宮城の農業普及現地活動情報

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加工・業務用野菜における生産・流通・販路拡大研修会を開催

2014年03月04日 08時02分28秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援

2月14日(金)宮城県大崎合同庁舎で,加工・業務用野菜における生産・流通・販路拡大研修会を開催しました。生産者,実需業者、機械メーカー,流通関係,種苗会社、国の試験研究機関,東北農政局,市町、県関係機関の総勢120名程度参加しました。この研修会は加工・業務用野菜は市場が拡大する可能性があり,生産・流通・販路について各専門の担当者が課題を共有し,産地拡大に向けて意見交換する場として開催しました。
  最初に「実需者から見た加工・業務用野菜について」 キューピー(株)藤本幸佳氏から御講演いただきました。加工・業務用野菜のマーケットは拡大していること,品種により加工適性が異なること,キャベツのサラダ化が進んでいること,契約栽培は不作時にも定量の出荷ができるよう契約量の120%から150%生産するため余剰対策が課題であると説明がありました。「農業機械と調製機械の開発の現状について」では,独立行政法人農研機構生研センターの深山大介氏から,キャベツ収穫機,ねぎ収穫機と調製機,タマネギの調製機について説明があり,長ねぎやたまねぎ等の品目では生産と調製作業を分業化することにより,作付面積が増えている事例についても紹介いただきました。パネルディスカッションでは,普及センターが提案した県内キャベツの産地間リレーの可能性について議論を深めていただきました。その中で,キャベツ収穫機を利用して,鉄コンテナ出荷する可能性はあるのではないか,鉄コンテナについては,実需の掘り起こしが必要,そのためには,提案にある「生産者・実需・関係機関で構成する協議会」の設立は重要である,といった意見が出されました。青果市場の悩みとしては,予定どおりの生産量がないときでも,実需との契約は量を守らなければならないこと,市場価格が高くなると加工・業務用に出荷してもらえないといった状況も説明していただきました。生産者からは,「市場や実需に対して産地への信頼は大切だ。毎年の価格に惑わされず,約束を守っていくことが大切だ」といった前向きな発言がありました。
  普及センターでは,加工・業務用野菜生産・流通の推進について,生産者の技術向上を支援だけでなく,実需企業とのマッチング等,引き続き支援していきたいと考えています。

<連絡先> 宮城県大崎農業改良普及センター      先進技術班 
 TEL:0229-91-0726    FAX:0229-23-0910

 

 

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