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それは初めて、少年が一人でコンサートへ行ったときからだった。
帰り道に駅で事故を目撃してから、世界はどこか自分と違っていた。
この不思議な世界、少年は何処へ向かう……。
ちょっと読むのに苦労した。
とっかかりが面白そうだな、と思って手にとったのだけど。
終始シリアスに話が進むので、全然楽しい気持ちになれない。
そりゃあそうだ . . . 本文を読む
二十一歳の夏は一度しかこない。
百道病院の精神病院に、躁状態で入院したあたしは脱走を決意した。
あだ名がなごやん(患者)という24歳の、茶髪のサラリーマンを連れて。
誰も知らないところに行かなくちゃいけない。
今すぐ。今すぐ。
あたしは見えないものに追い立てられていた。
「なごやん、車持っとらんと?」
「あるけど・・・・・・」
「一緒に逃げよう。もう . . . 本文を読む
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「ダレカ」と名乗る黒猫が登場して、六年生の悟を森の中に誘い込みます。
そこには、毎日の生活の中で知っている同級生がいるのに、
同級生のほうは悟を知りません。
その中の一人のかおりと、悟は、竜の館へいくことになります。
竜は、知恵と力の戦いを挑み、それに敗れればもう元の自分に戻れません。
長い旅を続け、不思議な老人に剣をもらい、自分こそ、
と思い、館に着いてみると待ち構えていたも . . . 本文を読む
香坂明、26歳、大学院生。昭和29年生まれ。
ある日大学近くの喫茶店で、
いつものように紅茶を飲みながら近く発表する論文に目を通していた。
そして自分の博士論文を斜め読みしていた香坂は、
雨の中傘もささずに店に飛び込んできた会社員風の男に声をかけられた。
名前を聞いても、会社名を聞いてもまったく知らないその男が、
自分の会社の研究員が香坂に会いたいと言っているとい . . . 本文を読む
離婚したかった夫が銃で撃たれた。
場所は幕良牧場。
牧場主と、競馬評論家(夫)、それと流れ弾に当たって二頭の馬が死んだ。
二頭は親子(サラブレット)だった。
犯人はまだみつかっていない。
いいわ。
あと少しだけ奥さんでいてあげる。
私は隆一が死ぬことを望んでいなかった。
こんな形で自由になることを、私は願っていたわけじゃない―。
夫はなぜ殺されてしまったのか?
一連の事 . . . 本文を読む
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「あいつは、毎晩のようにわたしのベッドにやってくるんです。
このままではあいつを殺してしまうかもしれません…」
深夜放送の人気DJ・新谷可南は、養父と二人暮らしをしている
『F女学院の少女A』という女子高生から投書を受ける。
可南が手紙の内容に該当する学校を調べたところ、
『少女A』の家庭環境にあてはまる生徒は、三人いることがわかる。
数日後、その . . . 本文を読む
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青葉ヶ丘中学3年A組―悪魔のようなこのクラスを、担任教師が名づけて「沈黙の教室」。
何者かが不気味な恐怖新聞を発行し、つぎつぎと粛清の対象を指名していく。
そして行なわれる残酷ないじめ。
やがて20年がたち、クラスの同窓会の告知が新聞に載った時、
報復を誓う者による大量殺人計画がひそやかに進行しはじめた!
めくるめく多重構造の謎と、じわじわと忍びよる恐怖。
日本推理作家協会賞長篇賞に輝く . . . 本文を読む
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僕は18になるまでに死のうと思っている。
17歳の夏。
浜辺であったちょっと変わった少女の名前はココ。
もちろん本名じゃない。
彼女はお金に興味がなくて、ぶつぶつ交換で価値を決める。
千円とぶつぶつ交換でもらったものは、自分の名前。レン。
ジレンマのレン。
僕が18までに死のうと思っているというと、彼女も一緒に死んでくれるといった。
死ぬ期限は夏が終わるまで。
ココにいわ . . . 本文を読む
芹沢顕二、29歳。オートレースの写真家。自身もZⅡの750に乗っている。
出身地は神戸。
今回8年ぶりに帰ってきたのには、理由があった。
それは、彼の種違いの妹のことだった―――・・・
彼の母親は彼が6つの時に若い男と蒸発、その後行方不明に。
父は精神的ショックからいつまでも立ち直れず、酒に溺れ、事業に失敗した。
その挙句、ふたりの息子と無理心中を図り . . . 本文を読む
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活発で男まさりのミカ。
スカートなんてイヤ!
おっぱいなんていらない!
思春期の入口にたつ不安定なミカを、双子のユウスケがそばで見まもる。
両親の別居、姉の家出、こっそり飼っていた「オトトイ」の死・・・。
流した涙の数だけ幸せな未来が待っている。
第49回小学館児童出版文化賞受賞作。
あーおもしろかった。
こ . . . 本文を読む
元・三菱銀行員、35歳の新鋭が内幕を抉る
新しい金融サスペンスの誕生!
債権回収を担当していた同僚が死んだ。
謎の言葉と、不正の疑惑を残して。
彼の妻は、かつて「私」の恋人だった・・・・・。
先端企業への融資をめぐる大銀行の闇に、私は一人、挑む。
はっきりいって、おもしろくないとゆうよりも、意味 . . . 本文を読む
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―今月中に、プロポーズするはずだったな。
転んで頭を打った僕は、結婚相手が誰なのか忘れてしまった。
しかも、僕には魅力的な3人の彼女がいるから大問題。
いったい誰に決めたのか?
大人になりきれない29歳・男子の恋愛成長小説。
僕は前カノに振られてからというもの、
もっといいこをみつけて
絶対に30歳になるまでに結婚してやると決めていた。
指輪も買った。
30歳の誕生日 . . . 本文を読む
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妻を殺され汚職の疑いまでかけられた刑事。
失踪した妻を捜して宗教団体に接触する高校教師。
錯綜する事件、やがて驚愕の真相が…。
書き下ろし。
我孫子武丸スペシャル・インタヴューも収録する。
随分前に読んだんだけどアップが遅くなった。
年末はバタバタしてて忙しいね、誰も彼もあ . . . 本文を読む
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「読んでください。夜中に、一人で」
編集者のもとに届いた奇怪な原稿。
そこに描かれていたのは、目玉をえぐられる猟奇殺人事件だった…。
綾辻行人初の短編集。
妖しくも美しい七つの怪奇・幻想譚。
綾辻行人といえば新本格。
館シリーズが有名だけど、ホラーといえば囁きシリーズ。
といっても . . . 本文を読む
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湖畔の樹海に、新たな伝説が生まれようとしていた。
奥深いその森に棲む一家の主が、家族を斧で惨殺し失踪。
数年後、事件を究明するため、若者が一人で森に分け入り遭難。
そして今、若者が遺した克明な手記
『遭難記―魔の森の調査報告書』を片手に、
男女二人の大学生が樹海に足を踏み入れ、さらに…。
過去と現在が恐怖に共鳴し錯綜する、驚愕のミステリー。
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