ART COMMUNICATION IN SHIMANE みるみるの会の活動報告

島根の美術教育関係者が集まって立ち上げた対話型鑑賞の普及に努める「みるみるの会」の活動情報をお知らせするブログです。

美術室にICT環境が整い、利用した授業を展開しました

2013-10-02 21:26:31 | 対話型鑑賞
美術室にICT環境が整い、利用した授業を展開しました


以前にもICTの研修を夏休みに受講したことをお伝えしましたが、授業で活用したので、その報告をしたいと思います。

夏休みにはどの学年にも課題を出します。特に、教科の時数が週1時間になったので、風景画や生活画を授業中に描かせることが困難になりました。スケッチ大会なども学校行事の精選のあおりを受けて無くなってしまった学校が多数だと思います。そんな中でも「図画作品展」が島根県にはあるので、四つ切画用紙に描かれた「風景画」や「生活画」は作品として必要です。そのため、夏休みの課題としてテーマを設けて制作させるようにしています。その他にも、1学期中に完成させることのできなかった題材を夏休みを利用して完成させるようにします。
2年生は1年生の3学期に「モダンテクニック」を習得し、それを活用した作品制作を行うことにしています。今年の2年生には「読書感想画」に取り組ませ、モダンテクニックを作品制作に活かすことにしました。1学期中取り組みましたが、完成に及ばす、夏休みを利用して完成させるように指示しましたが、作品の完成度が低く、もう一工夫させたいと考え、「バージョンアップ大作戦」と名付けた取り組みを行うことにしました。

この取り組みの導入場面でICTを活用することにしました。
ワークシートを利用して、クラスメートに自分の作品に対してアドバイスをもらう活動を行います。そして、そのアドバイスや、私からの作品に対するコメントを参考にバージョンアップ作戦を立て、作品の改良に取り組んでいくことにするのです。
まず、この授業で利用するワークシートをスクリーンに実物投影機とプロジェクターを利用して映し出し、今日の授業で何をするかを確認します。
次に、過去の先輩たちの作品を投影し、バージョンアップしたことについて説明を加えます。昨年度は想像の世界を描かせましたが、この時も作品の精度が低かったので、同様のバージョンアップ作戦を行いました。この取り組みは予想以上の功を奏したので、その時の作品を3点ほど投影しながら、改良した部分を指し示し、時にアップで映し出して説明を行いました。
実際の作品を拡大したものをスクリーンに映しながら説明を加えてみたところ、生徒の反応は上々でした。
説明後にアドバイスをもらう活動を行いましたが、美術の得意な生徒に多くの生徒がアドバイスを求める姿があり、クラスメートの作品を見合うことで刺激を受けている生徒もいました。
指示もほとんどの生徒に理解されており、活動がスムーズに進んだように思いました。
授業後に「スクリーンにワークシートや作品を映しながら説明したのはわかりやすかったか?」と訊ねたところ、ほぼ全員の生徒が「はい」と挙手しました。また「今後もこのような機器を利用して説明をした方が理解しやすいか?」に対しても同様の反応がありました。

「百聞は一見にしかず」ということわざがありますが、美術に関しては、やはり、実物を見せながら説明を加え、よりよい作品制作を目ざさせることが求められると思うので、今後もICTを利用していきたいと思います。
画像にあるプロジェクターの設置台は本校の校務員さんの手作りです。オーダーメードです。美術室でいつでもICTが利用可能な環境が整ったので、今後も活用していきたいと思います。

1年生はこの後レタリングの学習も行うので、実技を実演しながら説明を加える授業も行う予定です。

面白いICTの活用方法があれば、ブログをお読みの皆様、情報を送ってください。待っています。
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