雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

オーラの根源 ・ 小さな小さな物語 ( 1056 )

2018-05-11 10:08:20 | 小さな小さな物語 第十八部
「オーラ」って、存在しているみたいですね。
男子フィギュアスケートの羽生結弦選手の演技を見ていて、そう感じました。特にショートプログラムの演技直後には、それが強く感じられ、観客席から縫いぐるみがたくさん投げ入れられるのを見た時には、身体が震えるほどの感動を覚えました。
テレビを見ているだけでこれほどの感動ですから、その現場に立ち会っている人たちは、遥かに大きな「オーラ」を感じていたのでしょうね。

「オーラ」という言葉は、身の回りで比較的よく耳にする言葉です。たいそうな意味を持って使われることもあるのでしょうが、多くは、威厳や存在感のある人に対して、尊厳も込めて使われるのではないでしょうか。
私自身、「オーラ」を具体的な物体(?)としての認識は薄く、そのような話を聞いても聞き流してきたように思います。これまでに、いわゆる著名人と言われる人や、社会的な地位の高い人に会う機会も何度かありましたが、確かに、強烈な印象や近寄り難い威厳を感じたことがあり、それを「オーラ」というのだと認識していました。つまり、「オーラ」という物体(?)のようなものが存在していて、それにより生命体や物体などが守られているのだ、といった考え方には今一つ納得することが出来ないできました。

「オーラ」という言葉は、欧米からやって来た言葉のようです。もともとは、ギリシャ語あるいはラテン語から来たもののようで、本来の意味は、「風・香気・輝き・微風・朝のさわやかな空気」といったような意味のようです。
英語で「aura」として使われ出したのは18世紀のことだとされていますから、近代社会に登場したのは比較的新しい言葉といえます。当初の意味は、「花などのかすかな香り・人や場所などが持っている独特な雰囲気」といったもののようでした。
「オーラ」が現在の私たちの多くが持っているような意味を持ち出したのは、19世紀後半のドイツともいわれていますが、やはり、それほど長い歴史を持っているわけではありません。
辞書などで「オーラ」という言葉を調べてみますと、「生体が発するとされる霊的な放射体・エネルギーを意味する」と説明されていますが、日常生活の中では、もっと気軽に、「存在感がある・威厳がある・威圧感がある・気高い風格」といった場合に使われることの方が多いようです。
しかし、いわゆるオカルト的な考え方だけでなく、科学的な根拠を挙げて、「『エーテル体・電磁粒子の層・ある種の発光体・霊的な物体』等により、肉体を取り巻くエネルギー・フィールドが存在していて、それこそが「オーラの根源」だという考え方も根強くあります。

少々理屈っぽくなり、私自身が十分理解していない考え方を述べている事は自覚しています。
つまり、未だよく理解は出来ていないのですが、私は今回のオリンピックを通じて、「オーラ」というものには、霊的な物も含めて何らかの物体(?)が存在しているのではないかと感じたことは確かです。
オリンピックも羽生選手の金メダル獲得で山を越えたような気になっていますが、まだまだ、スケートもスキーもカーリングも・・・、まだまだ楽しませてくれる種目がたくさんあります。
その上に、各選手の「オーラ」の存在を見つける楽しみも増えてしまいました。

( 2018.02.19 )


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