雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

晩節を穢す ・ 小さな小さな物語 ( 880 )

2016-10-12 11:37:27 | 小さな小さな物語 第十五部
東京都知事選挙は小池さんの圧倒的な勝利で幕を閉じました。
報道機関などの事前の予想は、大半が小池さん有利を伝えていましたので順当な勝利と言えるのでしょうが、それにしても、多くの専門家が予想していたよりはるかに大きな差がついたようです。小池さんの勝利確定後のテレビ報道を見ていますと、小池さんの終盤の街頭演説の風景は、録画であることを承知していても、感動するほどの大きな波が起きているらしいことがひしひしと感じられました。
あるコメンテーターの人が、有力といわれた三人の中で、「本気さ」に、圧倒的な差があることが都民に伝わったのではないかと言われていましたが、テレビ画面を通しても感じられたように思います。

何かと波乱のあった選挙でしたが、都民ではない身ですが、久しぶりに興味深い選挙戦を見せていただきました。
それぞれ際どい発言があり、それが選挙民にどのように受け取られたのか、データーのようなもので見てみたいものも幾つもありました。
若干偏見的なものもあるかと思いますが、二、三、例を挙げてみます。
過去の女性問題が週刊誌で報道されたのは、相当のダメージとなったと思われますが、その対応の悪さ、真相はともかくどうやら多くの人が承知しているような事件らしいので、むしろ、なぜ立候補したのか、れっきとした政党がなぜ推薦したのか、むしろその方が不思議です。
「病み上がり云々・・」というのは、かなり無神経な発言だったと思うのですが、それに対して顔色を変えむきになって非難する姿を見ると、「本当に健康面が心配だ」と感じてしまいました。さらに、「同病のすべてを敵に回すのか」といった発言に至っては、自分を何様だと思っているのか、と感じてしまいました。
「厚化粧云々・・」は、尊敬していた人物の発言としてはあまりにレベルが低く、「今日は薄化粧にしました」と軽くいなされたことで、相当の票が小池さんに流れたというコメンテーターもいるようです。

国政において、圧倒的な国民の支持を受けている与党であり、内閣であり、新しい体制も決まり、経済面を中心に積極的な活動を大いに期待しているのですが、都知事選挙中に発せられたという、「親族を含め他候補を応援した者は・・・」というのは、あんなことは党内では普通に行われていることなのでしょうか。余計な心配ですが、あんなことがどんどん強まっていけば、オカルト集団のようになるのではないかと心配してしまいます。

それはさておき、何かと参考にさせていただくことの多い都知事選挙でしたが、やはり、一番強く感じられたことは、「晩節を穢す」ということでした。
古来、老子をはじめ多くの人々が諫めていることですが、「晩節を穢さない」ということは、なかなか難しいことのようです。
人生いくら頑張ったところで限りある命なのですから、「なりふり構わず思うままに行動して散っていけばよい」という生き方も、否定することはできないでしょう。しかし、自分自身の人生とはいえ、少なくとも公職にある人、あるいはありたいと思う人にとっては、その行動が「晩節を穢す」ことにならないかどうか、考えることも必要なのではないでしょうか。

( 2016.08.04 )
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