ブルーシャムロック

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すずふり亭という場所

2017-06-09 16:15:22 | 信・どんど晴れ
「ここか。」
松本佳奈は、赤坂の近くの会社に面接に行ったあと、ある場所に来ていた。
「あんたが、大嶋の実家で食べたレトルトカレーの監修を行った洋食屋か。」
隣りにいるのは、ひょんな事で知り合った鹿児島の市内出身の永薗幾という女性である。
「夕食には早いけれども、ぜひとも食べて、釜利谷の自宅に帰りたいと思ってね。」
松本佳奈が実家、加計呂麻島に住んでいた時代憧れていたのは神戸であって、横浜でなくて
東京でもなかった。それでもこの赤坂の店は、關東に来たら訪れてみたいと思っていた。
「まさかここに来てカレーライスを注文するんじゃないだろうか。」
幾は半ば諦め顔だった。
「どうだろうな。ここまで来たら名物料理を注文して帰るつもりだよ。」
佳奈はおかしなものを注文するだろうと思っていると思っている隣の人を見た。
手動ドアがカランカランとなった。
中は、1970年代で時間が止まったようなアールという建築様式を多用した天井、時代がかった
テーブルに、いろいろな人が集まっている。
「ご注文はお決まりですか。」
二人が誘われたテーブルに薄いピンクの制服のWAITRESSが注文用のメモ帳を持って現れる。
「私はハンバーグ定食。」
幾は即決で決めた。
「私は・・・。」
メニュー表にカレーライスという言葉があった・。
しかし、険しそうな幾の顔を見て、
「このデミグラスソースのオムライスにします。」
とWAITRESSを見た。
「ここに来たんだから、名物料理を頼んだんだな。今したのオムライスは今月のおすすめメニュー
みたいだし。」
佳奈は黙って応える。でも、カレーライスを注文しない彼女の表情はひょっとしたら關東を去らなければ
ならないというものを幾は感じてしまう。
「私も今度の会社がダメならば鹿児島に帰るかもね。」
佳奈の表情を見て多少意地悪い言葉が出てくる。
「ええっ。永薗さんはそこまでやることはない。」
佳奈は答えた。
「どうなるかわからない。」
幾が言った時、二人が注文したメニューが来た。
佳奈は、
「オムライスか・・・。」
それ以来無口でスプーンをオムライスにつけた。
「デミグラスソースか。こういう個人商店のハンバーグって食べたことがないなぁ。」
鹿児島の時も關東にいる時も家以外ではファミレスが多い幾は不思議な顔をして箸をつけていた。
二人はこのあとは、想像に任せてくれ。
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