『島津亜矢』が唄う歌。どうして私達は彼女の歌に、そして彼女自身にこんなにのめり込んでしまうのでしょうか。
彼女が唄う歌は台詞のない普通の(?)演歌であろうが、台詞入りの名作歌謡劇場シリーズであろうが、また三波春夫さんの長編歌謡浪曲であろうが、その全てが島津亜矢の独特の世界を創り出しています。
その彼女の唄う歌はすべて、お酒やチーズやヨーグルトや各種漬け物や干物などに代表される、酵母の作用による発酵過程を経て醸成や熟成させた飛び切りの食べ物や飲み物のような「旨味」を包含していると感じているのは私だけでしょうか。
民謡にしても浪曲にしても、どうも本格的にどなたかに師事したという話はあまり聞いたことがありません。これまで様々な大先輩方の歌を唄わせていただくについてはその都度いくつかの要点を指導していただいたということはあったようです。例えば三波春夫先生や二葉百合子先生などに・・・。でもそれが師弟関係にまで及んだということが果たしてあったのかどうか。
「私の恩師は星野哲朗先生です!」というのはコンサートなどでも何度も聞いていますが、他の先生の話はあまり聞いたことがありません。これからしてもやはり亜矢ちゃんは本格的に民謡や浪曲を習っていないのではないでしょうか。
でも、と言うより、だからこそなのかも知れませんが、亜矢ちゃんの唄う民謡や浪曲は、ある固定された枠にはまらない何とも言えない新鮮さと味わいという魅力に包まれているように思うのです。
私ごときがこのように口幅ったいことを言うと、民謡界や浪曲界の方の反発を買うことになるかも知れませんが、亜矢ちゃんの素直で伸びやかな声と繊細かつ力強い歌い方は伝統芸能をも凌駕しつつあるように思えます。これぞまさしく亜矢ちゃん独特の『亜矢節』というものでしょうか。
と、ここまで書いて、これはやはり声や歌い方ということ以前に、天性の感覚、感受性を持ち合わせているからではないのかとふと思い至りました。今更の感がなきにしもあらずですが、なんと素晴らしい感性です。習ってできるものではないように思います。(習ってないからこそできるのか?)
その細やかでありまた大胆でもあり、そしてまた素直でのびのびとした感性の上に成り立つ台詞回しの見事さは名作「梅川」や「おさん」や「お蔦」や「お初」で見事に演じきられています。長編歌謡浪曲しかりです。どうしたらあのように歌の主人公になりきることができるのでしょうか。
これは確かに素人が唄うには難しすぎる領域ではあります。しかしだからこそ聞き応えがあるのですねぇ。これぞ「聞き歌」でしょう。
アイドル歌手を追っかけ回していた我が娘や息子を冷ややかな目で眺めていたこの私が、臆面もなく、そしてなんの恥ずかしげもなく亜矢ちゃんをオッカケて回る理由の一端が少しは垣間見えたような気が・・・。(^o^;
彼女が唄う歌は台詞のない普通の(?)演歌であろうが、台詞入りの名作歌謡劇場シリーズであろうが、また三波春夫さんの長編歌謡浪曲であろうが、その全てが島津亜矢の独特の世界を創り出しています。
その彼女の唄う歌はすべて、お酒やチーズやヨーグルトや各種漬け物や干物などに代表される、酵母の作用による発酵過程を経て醸成や熟成させた飛び切りの食べ物や飲み物のような「旨味」を包含していると感じているのは私だけでしょうか。
民謡にしても浪曲にしても、どうも本格的にどなたかに師事したという話はあまり聞いたことがありません。これまで様々な大先輩方の歌を唄わせていただくについてはその都度いくつかの要点を指導していただいたということはあったようです。例えば三波春夫先生や二葉百合子先生などに・・・。でもそれが師弟関係にまで及んだということが果たしてあったのかどうか。
「私の恩師は星野哲朗先生です!」というのはコンサートなどでも何度も聞いていますが、他の先生の話はあまり聞いたことがありません。これからしてもやはり亜矢ちゃんは本格的に民謡や浪曲を習っていないのではないでしょうか。
でも、と言うより、だからこそなのかも知れませんが、亜矢ちゃんの唄う民謡や浪曲は、ある固定された枠にはまらない何とも言えない新鮮さと味わいという魅力に包まれているように思うのです。
私ごときがこのように口幅ったいことを言うと、民謡界や浪曲界の方の反発を買うことになるかも知れませんが、亜矢ちゃんの素直で伸びやかな声と繊細かつ力強い歌い方は伝統芸能をも凌駕しつつあるように思えます。これぞまさしく亜矢ちゃん独特の『亜矢節』というものでしょうか。
と、ここまで書いて、これはやはり声や歌い方ということ以前に、天性の感覚、感受性を持ち合わせているからではないのかとふと思い至りました。今更の感がなきにしもあらずですが、なんと素晴らしい感性です。習ってできるものではないように思います。(習ってないからこそできるのか?)
その細やかでありまた大胆でもあり、そしてまた素直でのびのびとした感性の上に成り立つ台詞回しの見事さは名作「梅川」や「おさん」や「お蔦」や「お初」で見事に演じきられています。長編歌謡浪曲しかりです。どうしたらあのように歌の主人公になりきることができるのでしょうか。
これは確かに素人が唄うには難しすぎる領域ではあります。しかしだからこそ聞き応えがあるのですねぇ。これぞ「聞き歌」でしょう。
アイドル歌手を追っかけ回していた我が娘や息子を冷ややかな目で眺めていたこの私が、臆面もなく、そしてなんの恥ずかしげもなく亜矢ちゃんをオッカケて回る理由の一端が少しは垣間見えたような気が・・・。(^o^;