※本館「社会人編」の設定です。
「少しお腹がすいたな。あ、でも、もうこんな時間か・・」
リビングの壁掛けの時計を見た高彬が独り言ちた。
「瑠璃さん、お腹はどう?何か食べる?」
高彬に聞かれ、あたしは胃の辺りを押さえた。
確かにね、すいていると言えばすいているのよ。
もうかれこれ、3時間もぶっ通しで書類と格闘してるんだから。
今日は金曜の夜なんだけど、帰り間際になってどうしても月曜までにやっておかなければいけない仕事が舞い込んできた。
だけど、実は今日は高彬と映画に行くことになっていて、もう席も予約してるし、どうしても観たい映画だったから、結局、仕事を<お持ち帰り>することにした。
会社を出て軽く食事をして、映画観て、そうして高彬のマンションに来て書類とにらめっこしてるんだけど。
ようやく目処が付いたと思ったら、もう午前1時半・・・
そりゃ、お腹もすくわよね。
だけど、こんな時間に食べたら身体に悪そうだし、何よりも全部、お肉になりそうで、あたしは水だけ飲んで我慢することにした。
「ううん、止めとく」
そう言うと、高彬は
「そうか」
とだけ言い、立ち上がって冷蔵庫を開け、中を物色しだした。
高彬は何か食べる気なのかしら?
この時間の食事は良くないわよ、と言おうとしたら、高彬が取り出したのはリンゴだった。
キッチンで洗うと軽く水切りし、そのまま丸かじりしながら濡らさないように器用に書類に目を通している。
シャキシャキと言う小気味良い音に釣られるように、あたしは高彬を見た。
高彬がリンゴを齧ってる・・・
ただ、それだけのことなんだけど。
「ん?」
あたしの視線に気付いた高彬が顔を上げ
「あ、行儀悪かったかな」
「ううん。そんなことないわ。良い音してたから見てただけ。書類、続けて」
慌てて手を振った。
「・・・」
あー、びっくりした。
リンゴの丸かじりなんて普段の高彬からはあまりイメージが出来なくて、それが妙に男っぽく見えてしまった・・
(あ!)
心の中で声を上げる。
まさしくあの歌じゃない!
年下の男の子がリンゴを齧ってるとか言う、あの歌。
もちろん、あたしの世代の歌じゃないけど、カバーしてる人も多いし、あたしだって1番くらいなら歌える自信がある。
真っ赤なリンゴを頬ばる、ネイビーブルーのTシャツ・・・
思わず口ずさみそうになって、慌てて飲み込んだ。
「・・・」
もう一度、まじまじと高彬を見てしまう。
そっかー、そうよねぇ。
ついつい忘れがちだけど、高彬って年下なのよねぇ・・
「年下の男の子・・」
気が付いたら呟いていて
「え?何か言った?瑠璃さん」
高彬に聞き返されてしまった。
「あ、ううん。何でもないわ」
「・・何だか顔が赤いな。大丈夫?」
「だ、大丈夫よ」
「シャワー浴びておいで。もう寝た方がいい」
「うん、そうするわ」
「ぼくもすぐベッド行くから」
「きゃ!」
「・・きゃ?きゃって何だよ、瑠璃さん」
「う、ううん。な、何でもないわ。シャワー浴びてくる!」
バタバタと洗面所に駆け込んだ。
もう!
年下のくせに、あたしをドキドキさせるなんて生意気よ!
<続>
キャンディーズ、皆さん、ご存知ですかね。
南海キャンディーズではありませんよ。
久しぶりの社会人編、楽しんでいただけましたらクリックで応援をお願いいたします。
↓↓
「少しお腹がすいたな。あ、でも、もうこんな時間か・・」
リビングの壁掛けの時計を見た高彬が独り言ちた。
「瑠璃さん、お腹はどう?何か食べる?」
高彬に聞かれ、あたしは胃の辺りを押さえた。
確かにね、すいていると言えばすいているのよ。
もうかれこれ、3時間もぶっ通しで書類と格闘してるんだから。
今日は金曜の夜なんだけど、帰り間際になってどうしても月曜までにやっておかなければいけない仕事が舞い込んできた。
だけど、実は今日は高彬と映画に行くことになっていて、もう席も予約してるし、どうしても観たい映画だったから、結局、仕事を<お持ち帰り>することにした。
会社を出て軽く食事をして、映画観て、そうして高彬のマンションに来て書類とにらめっこしてるんだけど。
ようやく目処が付いたと思ったら、もう午前1時半・・・
そりゃ、お腹もすくわよね。
だけど、こんな時間に食べたら身体に悪そうだし、何よりも全部、お肉になりそうで、あたしは水だけ飲んで我慢することにした。
「ううん、止めとく」
そう言うと、高彬は
「そうか」
とだけ言い、立ち上がって冷蔵庫を開け、中を物色しだした。
高彬は何か食べる気なのかしら?
この時間の食事は良くないわよ、と言おうとしたら、高彬が取り出したのはリンゴだった。
キッチンで洗うと軽く水切りし、そのまま丸かじりしながら濡らさないように器用に書類に目を通している。
シャキシャキと言う小気味良い音に釣られるように、あたしは高彬を見た。
高彬がリンゴを齧ってる・・・
ただ、それだけのことなんだけど。
「ん?」
あたしの視線に気付いた高彬が顔を上げ
「あ、行儀悪かったかな」
「ううん。そんなことないわ。良い音してたから見てただけ。書類、続けて」
慌てて手を振った。
「・・・」
あー、びっくりした。
リンゴの丸かじりなんて普段の高彬からはあまりイメージが出来なくて、それが妙に男っぽく見えてしまった・・
(あ!)
心の中で声を上げる。
まさしくあの歌じゃない!
年下の男の子がリンゴを齧ってるとか言う、あの歌。
もちろん、あたしの世代の歌じゃないけど、カバーしてる人も多いし、あたしだって1番くらいなら歌える自信がある。
真っ赤なリンゴを頬ばる、ネイビーブルーのTシャツ・・・
思わず口ずさみそうになって、慌てて飲み込んだ。
「・・・」
もう一度、まじまじと高彬を見てしまう。
そっかー、そうよねぇ。
ついつい忘れがちだけど、高彬って年下なのよねぇ・・
「年下の男の子・・」
気が付いたら呟いていて
「え?何か言った?瑠璃さん」
高彬に聞き返されてしまった。
「あ、ううん。何でもないわ」
「・・何だか顔が赤いな。大丈夫?」
「だ、大丈夫よ」
「シャワー浴びておいで。もう寝た方がいい」
「うん、そうするわ」
「ぼくもすぐベッド行くから」
「きゃ!」
「・・きゃ?きゃって何だよ、瑠璃さん」
「う、ううん。な、何でもないわ。シャワー浴びてくる!」
バタバタと洗面所に駆け込んだ。
もう!
年下のくせに、あたしをドキドキさせるなんて生意気よ!
<続>
キャンディーズ、皆さん、ご存知ですかね。
南海キャンディーズではありませんよ。
久しぶりの社会人編、楽しんでいただけましたらクリックで応援をお願いいたします。
↓↓
もちろん、知っておりますよ~。( 〃▽〃)
「寂しがり屋で、生意気で、憎らしいけど好きなの~♪」
ですよね。
そんな年下の男の子から
『シャワー浴びておいで』
なんて言われたらドキドキしちゃいますわ~!!
5月も半ばですが、まだまだ朝晩は寒いですからね。
らぶポカキャンペーンwelcomeですよ!
>もちろん、知っておりますよ~。( 〃▽〃)
>「寂しがり屋で、生意気で、憎らしいけど好きなの~♪」
>ですよね。
そうです、そうです、それです~!
>5月も半ばですが、まだまだ朝晩は寒いですからね。
>らぶポカキャンペーンwelcomeですよ!
まぁ!そうですか?!
でも言われてみれば、真夏だってエアコンで身体が冷え切ったりしますもんねぇぇぇ。
と言う事は、私は堂々と一年中「らぶポカキャンペーン」を開催しても大丈夫、と。
誰に遠慮する必要もない、と。
つまりはそういうことでよろしいんですね?ね?(笑)
何だか、あれみたいですね。
ほら、年がら年中「閉店セール」やってて、でも、絶対に閉店しないお店・・・(笑)
>この後、いつものらぶぽかしてほしいなあ
一応、らぶポカを考えておりますので~(*^^)v