雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

どう選ぶのか? ・ 小さな小さな物語 ( 866 )

2016-10-12 13:13:52 | 小さな小さな物語 第十五部
いよいよ参議院選挙が始まりました。
今回の選挙は、これまでにない新しい制度や戦法が採用されていて興味深い点があります。
その最大のものは、選挙権が十八歳に引き下げられたことです。何でも、全国で約二百四十万人だそうで、選挙結果そのものにもそれなりの影響を与えることでしょうが、それ以上に若者の政治参加、政治への関心などがどのように示されるのか注目されているようです。

この他にも、島根県と鳥取県、徳島県と高知県が一つの選挙区となり、今回の選挙では議員が選出されない県があるというのも初めての試みです。
また、消費税引き上げの再延期について、国民に対する約束を破ったことに対して、この参議院選挙で信を問うと首相が発言されていましたが、衆議院選挙ではなく参議院選挙で信を問うというのも珍しい発言ではないでしょうか。
これに対して、野党側は候補者を絞り込むことで対抗しているようです。野党協力がどの程度の効果を上げるのか、野党の内のどの党が得をするのか、これも興味あるところです。

テレビでは、公示前から党首討論会とか、各党の有力者による討論などがしきりに行われていました。某知事のドタバタ劇に押され気味でしたが、ようやく参議院選挙が表舞台に立てるようになった感じです。
それにしても、党首討論会とかの出席者の数、多すぎると思いませんか。自由に発言ができ、自由に政党を作ることが出来るのはわが国のすばらしさの象徴だとは思うのですが、中には、真剣に考えたのかと言いたいような政党名もあって、少々食傷気味になります。
こんなたくさんの政党の中から、何を基準にどこを選べばいいのでしょうか。いわんや選挙区の中から一人選ぶとなれば、真剣になればなるほど、どう選んだらよいのか迷ってしまいます。特に、昨今の、あまりにひどすぎる首長や議員の姿を見ていると、選ぶことが怖くなってしまいます。

そうとはいえ、新しく選挙権を得た人や若い人たちにはぜひ投票に行っていただきたいと思います。「何を基準に選べばよいのか分からない」などと言った後から「ぜひ投票に行きなさい」などと言えば、お座なりの正義感のようになってしまいますが、やはり、選挙権は民主政治の根幹だと思うからです。
「どう選ぶのか?」は、そうそう簡単には分からないものです。イッチョ前の意見を述べている人も、その多くは、何かで見たり聞いたりしたものの受け売りであったり、自分の利害に結び付けての意見なのです。それが悪いわけではありませんが、若い人には、重過ぎるほどの経験を積んだ人には無い鋭い感性で選択してほしいのです。
二十歳代の投票率は30%台だという信じられない統計結果があります。新しく選挙に加わる十代の人は約二百四十万人だそうで、全員が同じ党に投票したところで、比例代表での当選者を一人かせいぜい二人選ぶ程度の影響力だと言っている人がいました。
とんでもありません。選挙区での投票結果では、一万票未満で当落が決する例はたくさんあります。また、与党も野党も勝敗ラインらしいものを公言して熱弁を振るっていますが、この選挙期間中にどれだけの熱弁を振るっても、百万票の票を掘り起こすことができる人物などそれほどいませんよ。
若い人の投票行動が選挙結果を大きく動かす、というのは過大評価に過ぎますが、投票することで、たとえ一瞬であっても、社会参加の実感を体験することはできるはずですよ。

( 2016.06.23 )


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