ブルーシャムロック

此処はtomohiroのオリジナル小説サイトです。
小説主体ですので、小説に興味の無い
人は、退出下さい。

晋・雲伯風土記_2

2010-09-14 12:22:59 | 信・どんど晴れ
「ライトノベルでデビューといっても、聊か俺自身の体験も盛り込んでいるな。」
利一郎は、お店で出された御茶を口に含みノドを潤わせた。
食べ終わった、蕎麥の皿を少し睨みながら、これまでの自分の失敗を考えた。
「何時だったかな・・・。」
これを見ていた双子は、噂しあった。
「でたーっ。利一郎さんの回想Modeだ。」
なんともうざいらしい・・・。
「まあ、あの人の顏からすると、おそらく大人向きの小説で身を立てたかったんだろうよ。」
そば屋の店主は、申し訳なさそうな顏を双子に向けた。
彼女たちはそーだねとお互い顔を見合わせた。
彼にとって少しは、他の人間にとって長時間だ。
利一郎の頭には、数年前Internetの詩のSiteの事を考えていた。
彼は全く無名でいろいろな文章を方方の場所に書いていた。
今挙げた詩以外も戯曲やエッセイ、評論などを書いて、數打てばあたる。
そう言う考えが充満していた。
その中で水田さんという名前の人が運営していた詩のSiteにはいろいろな才能が
結集していた。
そのなかで彼が気に入った詩人は、桐立という名前の医学生だった。
彼の鮮烈な詩は、筆者のつたない文章では書けないぐらいだ。
全く持って、彼の連絡先に色々Attackして仲良くなって意見の交換も
するほどの仲だった。
過日、利一郎の過失で桐立の仲は破局した。
大阪でのオフ会に行ったとき、彼に水をぶっかけられる程だった。
「貴殿の行動には辟易をする。貴殿には忠告しておくが、人のわからないものを
詩に盛り込むのはいけないことだ。」
憤然と店を立つ彼のことを、彼は鮮烈に覺えている。
今も水田さんのSiteには赴く物の、破局した前後から彼は顏を現さなくなった・・。
他に、瀧本あかりさんと言うトランペット奏者のことだ。
彼女のトランペットを利用したジャズ風の音楽を気に入って
足繁く通っていた。
当時、気に入ったクラブジャズ風の音源が気に入って、
いろいろなmp3を贈った。
その中にインディーズか同人のmp3が雑じっていて、
「他サイトの音源を贈るのはやめてください。」
と憤慨されたことがある。
自分は、彼女のSiteから自主的に身を引いた。
彼女のブログにくる人々は、マイルス・デイヴィスやコルトレーンなどの
難しいジャズの話題ばかりする人ばかりで、
自分には波長が合わなかったからだ。
他の音楽に関するSite・・・。同じようにロック・ポップス系のサイトのように
リラックスしてSiteに通えないと思ったからかもしれない・・・。
あれやこれや、利一郎の中で過る・・・。
回想が終わり、急いでレジに行く。
つづく
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 晋・雲伯風土記_1 | トップ | 晋・雲伯風土記_3 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

信・どんど晴れ」カテゴリの最新記事