TSUTAYAでレンタル半額キャンペーンをやっているので、見逃した映画をいくつか
借りてみました。(過去の記事)
主人公は女性の心を持ちながらも男性の身体を持って生まれたブリー。
性転換手術を目前に控えた彼女は、とうとう心も身体も女性としての人生を送れることを
心待ちにしていました。ところが念願の手術を1週間後に控えたある日、ニューヨーク
から1本の電話が入ります。拘置所にいるトビーという少年が、自分の父親と話がした
いというものでした。自分に息子がいることは知らなかったブリーですが、釈放のため
に仕方なく、自分の手術費用を使ってニューヨークに向かいます。ブリーは自分の正体を
明かさないまま、トビーを継父のいるケンタッキーへ送り届けようとします。
今まで数多くの痛みを経て生きてきた2人のロードムービーにグイグイ引きこまれました。
旅を通して、だんだんお互いを理解していく中で、トビーが真実を知った時、その関係が
どうなるのか ハラハラしてしまいました。
女性になることを夢見ていたところに突然息子が現れたことの戸惑い、息子に真実を
語ることが出来ない後ろめたさや懺悔の気持ち。義父による性的虐待を受けた過去、
そして男娼として生きながらも俳優への夢を持っている息子。
話の内容はトンでもないが、どんな状況でも前向きに問題を乗り越えようとするブリーと
トビーを応援している自分がいて、見ているうちにこんな親子もありかなと思えてしまう
あったかい映画でした。夢を追いながらも息子を思うブリーの気持ちがとても温かく、
優しい。父親にも母親にもなりきれないんだけれども、トビーのことを人として尊重して
応援する姿が最高の親に感じました。
誰もが本当の自分を認めて欲しいと思ったり、なりたい自分になりたいと思ったり、
一度はするものだと思います。ブリーが家族やトビー、それぞれにカミングアウトする
シーンや手術後に号泣するシーンに、単なるハートウォーミングな作品では終わらない
深く重たい問題を投げ付けられたような気がしています。
キャッチコピーは「スカートの下に何があるかより もっとだいじなこと」ですが、肉体の
一部を切り取った喪失感というのか、複雑な心境がそこにはあるような気がします。
また映画の中には先住民やユダヤ人など、マイノリティの問題も出てきて、これまた
単にヒューマンドラマで良かった~、で終われない。兎も角、印象に残る内容でした。
フェリシティ・ハフマンは、
普通の女性であろうとする
苦悩する男性を見事に演じ
きっていました。本当にお
化粧を必死に塗りこんだ男
性にしか見えず、その自然
な演技に脱帽しました。
ピンクなどの柔らかい色合
いの服に身を包み、女性
ホルモンを飲み女性らしく
見える仕草を探求するのだけれど
ところどころに男性の顔も覗かせ
どこか滑稽。そこがとっても愛嬌があって、キュートに見えてくるのが不思議です。
息子役のケヴィン・ゼガーズも。まだ自分の父親だと知らない時に、周囲に理解されず
孤独の中でも女性として生きようともがいているブリーに「見えるよ、本当のあんたが」
という台詞にジーンと来てしまいました。
借りてみました。(過去の記事)
主人公は女性の心を持ちながらも男性の身体を持って生まれたブリー。
性転換手術を目前に控えた彼女は、とうとう心も身体も女性としての人生を送れることを
心待ちにしていました。ところが念願の手術を1週間後に控えたある日、ニューヨーク
から1本の電話が入ります。拘置所にいるトビーという少年が、自分の父親と話がした
いというものでした。自分に息子がいることは知らなかったブリーですが、釈放のため
に仕方なく、自分の手術費用を使ってニューヨークに向かいます。ブリーは自分の正体を
明かさないまま、トビーを継父のいるケンタッキーへ送り届けようとします。
今まで数多くの痛みを経て生きてきた2人のロードムービーにグイグイ引きこまれました。
旅を通して、だんだんお互いを理解していく中で、トビーが真実を知った時、その関係が
どうなるのか ハラハラしてしまいました。
女性になることを夢見ていたところに突然息子が現れたことの戸惑い、息子に真実を
語ることが出来ない後ろめたさや懺悔の気持ち。義父による性的虐待を受けた過去、
そして男娼として生きながらも俳優への夢を持っている息子。
話の内容はトンでもないが、どんな状況でも前向きに問題を乗り越えようとするブリーと
トビーを応援している自分がいて、見ているうちにこんな親子もありかなと思えてしまう
あったかい映画でした。夢を追いながらも息子を思うブリーの気持ちがとても温かく、
優しい。父親にも母親にもなりきれないんだけれども、トビーのことを人として尊重して
応援する姿が最高の親に感じました。
誰もが本当の自分を認めて欲しいと思ったり、なりたい自分になりたいと思ったり、
一度はするものだと思います。ブリーが家族やトビー、それぞれにカミングアウトする
シーンや手術後に号泣するシーンに、単なるハートウォーミングな作品では終わらない
深く重たい問題を投げ付けられたような気がしています。
キャッチコピーは「スカートの下に何があるかより もっとだいじなこと」ですが、肉体の
一部を切り取った喪失感というのか、複雑な心境がそこにはあるような気がします。
また映画の中には先住民やユダヤ人など、マイノリティの問題も出てきて、これまた
単にヒューマンドラマで良かった~、で終われない。兎も角、印象に残る内容でした。
フェリシティ・ハフマンは、
普通の女性であろうとする
苦悩する男性を見事に演じ
きっていました。本当にお
化粧を必死に塗りこんだ男
性にしか見えず、その自然
な演技に脱帽しました。
ピンクなどの柔らかい色合
いの服に身を包み、女性
ホルモンを飲み女性らしく
見える仕草を探求するのだけれど
ところどころに男性の顔も覗かせ
どこか滑稽。そこがとっても愛嬌があって、キュートに見えてくるのが不思議です。
息子役のケヴィン・ゼガーズも。まだ自分の父親だと知らない時に、周囲に理解されず
孤独の中でも女性として生きようともがいているブリーに「見えるよ、本当のあんたが」
という台詞にジーンと来てしまいました。