「渚の子守歌」
あなたの命をこの腕で守ることができませんでした。
幼い日のように、あなたの苦しみを母の子守歌で癒すことができたなら・・・。
新シリーズ「心の風景」
「みずべの集い」では遠隔地にお住いの方に<ネットスタッフ>という形で、
ブログの書き込み等のお手伝いをしていただいています。
このたび新しいネットスタッフ「菜の花」さんに、
ショートphotoエッセイ「心の風景」をお願いすることになりました。
8月からスタートする予定でしたが、作業が遅れてしまいました。不定期更新ですが、毎回1作品ずつ掲載させていただきます。
菜の花◎自己紹介
大学生のひとり息子が亡くなってから、7回目の夏が巡ってきました。
息子の写真のファンだった私に、息子はたくさんの写真を残してくれました。
あの冬、息子のアパートの部屋を引き払う苦しい作業を進める合間に、
私は、息子のトイカメラ片手に、息子の写真にある風景を探し歩きました。
息子が暮らした町の風景や、息子が最後に見たはずの夕焼けを追い求めました。
気がつけば、写真を撮ることが、重すぎる悲しみを背負って歩く日々の支えとなっていました。
写真教室に通い始めたのは3年前のことで、まだまだ初心者です。
本当につたない写真ですが、写真を撮っている時だけは過酷な現実を忘れ、無心な気持ちで自然や風景と向き合っています。
自然の中でカメラを構えていると、
亡き子が空や風とひとつになって私を見守り、応援してくれているように感じることがあります。
大切な方を亡くされて激しい嵐の渦中にある方に、
つかの間でも穏やかな安らぎの時間がありますよう願っています。
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