千葉県市川市の消防設備点検"㈱宮川防災"ブログ「平たい話」

千葉県市川市にて消防設備の点検・工事を承ってます。E-mail:miya-bousai@infoseek.jp

消火器破裂事故について・2

2009年11月16日 | 消火器
昨日、あるテレビ番組で消火器に関する内容の放送がありました。
私も先ほど録画したものを拝見させて貰いました。

約2週間ほど前にこちらの番組の方から電話があったので
近々に放送があるのは知っていましたが…出来るのが早いですね。
それだけに放送内容がとても心配になりました。

当社への依頼内容はブログの画像や廃棄消火器の映像提供でしたが、
ちょうと廃棄消火器は出払っており対応出来ず。スミマセン。

正直、番組内容いかんでは名前が出る事が怖かったのも本音です。

肝心の番組の内容は…ちょっと疑問でした。
番組内容を要約すると「加圧は危ない、蓄圧が安全。」でしょうか。
番組構成も疑問を抱きましたし、少しねじ曲げられている印象でした。

※蓄圧式と加圧式については以前の記事にて説明があります。

蓄圧式は容器自体に既に圧が掛かっている状態です。
なので仮に容器の底などが腐食した場合、勝手に抜けてしまいます。

加圧式はボンベにて後から加圧するため、容器が腐食した状態のままで
使うと破裂してしまいます。以前の事故が起きたのも確かに加圧式です。

但し破裂したのは20年以上屋外に放置されて錆びた消火器です。
消火器の腐食は屋外など環境が悪くない限りは起こりにくいです。

そもそも、基本的に消火器とは何のためにあるのでしょうか。
初期消火するための設備です。いざという時に使えないのでは
全くもって意味がありません。


テレビの中で取材を受けられた業者さんに適格なコメントがありました。
年2回の点検義務がある防火対象物ではなく、
一般の家庭にある消火器には点検義務がなく事故が起こっている。

かなり編集されてしまってましたが、問題はそこです。
既に放置された消火器を今後どうして行くべきなのか。



そして点検・メンテナンスをするために私たち消防設備士がいます。
消防設備士乙種6類を持たないと容器は開けてはなりません。
(※当たり前ですが当社は父も私も所持しております。)

スタンドの方が開けた事自体が違法行為である事を番組の中で
もっとしっかり触れて欲しかったですね。


蓄圧と加圧については価格が定価では5000円以上蓄圧が高いです。。
こういったテレビの影響と言うのは大きいのでちょっと怖いですね。
値段はかなり違いますので宜しくお願い致します。


最後に、私個人的な意見としまして…

まず、8年過ぎた消火器については交換をお願いします。
これは防火対象物や家庭など関係なくです。


そして一番の問題は消火器自体の販売について。

残念ながらホームセンターには普通に消火器が売っています。
価格も恐ろしいほどの安い値段で売られてます。
(※防火対象物には向かない物が多いためご注意下さい。)

安価で消火器が一般の方でも手軽に入手できるようにしてしまった
メーカーさんにも責任はあるのではないでしょうか?

家庭用の蓄圧式の小さい消火器だけでなく10型の加圧式消火器が
ホームセンターで投げ売りされている現状。

これを何とかするのが先ではないでしょうか?
どこのメーカーとは言いませんが…(TVに思いきり出てましたが)
販売ルート自体も見直してほしいものです。




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  宮川防災
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