雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

平和へのステップ ・ 小さな小さな物語 ( 853 )

2016-10-12 13:52:37 | 小さな小さな物語 第十五部
昨日、五月十一日の各紙の朝刊は、「オバマ米大統領が広島を訪問」と大きく伝えていました。
オバマ米大統領にとっては、任期が少なくなったこの段階での広島訪問は、きっと意義あることと思われます。
早速に、各報道機関は様々な意見を展開し、各界の意見なども紹介しています。安倍首相も同行するそうですから、七十年前には戦火を交えていて、世界で唯一の原爆被災国と、それを投下した国の元首が、そろって広島で花を捧げるとすれば、やはり、意義あることと素直に歓迎したいと思います。

現職の大統領が広島を訪れることについては、米国内で反対論も根強いそうです。
原爆投下の是非については、各国各層の人々の中に様々な意見が存在しています。原爆という、とてつもない兵器を敵国とはいえ大都市の真ん中に投下するにあたっては、投下する側にもきっと様々な意見があったはずです。しかし、原爆だけが悪だというのも極論のような気もします。あの大戦では、わが国の国民も、敵国であった国民も、多大な犠牲者を出しています。非人道的な兵器を抑制していくことは必要なことでしょうが、人道的な兵器はどんどん使用しなさいというわけではないと思うのです。
何とか戦争や紛争を抑制していく知恵こそ重要だと思うのです。そのために、オバマ米大統領の広島訪問が、いくら小さくてもいいので、「平和へのステップ」になってほしいと切望します。

しかしながら、言葉や机上においては、「平和」云々などと簡単に言えますが、現実の世界で起こっていることをみると、伝えられている情報からだけでも、いかに難しいことかと考えてしまいます。
第一、「平和」とはどのような状態を指すのかということさえ、定義することが簡単ではないように思われます。
わが国から見れば、とんでもない国、あるいはとんでもない人物だと思われる場合でも、そのような国や地域や指導者たちの多くは、誰かを苦しめてやろうと行動しているのはごく少数で、多くは、自分が信じる正義や平和を獲得するために激しい戦いを展開させているような気もするのです。

例えば、ジャンケンで物事を決めることがあります。日常のそれほど深刻でないことであれば、その勝ち負けで物事を決定させても、口では残念がったり文句は言っても、その決定に従うものです。
考えてみれば、それが出来るのも、「グーよりパーは強く、パーよりチョキが強い」といったルールが、何の疑いもなく共有されているからです。
根本的にルールが違う社会同士が何とか共存していけるためのルール、それを「平和」というものをキーワードにして築き上げたいものです。
三段跳びは、ホップ・ステップ・ジャンプで結果が出ます。「平和へのステップ」は、それほど簡単に結果には繋がらないのでしょうが、幾つものステップを積み上げていくことが大切なように思うのです。

( 2016.05.12 )


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