かたつむり・つれづれ

アズワンコミュニテイ暮らし みやちまさゆき

夜更けの妄想

2017-03-12 11:23:45 | わがうちなるつれづれの記

3ヶ月の入院暮らしの中で、ちぎれちぎれに眠れぬ夜に

後から後から出てくる妄想に付き合うことになった。

我慢できずに、深夜起き上がり、電気をつけて、ノートに

出てくる思いを書き付けた。

そんな夜が何回かあった。

書いている最中にも、自分の中のことが、文字にすると白々しい

感じもした。

どんな気持ちが出ても、ともかく書いてみた。

その記録が、ぼくの手帳に残っている。

 

2017年1月2日は、家族や友人が見舞いに来てくれたあと、

不正脈が起こり、一応止めたものの、またいつ起こるかと

不安がぬぐえなかった。

1月23日は、1月19日に3回目のアブレーション手術をしたにも

かかわらず、夜不整脈が起こり、いろいろ手を尽くしたが止まらず、

強力な薬を点滴で注入することで、なんとか治まった、

そのあと、なかなか眠ることが出来なかった。

 

   *       *       *

2017/1/2、いや1/3 0:30

このまま目覚めないこともあるか。

死にたくない。死ぬのは怖い。

小浪のことを思い、太郎や桃子のこと、風友・晴空、

譲、秀剛、悠海ちゃん、和、駿。

和は、昨日病室に来て、ジジに手をさしのべ、握ってくれた。

鈴鹿コミュニテイの一人ひとり。病院に居ても、身近に感じる。

そのメンバーの息吹きのなかにいると感じていた。

身はベットに横たわっていても。

 

小浪は賀状の返信のあて先を書いてくれた。

ぼくが寝ながら返信のことばをつぶやくと、小浪はとても

すんなり書いてくれた。

ひと仕事、2人でやりとげたと思った。

 

順ちゃんが写真集を届けてくれた。順ちゃんの顔いいなあ。

中井夫妻もきてくれた。中井さんは、地域包括ケアのこと、

誰もが安心して暮せる街づくり。

佳子さんは、ビジターズステーションのこと、話してくれた。

熱意が自然と伝わってきた。

しん子さん、気持ちありがとう。

省吾さん、奈々子、賢治、ホメオさん、恵吾・佳世、隆治・・。

 

この夜、死を身近に感じる。

ここから逃れることはできないだろう。

死の不安や怖れと向き合うことになるのか。

 

「世界中のみんなで幸せになろう」

まず、鈴鹿に本質的な社会を一つ。

そして、ブラジル・韓国・日本の各地へ、世界の各地へ。

「一つ」の人に出会えるように。

 

   年の瀬に君が手のひら命綱

   あらたまの見舞いの子らと海望む

   脈乱れ手を尽くしてや年初め

   差しのべし孫と結ぶ手出合い初め

   つぶやきを君書き留めて年賀の辞

 

1/23 10:00~翌2:00

   不正脈止みしかば深夜の闇にしばし眠らん

   生きるには生きるに足りる条件がわが心臓の乱れ足らざるか

   夜明け前彼方の淵を彷徨いて胸の高鳴り・・(次書いていない)

   溢れ出る君が思いを受けかねていやよ胸に刻みし君が真情

   明けざらむ彼岸の淵の旅ならむこの世の生を尽くしたきかな

   何願うわれ去りしのち世の中のすべて人の幸せなるか

   病室の窓から見ゆる青空は常に変わらず宇宙の涯に

1/24

   来て欲しいその一言が言えなくてそこがそこそこライン打つ

   病室の窓から見ゆる空・・・(書きなぐっている)

   分かちがたき死の淵めぐる妄想を・・・・(  〃  )

       君が背冬雲流るるを見ゆる・・・・・(  〃  )

   言い訳か思わず気づきやな感じ他聴かぬ世界今どこに居る

   

1/27 深夜2:00

   はからずも感染せしに君が今病のわが身何か言うらん

   この夜に死しても悔いず天地の間際街の音聞く

 

   *       *        *

この頃、寝ていてもムカつき、息苦しさがあり、辛かった。

医師からは、4回目の手術まで辛抱してほしいと告げられた。

このころは、自分の今の気持ちはどんなだろうと焦点を

当てて、それを和歌にしながら、苦しさを紛らわせていたようだ。

 

 

       

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  *        *        *