雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

同盟関係 ・ 小さな小さな物語 ( 940 )

2017-04-22 09:58:30 | 小さな小さな物語 第十六部
日米首脳会談が話題になっています。
何かと話題豊富な新大統領ですが、イギリスに次ぐ首脳会談ということもあって、我が国内ばかりでなく、他国からも相当の注目を浴びているようです。その理由としては、安倍首相が、大統領就任前にトランプ氏と会談しているただ一人の国家首脳であることや、連発している大統領令、特に一部の国からの入国を禁止した大統領令に対してヨーロッパ諸国は不快感を示しているのに対して、安倍首相はノーコメントに近い状態であることも、注目される一面のような気がします。

報道によりますと、首脳会談は三十五分程度で終わったようです。当初は一時間程度とも伝えられ、それが四十五分程度らしいとも言われていましたが、それが三十五分で終わったということをどう考えれば良いのでしょうか。双方に通訳がついての会談ですから、それぞれの首脳の発言時間はせいぜい十分程という計算になります。
それにしては、その後に行われた共同記者会見では、その成果は大きく、特に我が国にとっては大き過ぎる結果という感じがして、有難い限りであり、気持ちが悪いほどだと表現する解説者もおりました。
まずは、公式の首脳会談は大成功と言えるのでしょうが、同時に、かねてから言われているように、この後のゴルフや数多く予定されている食事会などでの接触こそが、折衝の本命なのかもしれません。

首脳会談そのものはともかく、大統領就任前の会談や、米大統領専用機に同乗してトランプ氏の別荘で二泊し、ゴルフ三昧という日程に、一抹の懸念や、露骨な嫌味とも取れる意見を述べる人もいるようです。
朝貢外交であるとか、とかく非難を受けている大統領とべったり過ぎることに他の先進国首脳から非難を受けるのではないか、といったことが理由であり、安倍首相がトランプ大統領に丸め込まれるのではないかという低次元な心配もあるようです。
しかし、我が国にとって、アメリカはもっとも重要な同盟国です。というより、様々な意味で親しい関係の国はたくさんありますが、本当の意味での同盟国となれば、わが国にとっては、アメリカが唯一の国家なのです。意見の相違や、好き嫌いはあるとしても、現実の問題として、アメリカと敵対関係になってわが国が独立国として存立することは極めて難しいと思うのです。

古来、例えば、わが国の戦国時代に見られた、様々な勢力の同盟関係を考えた場合、実は、いくら固い絆を結び誓い合っても、その基盤は大変脆弱なものであり、崩壊は実にあっけないものなのです。
それは我が国の戦国時代特有のことではなく、現代においても本質は変わらないと思うのです。現実に、世界各地で似たような現象があるのです。
それだけに、特に我が国とって大切と考えられる国家との同盟や、それに至らないまでも親密な友好関係の保持は、そうそう簡単な事ではありません。好き勝手な論評が許されているのは我が国の有難いところですが、相手国にとっても我が国が同盟関係であることに有意義と認めるだけの国力を醸成し育成する方向にもっと知恵を注ぐべきだと思うのです。

( 2017.02.12 )
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