風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

青梅への道 三たび(1)

2016-10-03 01:11:54 | スポーツ・芸能好き
 今年も東京マラソンにはあっさり落選してしまった。2013年2月の大会にビギナーズ・ラックで当選して以降、4回続けての落選である。申込者数は32万人を越え、倍率は12.2倍に達したらしい。単純に12年に1回しか出場できない計算なので、私の年齢では、仮に次に当選しても、もはや走れる身体ではないかも知れない(苦笑)。そんなわけで、ターゲットとしての来年2~3月(シーズン締め)の大会はまだ決めかねているが、途中経過として、昭和の街並み懐かしい、人々の応援も暖かい、青梅マラソン(2月)にまたしても申し込んだので、暫定的にブログ・タイトルを「青梅への道 三たび」とした。
 昨シーズン最後のレースは今年3月初めの静岡マラソンで、半年間、完全休養してしまった。冬場、毎週末に走り込まなければならないのは実に重荷なので、シーズンが終わった初めの内こそ、週末走らなくてよい解放感を満喫していたが、暑いからと言って、さすがにここまで休み続けると、そろそろ走ってみようかという気になる。ある種のストイックな味をしめた以上、そこから離れてしまうのは寂しい。折角、お腹の脂肪が取れて、身体にキレが戻って来たのだから、この体調はなんとかそこそこ維持したいと思う。私の同僚は、夏場こそ走り込みが必要と言って、私の怠惰をなじるが、半年走り、半年休むのが私のスタイルになってしまった。幸い、休んでいる夏場は、体脂肪や内臓脂肪が増えないのが人間の生理である。
 そして、5度目のシーズンが始まった。
 9月は台風やら秋雨前線やらで雨がちの日が多く(と言い訳してはイケナイのだが)、暑さと雨天を避けて週末走ることが出来たのは僅かに2度、計13キロの準備で、この週末、皇居の周囲を走るミニ大会に参加した。一周5キロのところを三周15キロ、1時間32分弱で走り切った。20代や30代の人にとってはジョギング・ペースの、情けない記録である。しかし50代の身で、練習不足とあっては、上出来だとすら思っている。先週、自宅近辺を10キロ走ったときは1キロ当たり7分ペースがせいぜいだったから、大会ともなればアドレナリンがどくどく出るのだろう。お蔭で、腿の張りは尋常ではなく、階段の昇り降りが辛いし、足裏のマメもそのたびに痛むのだが、これがある種の快感になってしまうのだから、ちょっとした病気かも知れない(笑)。
 それはともかく、皇居周囲は、外国人も含めて、ジョギングのメッカである。道幅は狭いところがあるものの整備され、適度の高低差がある。お濠端は静かで落ち着きがあり、要所要所に見張りの警察がいてこれほど安全なところもなく、日本の中枢としての皇居と国会議事堂を眺めながら、日常と離れた「走る」行為に没頭できるのは、贅沢と言うべきだろう。なにしろ信号で止まる必要がない5キロの道を都会で探すのは至難だ、その意味で実に貴重である。シャワー完備のランナーズ・ステーションも近くにあるらしい。今はランニング仲間でかつての同僚は、たまに半日休暇を取っては走りに行っている。私はそこまでマメではないのだが、生活にメリハリをつけるのに良いように思う。
 そう、走るのは、都会の人間に野性を吹き込む作業だと、ふと思う。
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