ブルーシャムロック

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水着の話はやめよう

2017-09-27 21:23:28 | 逆襲の藤隆
「浩一郎くん、君の馬鹿げた水着ごっこはやめるからね」
小学校の卒業式の時、私柿沼萌美は日下部浩一郎にそういった。
浩一郎くんは、ショックだったようだ。その時からプールに行くのをやめた。
褌を始め、変わった水着を着て、泳ぐのが好きだったのだろう。
彼の水着の趣味に合わせて、私も素頓狂な水着を着ていたのかもしれないけれども、
私がやめないと彼はエスカレートすると思ったのだろう。
その後彼は、中学校高校ともテニスに打ち込んだ。
いつも、關東に行った時にお世話になっている知世さんの影響だろう。
知世さんは口癖のように、テニスは修行だと言っていた。
浩一郎くんも修行のようにテニスに打ち込んでいた。
いつぞや、テレビのニュースで相撲かボクシングの報道が映された時、
いかにもふてぶてしそうな顔で「競技のルールを守っているんだから、このぐらいやってもいいだろう。」
みたいな顔の力士ないしはボクサーが紹介されていた。
彼は一方的打撃で相手を劣勢に追いやって行ったのだが、彼を見た浩一郎くん、
「あの選手みたいに一方的にボールを打ち込んでくる奴がいた。そいつに打ち勝つのが修行だ。」
と彼は言う。
私は始まったかぐらいに感じていたけれども、彼にとってテニスは考えを変える手立てだったのだろう。
私は中学高校は剣道で、現在在籍している大学では薙刀をやっている。
それはそれで面白い。
久しぶりに浩一郎くんと一緒に、曾てのスイミングを訪れた。
懐かしいコーチもいたけれども、コーチは言う。
「あの時の萌美ちゃんのレースクイーンみたいな水着が印象的で、水着自由の日の
女の子向き水着が萌美モデルと言われているよ。」
という。
私と浩一郎くんは驚いて何も言えなかった。
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