きばなの硝子瓶

呑兵衛夫婦の日々の食卓.......

愛に乱暴

2017-08-09 | 本と映画の話

まず装丁がいい、好きだ



夫には愛人がいる、しかも妊娠している

舅姑とは同じ敷地内で暮らし、懸命に良い嫁をやり
夫ごのみの「甘い料理」を拵える、良い妻の主人公

しかし夫は、「別れてくれ」と愛人のもとへと去っていく


表面だけを取り繕って、現実を見ずに生きてきたからこうなったって感じ
他人はみな、自分に都合よく感じたり思ったりしているワケではない

そんな当たり前のことから目を背けてきたけれど、夫の不倫によって
人々の本音に触れ、現実を知り、精神が崩壊していく............


此処がダメなら向うへ、という、解決せずひたすら逃げるタイプの
典型的なダメ男の夫だけれど、可哀そうかなって気もした

だって主人公の妻には「心」ってもんがないんだもん
夫もそれに気づいていたし、舅姑も気づいていたフシがある

だから誰も本当には心を開いていなかった
あたりまえだ、主人公だって閉ざしてるんだから


あたしも覚えがあるけど、自分は閉ざして拒否しているのに
相手には「受け入れてもらいたい」「心を開いてほしい」と、望む人がいる

そりゃ~ないわ、気づかないほど人は馬鹿ではないし

愛情に飢え愛情を渇望している人ほど、原因は「己にある」ということに気づかない


この本を読む前に「慟哭・貫井徳郎」を読んだんだけど
似たような「騙し」が、この小説にもある...........

それにより、人は「自分に都合よく考える生き物」なんだな~と気づく


結婚して年月が過ぎ、すでに中年となった子供のいない女にとって
キリキリと、胃を締めつけられるようなお話だったけれど

最後に救いはある




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