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ホワイトデーのその前に。パート3

2017-03-06 | ss(ホワイトデー)
社会人編のホワイトデーネタです。
多少セクシャルな表現がありますので、苦手な方は閲覧ご注意ください。




*********



「付けてあげるよ」

そう言われ、高彬が後ろに立った時から、何となく予感はしていたのよ。

留め金を掛ける高彬の指先が首に当たり、その冷やりとした感触に

(あ)

と声が出そうになってしまった。

「・・出来たよ」

「うん、ありがと」

髪を押さえてた手を外した瞬間、高彬に抱きしめられていた。

「・・・・」

多分、こういう展開になるであろうことは高彬が席を立った時から、ううん、もしかしたらランチ食べながらマンションに誘われた時から判ってはいたのよ。

あの日からもう2週間もたっているし、あたしたち恋人なんだし。

あたしだって決してイヤなわけではないんだけど・・・。

でも、もうああ言うのは本当に困る。

ああ言うのって言うのは、チョコクリームのことなんだけどさ。

高彬がキスをしてきて、そのキスからして

(あー、これは本気のキスだわ)

と判ってしまう。

軽い「チュっ」みたいなキスじゃなくて、最初から深くて舌を絡ませるようなキス。

あたしは密かに<オンのキス>と呼んでるんだけど。

こういうキスの場合、大抵、ベッド一直線なのよ。

「・・ねぇ、高彬」

何とかキスの合間を狙って、あたしはキスを中断させた。

「何」

「あのぅ、一応、確認しておきたいんだけど」

「うん」

「今日は、この間みたいなことにはならないわよね」

「・・うん、多分・・、いや、うん、ならないと思う」

「思う?!思うじゃ困るのよ」

はっきり「ならない!」と断言しないところに不安を覚え、強い口調で言ったのに、高彬は笑いながらキスを再開しただけだった。

「ねぇ!ちゃんと約束してよ、そうでなきゃオチオチ・・」

またしても無理やり唇を離して言うと、あたしの言葉に高彬は(ん?)と眉をあげた。

「オチオチ?」

「・・・・」

高彬ったら、あたしに言わせようとしてるんだ・・・

ほんと、こう言う時の高彬ってイジワルなんだから。

悔しかったけど

「・・・キスも出来ないわ」

あたしは俯きながらそう言った。

だって、行きがかり上、もうそう言うしかないじゃない。

高彬は笑って

「判った。約束するからキスに専念してよ、瑠璃さん」

あたしの手を引くとソファに移動した。

2人並んで腰掛けると、すぐにキスの嵐になり────

あー、これはもう絶対にキスじゃ終わらないパターンだわ。

仕方ないなぁ・・・もう・・

あたしはもう半分以上、受け入れる気になっている。

だって、もう2週間もなかったんだものね。

高彬だって、我慢出来ないんじゃないかと思う。

昔、こう言うのってすごく嫌だった。

会えば必ずするとか、さ。

友だちの話とかで聞くと

(そんなの身体目当てみたいじゃない。あたしはそんなんじゃなく、もっと精神的な繋がりを持てる人を恋人に持つんだ)

なんて息巻いてた。

だけど、こうして高彬と付き合いだして、よくわかった。

恋って高尚な精神だけでするもんじゃないのよ。

その人の心と身体が欲しくなるって言うか・・・

時には身体だけ欲しくなることだってあると思うし、例えばだけど、高彬がそう言う気分になった時、あたしのことを思い出してくれるのは光栄って言うか、嬉しいって言うかさ。

あたしの身体を目当てにしてくれるなんて、女冥利、恋人冥利に尽きるって言うか。

───なぁんてね。

何だかんだ小難しいこと言って、結局、あたしもどこかで楽しみにしてたのよ。

高彬とこうなること。

今日、マンションに来たのは、実はあたしも少しは高彬の身体が目当てでした、なんて言ったら、高彬、ぎょっとするかも知れないけど・・・







~続きます。


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