雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

165キロ ・ 小さな小さな物語 ( 902 )

2016-10-18 08:28:31 | 小さな小さな物語 第十六部
プロ野球パリーグのクライマックスシリーズは日本ハムファイターズが勝利して、すでに進出を決めている広島東洋カープと日本シリーズを戦うことが決まりました。
今年のシーズンは、パリーグは、ぶっちぎりで首位を走っていたソフトバンクを日本ハムが逆転し、終盤までもつれる戦いを繰り広げました。一方のセリーグの広島は、はやくから独走態勢に入り、そのままゴールした感があります。
クライマックス制度が出来てかなりの年数が経ちましたが、フアンの間では、依然賛否両論があるようです。反対派の意見の中心は、長丁場のレギュラーシーズンの優勝が今一つ値打ちがないように感じるということのようです。一方の賛成派は、プロ野球の経営に関係する人たちは興行収入の増加が期待できることに集約されるようですが、口先ばかりで優勝には程遠いことを漠然と承知しているフアンなどは、何とか三位に食い込んで、どさくさ紛れに日本シリーズへの挑戦権を得ようという魂胆の持ち主が多いのではないでしょうか。
どちらの意見もよく分かりますが、はやばやと、三位の可能性も消えてしまったフアンは、どうせよというのですかねぇ。

泣き言はともかく、日本ハム対ソフトバンクの最終戦をテレビ観戦しました。試合内容は、日本ハム側に立てば、初回に大量失点しながら、見事な逆転という理想的な試合展開で優勝を決めたことになりますが、試合の流れを見ていた感想としては、日本ハム中田選手の四番打者らしい一振りが、劣勢のチームを一気に元気づけたように思われました。これは、私だけの観想ではなく、シリーズの最優秀選手に選ばれたことからも、その存在感は大きかったことが分かります。
しかし、中田選手が大活躍したこの試合においても、九回のマウンドに立った大谷選手には主役の場を奪われた感がありました。

165キロというスピードが、どの程度の物なのか、素人にはなかなか理解が出来ません。
大谷選手は、この試合でDHとして三番打者を勤めていましたが、DHから投手へと替わり、九回の三人の打者に対して、わが国のプロ野球の公式戦における新記録である165キロのスピードボールを三球投げたのです。
それ以外のストレートもほとんど160キロを超えているのですから、たまたま出たというスピードではなかったのです。
165キロの表示が示された時には、球場全体のどよめきもさることながら、一塁を守っていた中田選手は苦笑いのような表情を見せ、ソフトバンクベンチの某主力選手は、「ワァー」と言ったかのように口を開いていましたから、相当インパクトがあったようです。同時に、そのスピードボールをバットに当てるのですから、プロ野球選手というのは、すごいものだと思いました。

試合後のコメントの中で、日本ハムの吉井投手コーチは、「送り出した方としては故障が怖い。無事終わってくれと見ていた。改めて彼の能力の高さを感じた。でも力を制御するやり方を覚えないと、あれでずっと投げたら壊れる。でもすごかった」と述べていたそうです。
野球はチームプレーであり、対戦相手も存在します。フアンも全部が日本ハムを贔屓にしているわけではありません。大谷選手に喝采を送る人と同じだけ「憎し」と思っている人もいるかもしれません。
しかし、大谷選手が球界の至宝であることは間違いありません。謙虚であって、さらに大きく成長してもらいたいものです。そのために周囲の環境が実に大切だと思うのですが、吉井投手コーチの言葉を聞いて、実に大谷選手は恵まれている、と思いました。
『コラム』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 石清水八幡宮の放生会 ・ ... | トップ | 旅立ち »

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL