雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

やりきれない ・ 小さな小さな物語 ( 892 )

2016-10-12 09:22:20 | 小さな小さな物語 第十五部
テレビで報道番組的なものをよく見ます。
政治的なものを中心としたものや、芸能を中心としたものも含め、出来るだけ好みに偏らないように見るようにしていますが、そうそうテレビにかじりついているわけにもいきませんので、どうしても見る番組は決まってきているようです。
海外ニュースも断片的にですが見る機会が多いです。こちらの方は、当然のことながら各国によってトップニュースが違うことが興味深く、ほとんどの国がトップに選ぶような大事件であっても、微妙にニュアンスが違う場合も多く、深刻なニュースの場合は不謹慎だと思いながらもその部分に興味がいきます。また、国によって、アナウンサーやキャスターの方にも特徴があるのも面白いです。

それにしても、つくづく感心することは、ゲストなどで登場してくるいわゆる専門家とされる人々の分野の広さです。
政治評論家とか教育評論家といった分野は、この面の老舗といえるのでしょうが、最近ではその分野も細分化され、びっくりするような専門家も登場してきます。
例えば、芸能人の麻薬犯罪がニュースになると、医者ではないその道の専門家が登場してきます。性犯罪が話題になれば、やはりその道の専門家が登場してきます。
また、古典的な分野の専門家が大変メジャーに成長した例もあり、気象予報士などはその典型といえます。
考えてみれば、ここ十年ばかりの私の新しい知識といえば、こういった方々の知識の切れ端を頂戴しているのが大半のような気がしますので、ありがたい限りです。

評論家や専門家ばかりでなく、国家や地方自治の首長などの意見が紹介されるのも興味があります。
世界のリーダーといっても、G20となれば全員の顔と国家が一致しませんし、発言などもほとんど報道されません。それでも、主要国のリーダーの意見は、人柄なども含めてかなり詳細に報道され、ある程度知っている人のような誤解をしている自分に驚きます。
世界のリーダーたちは、気力・能力もさることながら、驚異的な体力で世界中を駆け巡り、世界の安定に努めてくれています。
わが国のリーダーたちも全く同じですし、評論家や専門家とされる人々も有益な意見を披露され、提言もされています。

しかし、残念なことにその効果となれば、なかなか私などには見えてきません。
確かに、例えば犯罪に関することでいえば、専門家の方々の提案や地道な努力などによって発生が抑制されたとしても、それはニュースにはなりにくく、たまたま似た事件が発生すれば、「何の役にも立たなかった」とされている可能性は考えられます。
しかし、そうだとしても、信じがたいような残忍な、あるいは卑劣な事件は、誰がどう叫んでも、再び発生してしまいます。「二度と起きないように・・・」という言葉ほど虚しい言葉はありません。
国連が声を挙げ、いくら制裁を課しても、大きな効果があった例はどれほどあるのでしょう。戦争や紛争はなくならないし、国際間のルールも強い者にはあまり役立ちません。
そう考えると、何もかもが空しく、「やりきれない」気持になります。
それでも我が国は、国際的に見れば、深刻な問題が極めて少ない国といえます。国民や指導者の努力もあり、何よりも客観情勢の奇跡的な幸運のお蔭で、平和を享受しています。ただ、その好運は決して永遠のものではないような気もするのです。
私などが「やりきれない」などと思っているのはどうってことはありませんが、国家全体が「やりきれない」から「どうにもならない」に進んで行かないことを祈るばかりです。

( 2016.09.12 )
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