薬屋のおやじのボヤキ

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砂糖は健康に悪いのか良いのか

2012年05月26日 | 正しい栄養学

 先の記事で「三白害」の一つとして「砂糖=精製糖」を取り上げ、ビタミン・ミネラルが除去されているから、健康に悪いと書きました。
 じゃあ、粗製糖であれば健康に良いと言えるのか。どうやら、粗製糖であっても健康に悪いようです。もっとも、これは程度問題であって、砂糖にしろ粗製糖にしろ、ほどほどであれば良いというのが一般的な説明になっている感がします。
 一説には、粗製糖であれば、砂糖の2倍量まで摂っても良いと言われますが、して、その根拠は? 1日何グラムまでか? という点については、触れられていないようです。

 砂糖の良し悪しについては、ほどほどであっても害があるからダメだと主張されたり、逆に、脳を円滑に働かせるから必要だと主張されたりしています。
 有害説の論拠は、砂糖の摂取によってカルシウムが奪われて歯を脆くし、また、ビタミンB1を消耗させてエネルギー代謝を悪くするといったところでしょう。
 しかし、これらが科学的に証明されているかとなると、甚だ疑問です。
 有益説の論拠は、砂糖は速やかに吸収され、脳細胞の栄養となるといったところでしょう。
たしかに、砂糖は簡単にブドウ糖と果糖に分解され、ブドウ糖が脳細胞の主たる栄養になっていますから、低血糖ぎみの時には脳の働きを助けてくれることでしょうが、健康体であれば低血糖になることは本質的に有り得ず、どこかおかしいと言わざるを得ません。

 砂糖の有害説を最も強く主張しているのは、小生(薬屋)思うに、同業者です。特に相談薬局です。甘い物好きで体調を悪くしている、多くのお客様に接していますから、砂糖の摂りすぎに対し、口を酸っぱくして注意喚起しています。
 虫歯になるだけでなく、食生活が乱れて栄養バランスが崩れますし、免疫力も低下しますし、何一ついいことがないことが経験上分かっているからです。
 そして、お客様に対する、その説明として、砂糖は「一物全体の法則」に反するから、ミネラル・ビタミンを欠乏させるてしまう、これを強調してしまいます。小生とて、そうです。
 何せ、簡単にお客様を説得するには、これが一番手っ取り早いですからね。
 こうして、砂糖の有害説が定着しているように思えます。

 一方の有益説ですが、これは、砂糖関連業界の御用学者が言っているだけのことでしょう。よって、小生は、これを完全に無視しています。
 朝、甘い物を食べるとよろしい。これが御用学者の決まり文句になっていますが、健康的な食生活をしていれば、朝、低血糖ぎみになることは有り得ず、むしろ夕食に摂った炭水化物が消化されて、これが朝にはブドウ糖になり、高血糖気味になっているのです。
 朝、低血糖ぎみになる方は、四六時中甘い物を摂っていて、夕食にご飯を食べず、炭水化物からブドウ糖が作られていないからであって、そうした方は、“治療のために”、朝、砂糖ではなく、さほど甘くないブドウ糖を少々補給すべきです。
 なぜ、ブドウ糖だけかと言いますと、果糖は脳が受け付けないからです。血液の脳関門で果糖はブロックされ、ブドウ糖しか通してもらえないのですからね。
 ここで少々横道にそれますが、脳の働きを円滑にするためには、ブドウ糖を絶えず供給する体制を整えておかねばならず、ブドウ糖の供給を絶つ長期断食を行なうと脳が働かなくなると考えてしまいがちです。しかし、逆に、頭が冴えます。
 これは、ブドウ糖に代わって、脂肪を分解してできたケトン体が脳細胞の栄養になるからで、脳細胞はブドウ糖よりもケトン体を欲しているのです。ちなみに、母乳には、これがかなり含まれていて、赤ちゃんの記憶力強化に大いに役立っていると考えられています。

 さて、砂糖有害説に立つ小生です。なぜに砂糖は有害なのか。それを説明しましょう。
 先ずはヒトの食性です。ヒトは類人猿と近縁で原猿類から進化しました。原猿類は最初は夜行性であったのですが、昼行性のものが登場し、果物を食べるようになりました。
 そして、類人猿は主食を果物としたのです。現生の類人猿で果物を主食にするのはチンパンジーぐらいのもので、通常、果物は十分に手に入らず、やむを得ずゴリラは草を、テナガザルは樹木の若芽を主食にしています。
 ヒトは、約1万年前から順次穀類を主食にしだしたのですが、それまでは芋を主食にしていたと考えられます。でも、果物が得られれば、先ず果物を食べるという食性であったろうことは、ゴリラやテナガザルの例から明らかなことでしょう。
 ただし、自然界には原種の果物しかなく、今日の品種改良されたような甘い果物は滅多にありません。そうしたものは、まれに少々口にするだけのことだったでしょう。現生のチンパンジーとて、甘くて美味しい果物となると、せいぜい一部のイチジク程度のことです。
 なお、その甘みは、砂糖によるものではなく、果糖が主です。
 いずれにしても、ヒトは何千万年も前の太古の祖先から、果物食によって甘味に敏感に反応する味覚を持つに至ったことでしょうから、甘味に対する欲求が強く、人類は文明の発展と科学技術の進歩によって、甘味という味覚を満足させる砂糖なるものをだんだん安価に作れるようになり、そして、広く流通させるようになったのです。
 でも、砂糖をふんだんに口にできたのはごく一部の上流階級だけで、一般庶民に十分に行き渡るようになったのは、戦後暫くしてからのことです。そして、爆発的に砂糖が多用されることになって、現在に至っています。(この記述には誤りがあり、次号で統計データを元にして訂正させていただきました。申し訳ありません。)

 さて、砂糖をふんだんに摂ると、膵臓はどう反応するか。
 砂糖は、即効的に吸収され、ブドウ糖と果糖に分解されることは、先に述べました。
 一気に、ドッと、ブドウ糖と果糖が血液に入り、膵臓のセンサーで高血糖を察知し、インスリンをフルパワーで分泌します。たっぷりとインスリンが分泌されますから、過剰な糖は順次細胞に押し込まれて高血糖が解消され、血糖値は正常になります。
 これが日常茶飯事となると、膵臓のインスリン分泌に異常をきたすようになります。
 先ずは必要量以上にインスリンを分泌しだし、低血糖に陥ります。
 そうなると、甘い物…手っ取り早く手に入る砂糖…が欲しくなり、これを必要量以上に摂ってしまいます。こうなると、悪循環を繰り返すだけです。
 また、そうなる前に、間食で甘い物を摂るでしょうから、食事時には空腹感(=血糖値が低くなると脳がそう感じます)が湧かず、嗜好に合ったものだけを食べ、ご飯などのでんぷん質(ゆっくりブドウ糖に分解される)を食べないですから、過ぐにまた低血糖になります。
 これが繰り返されれば、当然にして膵臓は疲れ果て、インスリンの分泌力が落ちて高血糖状態が長く続くようになり、つまり糖尿病になってしまいます。
 
ここで注目すべきことは、膵臓のセンサーは、果糖には反応せず、ブドウ糖にのみ反応するということです。甘い物のうち、砂糖はブドウ糖を含んでいるから厄介な糖なのです。
 じゃあ、果糖(甘い果物は主にこれです。)ばかりで甘味を摂ればよいかというと、こんどは肝臓に負担を掛けますし、脂質異常(高中性脂肪)をきたします。
 こうして、砂糖をふんだんに摂ると、急速に血液中に入ってきたブドウ糖と果糖によって、膵臓と肝臓が痛めつけられ、血液を糖でベトベト、中性脂肪でドロドロにして、血流を悪化させてしまうのですから、実に厄介なものです。

 甘味の欲求が強いという先天的な体質を持ったヒトですから、常時、砂糖を摂っていると、必然的に砂糖中毒になってしまうことでしょう。毎日甘い物が欲しくなるのです。
 ということは、砂糖は麻薬であるとも言えます。
 習慣性があって、それを断つと禁断症状がでてくるものを麻薬と言うのですからね。

 甘味なくしては生きていけないという味覚の持ち主の方は、どうしたらよいでしょうか。
 一番お勧めなのが、オリゴ糖です。ブドウ糖が数個から10個程度つながったもので、砂糖に比べて甘みは3分の1程度ですが、これは消化不能で腸内細菌のかっこうの餌となり、腸内環境を改善してくれますから、一石二鳥です。
 オリゴ糖の甘味では満足できないとなれば、人工甘味料に頼るしかありません。化学合成されたものは、どんなものでも大なり小なり毒性がありますが、砂糖に比べれば、うんと弱い毒性と言えますからね。
 そして、強い甘味を避け、弱い甘味で満足できるように順次体を慣らすことです。
 最終的には、ご飯を良くかんで唾液ででんぷんを消化し、口の中でブドウ糖の甘味を楽しむことができるようになりたいものです。
 戦前の庶民の食生活に戻せば、砂糖中毒も起きませんし、膵臓も肝臓も元気ですし、血液もサラサラ。健康生活がエンジョイできるのですがねえ。

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2013.2.15 古典的な砂糖の害の原因は間違い。本当の害は“ブドウ糖の暴走”なのです。

ジャンル:
健康づくり
キーワード
テナガザル 人工甘味料 でんぷん質 エネルギー代謝 決まり文句
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1 コメント

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Unknown ( )
2013-06-15 06:53:50
有害説もそこまで嫌う根拠としては頼りない。

有益説の論拠とやらも”砂糖は速やかに吸収され、脳細胞の栄養となる”一択。
もう少し探せばありそうなものだが。

終いには麻薬扱い。
医学的にはそういう定義なのかも知れないが一般論としてこの表現を使うのは飛躍以外のなにものでもない。
 これではワイドショー的思考と同じだ。


結局、(世の中誰もが認識している)砂糖の摂取はほどほどにということなのだろうが、この文章にそれ以外の価値を見出せない。
 まぁ、齢をとっても自己顕示欲というものは無くならないということか。

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