を読んでいないもんで…。
江戸川乱歩をいつか読むぞい!

通天閣!
行ったことあるでぇええ。
ビリケンさんやでぇえ。 

展望台からどうやって
逃げ出そうというのか黒蜥蜴!
なる程ね、
お店の人と入れ替わって…。 

しかぁし、
街中で乱闘にっっ!
でも…なんだか…
バタバタと動いてるだけに
見えたりもして…。
舞台転換は上手いっ。
と思ったんだけど…。 

そうしてお次は船の上。
オオ!またしても
知ってるわぁあ。
思い出したわぁあ。
ヅカ版で観たわぁあ。 

長椅子が舞台の真ん中にっ。
いるんでしょぉお。
そこに明智がぁああ。 

アジトには、
マダムタッソーもビックリな
世にも美しい娘達の蝋人形…。
じゃないんだな、人間なんだなぁあ。 

逃げる者と追う者。
探偵と女賊。
惹かれあう男と女。
2人の運命やいかに…。 
ウ…ぅぅうう…

新橋、銀座、本郷(帝大)、芦屋、
大阪(通天閣)、東京湾。
なんと!場所が変わる変わる! 

音楽がまたなんとも、
不思議なムードを漂わせるのよぉお。
琴とか尺八が聞こえると思ったら、
チェロなんかの音色も…。 

出演者達が、
客席から現れたり、
劇場中を巻き込みたい。
っていう気持ちは
充分伝わってきたよ。 

喜多村緑郎の殺陣っ。
っつうか、
ヤマトタケル』の
京劇的殺陣シーンを思い出したぁあ。
焼津の場面だぁあ。
昔取った杵柄を
新派で惜しみなく披露っ。

えっと…それ…
絶対に必要かなぁあ。
なんて思ったりもしたけど、
なんでもありってことで、
いいのよいいの。 

そうそう!
だんまりがあったのよぉおお。
新派でだんまりっ。
黒蜥蜴でだんまりっ。
これも、
なんでもありってことで、
いいのよいいの。 



タンゴ!
黒蜥蜴と明智がっ。
喜多村緑郎と河合雪之丞がっ。
チョイと怪しいムード♪
そんな危ない2人が素敵ぃいい♪
しかもビシッと決まってるぅう。
もっとステップを
踏んで欲しかったぁ♪ 

これが新派か。
と言われたら…。
首を傾げちゃうよ…ね…。 

今までの新派にはない、
何でもありの“ちゃんこ鍋”の
ような作品になりました。(by喜多村緑郎)

情の深さ満点な作品を、
観る時もあれば、
今回みたいに
ブッ飛ぶ時もある。
振り幅が広がったと思うなぁ。

入団したての若い2人に
好きな事をさせるって、
勇気のいる事だと思うんだよね。
新派のチャレンジ精神を見たぞ!! 

しかも、
立役と女形のカップルなもんで、
独特の美しさと怪しさと色気が
綯い交ぜになってさぁあ。
もうワクワクよぉお♪ 

同じ釜の飯を食っただけあって、
阿吽の呼吸だし、
ガチンコだし、
様式美もバッチリだし。
レロレロよぉお♪
ビックなカップルの誕生だぁ!!

『新派版 黒蜥蜴』
もそっと練り直して、
再演して欲しいなぁあ。 

作品の魅力と
出演者の多彩さで、
客席には若い人達がっっ。
んっと…なもんで、
前の人の体格が良過ぎて、
観え辛かったんだけどね…。
チクショォ…。 

新派女優の存在感を示したのが、
女中役の伊藤みどり
実は黒蜥蜴の手下っ。
そこに情を注入してくれる
もんだから、
クラリときたぁああ。
こんな強い味方がいるんだもの、
これからも
色んな新派を楽しみたぁあい♪ 



ロビーにはお花がいっぱぁい♪





一角に展示コーナーが
黒蜥蜴と宝石の世界
キラキラ眩しかったぁああ。 

六月花形新派公演
黒蜥蜴
6月1日(木)初日~24日(土)
三越劇場

河合雪之丞ブログ
新派


飛翔再び ヤマトタケル
 
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通天閣 その1 ついに来たでぇえ!! (2013.5.12記)
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~追記~
黒蜥蜴 新派の次は江戸川乱歩の原作本だ! (2017.8.2記)