雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

新緑の候 ・ 小さな小さな物語 ( 851 )

2016-10-12 13:54:56 | 小さな小さな物語 第十五部
「新緑の候」といえば、五月の手紙などの書き出しとして代表的なものではないでしょうか。
ふつう、三月・四月・五月を春として考えることが多いですが、「新緑の候」となれば、初夏の感覚ではないでしょうか。現に、今年は昨日の五月五日が「立夏」でしたから、今日あたりは立派な初夏といえます。

「風薫る五月」などという表現があるように、さわやかなイメージがあります。その空に鯉のぼりが舞っている姿をイメージさせれば、いかにも躍動的で力強さを感じさせてくれます。
それに、四月の末から五月の初旬にかけてをゴールデンウィークとして、正月と旧盆の中間にイベント期間を作っているのは、どういう成り行きから生まれたのか実にすばらしい配慮のような気がします。
たまたまこの辺りに国民の祝日が集まっていたことからゴールデンウイークという呼び名や大型連休が生まれてきたのですが、考えてみますと、五日の子供の日は端午の節句から生まれたのでこの日でないといけないわけですが、後は古い歴史がある日というわけではないのですから、偶然というわけでもないかもしれませんが、実によい期間を生み出したものと思うのです。

今年は、悲しいことに熊本・大分を中心とした大地震が発生し、今なお余震が治まらない状態が続いています。しかも、「新緑の候」「風薫る五月」でありながら、激しい風雨が断絶的に当地を襲っており、避難生活や復旧活動に支障をきたしているようです。
それでも、多くのボランティアの方々が訪れているようですし、自衛隊をはじめ、警察、消防、インフラ関係の会社等々が、ゴールデンウィークの最中も、あるいはその休みを利用して支援活動をされていることが伝えられていました。
あるいは、熊本の産品を買うことで励まそうといった動きも、東京など各地で見られることも、聞くだけで何だか嬉しくなってきます。

本日五月六日は、会社などにお勤めの方にとっては微妙な日のようです。休暇を中断された人にとっては、何となく気の乗らない日かもしれませんし、十日、あるいはそれに近い大型連休の方にとっては、ぼつぼつ残り日数が気になりかけている頃ではないでしょうか。
五月はさわやかなイメージがあるとはいえ、すでに各地で真夏日が登場していますし、全国的にも台風まがいの風雨もありました。残念ながら各地で不幸な事故も幾つも報じられています。
「五月雨(サミダレ)」というのは耳ざわりの良い言葉ですが、梅雨のことです。「五月晴れ」も、本来はさわやかな好天というより、梅雨の晴れ間の強い日差しをさします。五月は、天候からいえば、そうそう優しいばかりの時期ではないようです。大型連休の残りの二日は、気力体力を充実させることに務め、厳しい夏に向かって備えたいところです。
とはいえ、帰郷や旅行の日程が詰まっている人も少なくないようですから、くれぐれも気をつけてお帰り下さい。

( 2016.05.06 )
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