歳を重ねると楽しいとか賢くなるとか・・・・みんな戯言なんだよ。

感じるままに、赴くままに、流れて雲のごとし

1980年12月8日

2014-12-09 | 音楽

僕にとってザ・ビートルズて言うのはどんな存在だったんだろう・・・って毎年この時期には考えたりする。

彼らを初めて知ったのは、たしか中学生の頃。

クラスのMくんがなぜかエレキギターを持っていた。

エレキギターと言えば、その頃は「ベンチャーズ」だった。そして、素行の悪い子供たち、しかも金持ちの子供。

傍に寄るのもイヤだったけれど、そんな彼らにどういったことか、好かれた。

そんなこんな僕だったけれど・・・・クラシックギターを弾いて遊んでいた。けっこーハマってたと言っても過言ではなかった。

親父にねだってギターを買ってもらったけれど、親父が質屋で手に入れたギターには鉄線(スチール弦)が張られていた。

情けないほどに呆れた。でも、「このギターではないんだ!」なんて言えなかった。

そんな日々が続く中、例のMくんが彼の家へ招待してくれた。そして、見せられたのがフェンダーのストラドもどきのグレコのエレキギターだった。

そして「ザ・ビートルズ」のLPレコード。「ビートルズがやってくるヤァヤァヤァ!」を聴いた。

とてもじゃないけないけれど、腰が抜けるほど驚いたりはしなかった。

こんなのは音楽じゃない・・・なんて思ったし、ベンチャーズのほうがステキだと思った。

ギターを弾きながら歌うのは邪道だと思っていた。

でも、なぜだか分からないけれど気になっていた。ザ・ビートルズではなくてMくんのことがだ。

クラスでたったひとりだけビートルズが好きだと言い切る子だったし、みんなとはどことなく雰囲気が違っていた。

それに、彼のお姉さんがキレイだったことも、タブンにあるけれど・・・。

 

そんなMくんとザ・ビートルズのジョン・レノンがクロスするんだ。

ジョンのことなど、全く知らないし、レコードと映画でしか知らない。でも、Mくんなら多少は知っている。

あれから50年以上の時が流れてる。どうしているのか、中学か、高校か定かではないが卒業以来会っていない。

特別、会いたいとは思わないが気になる存在なんだ。

周りの人間のことなど全く目に入らないかのように行動し、みんなと意見が違っても、ただ、へらへら笑っていた。

好きなことだけやって生きているんだろう。たぶんそうだと思う。

ジョンもきっとそうなんだろうなぁ~なんて考えるけれど、

拳銃で撃ち殺されちゃった訳だし、訳が分からないままに死んじゃったわけだし、

Mくんも撃たれて死んじゃっているかもしれない。

 

しかし、あの雰囲気は誰にでも出せるわけがない。

別に「オーラ」でもなんでもないけれど、こいつは普通じゃない・・・なんて初めて会った瞬間に思う・・・奴。

僕にとってのザ・ビートルズは16歳ぐらいから、ぼゃ~とした存在なんだ。

熱狂でもなければ、ファンでもなかった。

今もそんな存在が心の中で渦巻いている。でも、決して忘れてはいない。消し去ってもいないんだ。

ただ、ジョン・レノンが死んじゃった後、僕の中でのザ・ビートルズも死んでしまったんだ。

だから、ポールが日本に来てザ・ビートルズのナンバーを歌っても感動はしないんだ。

もう、ザ・ビートルズはこの世には存在しないんだ。

ポールが作った曲でが万人受けして才能あふれている奴。

ザ・ビートルズをけん引したのは彼だと声だかに叫んだところで僕の耳には何も聞こえない。

ポールはただ曲を書いていただけなんだし、ジョンと二人でハモっていただけなんだ。

ビートルズとして何かできたわけではないんだ。

世間の流れなんかまったく気にせずに自分の思ったことを飄々とやってのけるビートルズでいられたのは、

やはり、ジョン・レノンなんだ。

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿