尖閣

尖閣諸島をめぐる日中の争いが激化している。中国側のデモが1週間にわたり続いている。このままさらにエスカレートしてゆくのか、収束に向かうのか予断は許されない。
中国の人々のなかには暴徒化したデモに批判的な人も相当程度いると思うが、その声がかき消されるようなムードになっている。尖閣諸島は日米安全保障条約上の対象地域との米国防長官の発言は心強い。有事の際は日米合同で対処すべきだし、そうするであろう。だが、中国も国内の反日世論を利用して日本の領海内での漁船の出漁を黙認するなどしてさらに圧力を掛けてくるだろう。日本は海保を中心に万全の体制で対処して欲しい。中国のやり方は世界が注視している。特に南沙諸島で中国と対立しているフィリピンやベトナムは日中の出方を注視しているはずだ。あの手この手を使って中国は海洋進出を目論んでいる。大陸棚の解釈などでも自国に有利な解釈を国連に働きかけるなど合法的にも対処しようとしている。海洋資源を狙って北極海にも進出しようと画策している。宇宙空間でも衛星破壊を仕掛けようとしている。サイバー攻撃はもうすでに実戦可能な部隊を配置済みである。中国の意図は何か。中国が狙っているのはアメリカの影響力低下後の世界の支配権確立であると思う。国家ビジョンを明示しないまま、膨張し続ける中国。なにやら中国のイメージが伝説の動物、龍のイメージと重なって見えてきた。