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松坂も最高

2006-03-21 19:50:52 | Weblog
王JAPAN最高でした

松坂も最高~~

新聞記事からだけど

 ワールド・ベースボール・クラシックの最優秀選手に、日本の松坂大輔投手が選出された。松坂は3試合に登板して、3勝0敗0S。13回、10奪三振、2失点、防御率1.38と好成績を残した。以下は松坂のコメント。

「日本の代表選手として大きな責任と誇りをもって戦いに来た。日本が一番だと証明しに来たので、この結果には満足している。数多くの国際試合を経験してきたので、その経験をフルに生かせたと思う」

ふくどめ神様

2006-03-21 15:11:01 | Weblog
やったぜ!王JAPAN

ついにやりましたね~~~

汗いっぱいかきましたよ。

ふくどめ~~~って感じでした。

ふくどめ神様に感謝です。


■詳細
9回裏
・日本は、大塚が8回に続きマウンドに上がる。日本の守備は宮本が川崎に代わり、ショートに。レフトには多村に代わり、福留が入った。キューバは8番ペスタノから。

8:ペスタノ 初球、外角高めのストレートを打ち、左中間を破る二塁打。
9:ラミレス 無死二塁。2ストライクから粘った後の6球目、外角のストレートをとらえるも、ライトフライ。
1:パレット 1死三塁。1ストライク1ボールからの3球目、外角のスライダーを打ち、ショート内野安打。三塁走者が生還し、キューバは1点を返した。
2:エンリケス 2ストライク2ボールからの5球目、真ん中低めのスライダーに手を出し、空振り三振。
3:グリエル 2死一塁。2ストライク1ボールと追い込まれた後の4球目、真ん中低めのスライダーに手を出し、空振り三振。

・大塚は、1点を失ったものの、後続を抑え試合終了。日本はついに“世界一”の称号を手に入れた。


9回表
・1点差に詰め寄られた日本は、途中出場の9番金城から。

9:金城 2ストライクと追い込まれた後の3球目、外角の変化球を引っ掛け、サードへのゴロ。しかし、サードの送球エラーで出塁 。無死の走者を出した。
1:川崎 初球、犠牲バントを狙うも、サードの好守備で二塁封殺。結果は犠牲バント失敗。1死一塁となった。
2:西岡 初球、プッシュバントを成功。セカンド内野安打となり、1死一、二塁。
3:イチロー 1ボールからの2球目、外角のカーブを引っ張り、ライト前ヒット! 二塁から川崎が生還し、1点を追加。
4:松中 1死ニ、三塁。敬遠四球で、1死満塁のチャンスを迎える。

後がないキューバはユネスキー・マヤに投手交代。日本ベンチは多村に代わり、準決勝の立役者、福留を代打に送る。

5:福留 2ストライクと追い込まれた後の3球目、外角のスライダーを流し打ち、レフト前タイムリーヒット。2者が生還し、2点を追加。日本はリードを4点に広げた。
6:里崎 1死一、二塁。2ストライク2ボールから粘った後の10球目、内角のカーブを見送り、四球で出塁した。

1死満塁となったところで、キューバはユリエスキ・ゴンザレスに継投する。

7:小笠原 1死満塁。1ストライク1ボールからの3球目、外角のスライダーを打ち上げるも、犠牲フライとなり、1点を追加した。

キューバは8番手、ヨンダー・マルティネスを投入。

8:今江 2死一、三塁。初球を積極的に狙うも、ショートゴロ。

・日本はこの回、猛打爆発で4点を追加。5点リードで、9回裏のキューバの攻撃に入る。

8回裏
・日本はこの回も渡辺が続投する。キューバは3番グリエルからの好打順。

3:グリエル 1ストライクからの2球目、外角のストレートを引っ掛けるも、セカンドへの内野安打。キューバは無死の走者を出した。

日本は2番手渡辺に代えて、藤田を投入。

4:ボレロ フルカウントからの7球目、外角のスライダーを打ち上げ、レフトフライ。
5:セペダ 2ストライク1ボールからの4球目、外角のスライダーをとらえ、レフトスタンドへ飛び込む2点本塁打。キューバは2点を返し、1点差に迫った。

1点差に追い詰められた日本は、守護神大塚をマウンドに送る。

6:ウルティア 初球のスライダーを狙うも、ピッチャーゴロ。
7:ガルロボ 2ストライクと追い込まれた後の3球目、外角のストレートをとらえるも、ライトフライ。

・キューバ打線はセペダの2ランが飛び出し、1点差に詰め寄った。試合は、日本1点リードで9回へ。

8回表
・ダメ押し点の欲しい日本は、今大会ラッキーボーイの6番里崎から。

6:里崎 2ストライク2ボールからの5球目、外角の変化球を引っ掛け、ショートゴロ。
7:小笠原 2ストライク1ボールからの4球目、真ん中低めのカーブをとらえるも、セカンドゴロ。
8:今江 2ストライクと追い込まれた後の3球目、真ん中低めの変化球に手を出し、空振り三振。

・日本は6、7回に続き、この回も3者凡退に終わった。

7回裏
・日本はさきほどタイムリーを浴びた渡辺が続投する。キューバは8番ペスタノから。

8:ペスタノ 初球、内角のストレートを引っ掛け、ショートへのゴロ。しかし、川崎が6回に続きファンブルし、ショートゴロエラーで出塁する。
9:ラミレス 無死一塁。1ストライクからの2球目、内角のストレートを打つも、ショートゴロ併殺打。
1:パレット  1ストライクからの2球目を打つも、ファーストへのゴロ。しかし、ファーストから渡辺へのトスの際に、渡辺がキャッチできず、ピッチャーのエラーで出塁した。
2:エンリケス 1ストライクからの2球目を打つも、ライトフライ。

・渡辺は2つのエラーがあったものの、何とか無失点に抑えた。

7回表
・3点差に追いつかれた日本は3番イチローから。

3:イチロー 1ストライク1ボールからの3球目、外角のスライダーを引っ掛け、セカンドゴロ。
4:松中 2ストライク1ボールからの4球目を狙うも、空振り三振 。
5:多村 2ストライク2ボールからの5球目、外角低めに落ちる変化球に空振り三振。

・日本は2点を返された直後だっただけに、反撃に転じたかったが、3人で攻撃終了。

6回裏
・この回から代打で出た金城が青木の代わりにセンターに入った。キューバは上位打線、2番エンリケスから。

2:エンリケス 2ストライク1ボールからの5球目、外角のストレートを流し打つも、小笠原のファインプレーが飛び出し、ファーストゴロ。
3:グリエル 初球のストレートを狙うも、ショートへのゴロ。しかし、川崎がファンブルし、ショートゴロエラーで出塁した。
4:ボレロ 初球のストレートを流し打ち、三遊間を破るヒット。1死一、二塁となった。
5:セペダ 1ボールからの2球目、三塁線を破る二塁打。二塁走者が生還し、キューバは1点を返した。
6:ウルティア 1死二、三塁。初球、外角の変化球をうまく合わせ、センター前にタイムリーヒット。三塁走者が生還し、1点を奪い、3点差とした。
7:ガルロボ 初球、外角のストレートをとらえるも、セカンドゴロ併殺打。

・渡辺はこの回、川崎のエラーからキューバ打線につかまり、2失点を喫した。




6回表
・日本は9番青木に代わり、代打金城から。

9:金城 1ストライクからの2球目、内角のストレートをうまくとらえるも、センターフライ。
1:川崎 初球、セーフティーバントをするも、サードの好プレーに阻まれ、サードゴロ。
2:西岡 フルカウントから外角のスライダーを引っ掛け、サードゴロ。

・この回の日本打線は3者凡退に終わった。



5回裏
・5点差を追うキューバは下位打線、8番のペスタノから。5回のマウンドには2番手、渡辺俊介が上がる。

8:ペスタノ 2ストライクからの3球目、内角のスライダーにタイミングが合わず、空振り三振。
9:ラミレス 2ボールからの3球目、セーフティーバントを試みるもファウル。1ストライク2ボールからの4球目、内角のストレートに詰まり、ショートライナー。
1:パレット 2ストライクからの3球目、外角高めのストレートに手を出し、空振り三振。

・2番手、渡辺は落ち着いたピッチングを披露し、無失点の快投。

5回表
・追加点を奪いたい日本は3番イチローから。

3:イチロー 2ストライク2ボールからの7球目、外角のスライダーをうまく流し打ち、レフト線を破る二塁打。
4:松中 無死二塁。初球、真ん中高めの変化球を打ち、ライト前ヒット。無死一、三塁と絶好の得点機を迎える。

ここでキューバは4番手、右腕のヤディアー・ペドロソをマウンドに送る。

5:多村 無死一、三塁。フルカウントからの6球目、真ん中のストレートを引っ張ると、打球はサードへ。サードが好プレーを見せるも、サード内野安打。この間にイチローが生還し、1点を追加した。
6:里崎 無死一、二塁。1ストライク1ボールからの3球目、きっちりと犠牲バントを成功させ、走者をそれぞれ進塁させた。

1死ニ、三塁となったところで、キューバは5番手アディエル・パルマをマウンドに送る。

7:小笠原 1ストライク1ボールからの3球目、外角のスライダーをきっちりととらえ、犠牲フライ。三塁走者の松中が生還し、この回2点目を奪った。
8:今江 2死二塁。フルカウントからの7球目、内角のストレートを引っ張るも、ショートゴロ。

・日本はこの回、イチローの二塁打を足がかりにキューバ投手陣を攻め、2点を奪い、リードを5点に広げた。


4回裏
・キューバは4番ボレロから。松坂が4回のマウンドに上がる。

4:ボレロ 初球、外角のスライダーをとらえ、大飛球を打つも、センターフライ。
5:セペダ 2ストライク1ボールからの4球目を打つも、ショート川崎の超美技に阻まれ、ショートゴロ。
6:ウルティア 初球、外角高めのストレートをはじき返し、センター前ヒット。
7:ガルロボ 初球を積極的に狙うも、ライトフライ。

・松坂は、川崎のファインプレーが飛び出すなど好守備にも助けられ、無失点に抑えた。

4回表
・ピンチをしのいだ日本は9番青木から。

9:青木 2ストライク2ボールからの5球目、内角の変化球に空振り三振。
1:川崎 1ストライクからの2球目、外角のストレートを流し打つも、ショートライナー。
2:西岡 2死走者なし。フルカウントからの7球目、外角の変化球を見送り、四球を選んだ。
3:イチロー 2死一塁。イチローの打席で、一塁走者の西岡が飛び出し、けん制死。

・日本は2死から走者を出したものの、西岡がけん制にひっかかり、チャンスをつぶした。

3回裏
・キューバは9番ラミレスから。

9:ラミレス 1ストライク1ボールからの3球目、真ん中高めのストレートをうまくとらえ、レフトフェンス直撃の二塁打。
1:パレット 無死二塁。初球、セーフティーバントを狙うもファウル。フルカウントからの6球目、外角のストレートに空振り三振。
2:エンリケス 1死二塁。1ストライク2ボールからの4球目、外角のストレートを引っ張るも、レフトフライ。
3:グリエル 2死二塁。2ストライク2ボールからの6球目、外角のスライダーにタイミングが合わず、センターフライ。

・松坂は無死二塁のピンチを迎えたが、気迫の投球で後続を抑えた。球数は55球。

3回表
・追加点の欲しい日本は4番松中から。

4:松中 2ストライク1ボールと追い込まれた後の5球目、内角のストレートを強引に引っ張り、ライト前ヒット。
5:多村 フルカウントからの7球目、外角のカーブに空振り三振。
6:里崎 1死一塁。1ストライク3ボールからの5球目、外角のカーブを見送り、四球。1死一、二塁となった。
7:小笠原 1ストライク1ボールから真ん中のカーブを打ち上げ、センターフライ。
8:今江 2死一、二塁。初球を積極的に狙うも、ピッチャーゴロ。

・日本は得点圏に走者を送るも、小笠原、今江が凡退し、無得点で攻撃終了。

2回裏
・3点ビハインドのキューバは5番セペダから。

5:セペダ 2ストライク2ボールからの7球目、真ん中の落ちる球に見逃し三振。
6:ウルティア 2ストライク1ボールと簡単に追い込まれた後の5球目、外角のストレートを強振するも、空振り三振。
7:ガルロボ 1ストライク1ボールからの3球目、外角のストレートをうまく流し打ち、ライト前ヒット。
8:ペスタノ 2死一塁。初球、里崎のパスボールで、走者は二塁へ。ペスタノは2ストライク2ボールからの6球目、外角のストレートに空振り三振。

・松坂は2死二塁と得点機を与えるも、後続を威力のあるストレートで仕留め、無失点に抑えた。2回を終えての球数は36。

2回表
・日本は1番川崎からの好打順。

1:川崎 初球、セーフティーバントを試みるも、キャッチャーゴロ。
2:西岡 フルカウントからの8球目、外角高めのボール球に手を出し、空振り三振。
3:イチロー 1ストライク2ボールからの4球目、内角のカーブをうまくとらえるも、ショートの超美技に阻まれ、ショートライナー 。

・日本打線は3者凡退に終わった。

1回裏
・4点の先制を許したキューバは1番パレットから。日本の先発マウンドには松坂が上がる。

1:パレット 初球、高めのストレートでボール。2球目、外角のストレートでストライク。その後、1ストライク2ボールからの4球目、外角のスライダーをうまくとらえ、レフトスタンドへ反撃のソロ本塁打。キューバは1点を返した。
2:エンリケス 1ストライク2ボールから内角の変化球を引っ掛け、サードゴロ。
3:グリエル 2ストライクから外角高めのストレートを引っ張り、ショートゴロ。
4:ボレロ 2死走者なし。2ストライク1ボールからの4球目、真ん中低めのフォークに空振り三振。

・キューバは先頭打者本塁打で1点を返した。松坂は本塁打を浴びたものの、後続の打者はきっちりと抑えた。

1回表
・先制点の欲しい日本の攻撃は今大会初めて1番に入った川崎から。キューバはロメロが先発のマウンドに上がる。

1:川崎 初球ボール。2球目、変化球でストライク。3球目、ストレートでストライク。2ストライク1ボールからの4球目、外角の変化球を引っ掛け、ピッチャーゴロ。
2:西岡 フルカウントからの7球目、外角の変化球をうまく合わせ、ショート内野安打。
3:イチロー 1死一塁。初球バントの構えを見せたが、見送りボール。その後、1ストライク2ボールからの4球目、西岡が盗塁に成功。1死二塁となった。イチローはフルカウントから、低めの変化球を見送り四球で出塁。
4:松中 1死一、二塁。フルカウントからの6球目、外角の変化球を打ち、ショート内野安打。1死満塁のチャンスとなった。

ここでキューバは早くも先発のロメロをあきらめ、ビシハンドリー・オデリンに継投する。日本はこのチャンスに多村がバッターボックスへ。

5:多村 1死満塁。1ストライク2ボールからの4球目、内角のストレートが多村のひじに直撃し、死球。三塁走者が生還し、日本は1点を先制した。
6:里崎 2ストライクからの3球目、外角低めの変化球にタイミングが合わず、空振り三振。
7:小笠原 2死満塁。フルカウントからの8球目、きわどい外角のストレートを見送り、四球。押し出しの四球で、日本は2点目を奪った。
8:今江 2ストライク1ボールから外角高めの変化球を強振し、センター前タイムリーヒット!! 2者が生還し、2点を追加。日本はリードを4点に広げた。

キューバは3人目ノベルト・ゴンザレスに投手交代。

9:青木 2死一、二塁。1ストライクからの2球目、外角の変化球を引っ掛け、セカンドゴロ。

・日本は初回に猛攻を見せ、幸先良く4点を先制した。

試合前   
 いよいよ王JAPANが世界一に挑む。対戦相手はアマチュア最強の国キューバ。アテネ五輪の予選では、日本が勝利を収めているだけに世界一の可能性は十分にある。この大一番に、日本は準決勝と少しオーダーを変えてきた。予選・準決勝を通じて、不動の9番だった川崎をトップバッターに起用。イチローは、日韓戦と同じく3番に座る。また、打撃好調の里崎を6番に上げ、9番には青木がセンターで出場。準決勝で起死回生の2ランを放った福留はベンチスタートとなった。先発は、予想通り松坂。アテネ五輪で、キューバ相手に快刀乱麻(かいとうらんま)の投球をした男がその再現を狙う。一方のキューバ先発はロメロ。今大会の防御率は1.08と安定しており、大崩れのない投手だ。日本打線は少ないチャンスを生かす必要がある。

見所   
 王JAPANが世界一の称号に挑む! ワールドベースボールクラシック(WBC)決勝、日本vs.キューバが21日(日本時間)、午前11時に米国のペトコ・パークで行われる。米国には疑惑の判定で敗れ、韓国には惜敗して自力での準決勝進出がなくなってから、不屈の闘志と強運で決勝まで勝ち上がってきた王JAPAN。アマチュア最強“赤い軍団”キューバを相手にどのような戦いを見せるのか。

 決勝の先発が予想されるのは松坂。WBCでは1次リーグ・台湾戦、2次リーグ・メキシコ戦の2試合に登板して、防御率1.00と抜群の安定感を誇る。また2004年のアテネ五輪のキューバ戦で先発して、8回1/3を投げて3失点。日本に対キューバ戦の五輪初勝利をもたらした相性の良さも心強い。95球の球数制限の中、6、7回が目処となるだろう。
 2番手には、和田毅、渡辺らがスタンバイ。特に速球には滅法強いキューバ打線相手に渡辺の緩急をつけた投球が通用するか楽しみだ。終盤では清水をはじめ、藤川、藤田をはさんで、守護神・大塚へつなぎたい。

 1次リーグ、2次リーグの6試合はほぼ不動のオーダーだった日本打線は、準決勝の韓国戦では核弾頭イチローを3番に持ってきた。結果、打線のつながりを呼んで、好投手そろう韓国投手陣を11安打と粉砕した。そして何より19打数2安打と結果の出なかった福留に復活の兆しとなる1発が飛び出した。決勝でどのようなオーダーを持ってくるか、王監督のさい配に注目したい。さらに準決勝では、松中、多村ら主軸に勝負強さが戻ってきたのは頼もしい限りだ。

 一方、アマチュアだけの編成で挑んだキューバは、開幕前は苦戦が予想されていたが、優勝候補のベネズエラ、ドミニカ共和国を破り、決勝に駒を進めた。王監督が「日本的な攻撃をしてくるチーム」と評した通り、つなぎの野球を見せる。さらにオランダ戦で、打席から泳ぎながらもライトスタンドへ運んだウルティア、2本塁打を放っている若き主砲グリエル、左のスラッガー・セペダら長打力も十分あるだけにやっかいだ。
 一方、投手陣はドミニカやベネズエラなど強力打線と戦ってきたため、7試合で44失点と今ひとつ。また7試合で9失策と守備がやや粗く、投手を含めた守備陣には不安を残す。決勝の先発は、防御率1.08と信頼感のある右腕ロメロか、アテネ五輪の日本戦にも先発したオデリンらが候補に挙がる。

 一度は優勝が遠のいた日本。メジャー軍団に真っ向勝負して、見事決勝の切符をつかんだキューバ。過去の五輪では数々の名勝負を繰り広げてきた両チームが、初代WBC王者をかけて激突する。栄冠に輝くのは、“世界の王”率いる日本か、アマチュア最強軍団キューバか。



王JAPAN

2006-03-20 07:45:36 | Weblog
昨日の夜のスポーツニュースから今日の朝のニュースまで、

昨日の試合のシーンを何回も見せられてしまった(見てしまった)


なんかいみても気分がいいな~

明日には、決勝戦があるし、楽しみだ!!!


今日の仕事は、こんな感じでだ。

でも明日のためにZO------!



王ジャパン勝ったな~~

2006-03-19 20:09:05 | Weblog
いや~かったね~

上原すごいな~

でも、これだと来年はメジャーか・・・・・・

韓国にしてみたら、一回かっただけでって思いだろうね

日本人には、この感覚が少ないからよかったんじゃないかな~


でもここまできたら、優勝だね



*****記事の引用********************

 「ここまで来ることができたのは、選手たちがよく闘ってくれたからだ。選手たちに本当にありがとうと言いたい」


 第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で韓国野球101年史を新たに塗り替えた金仁植(キム・インシク)韓国代表監督は、それでもやや残念な表情だった。


 破竹の6連勝に全世界を驚かせた金仁植監督は19日午後(韓国時間)の試合で決勝進出が絶たれた後、「これまでの7回の試合中、負けたのは1度だけだが、負けは負け」と認めた。


 次は金監督との一問一答。


-今日試合を終えた感想は? 


 「まずここまで来ることができたのは、選手たちがよく闘ってくれたから。選手たちに本当にありがとうと言いたい。韓国は期待以上によく善戦し、今日は7回目の試合にして初めて負けた試合だった。今日は日本先発の上原が本当によく投げた」


-日本の先発投手を評価するとしたら? 


 「上原は韓国でもよくよく知られている投手だ。日本で毎年10勝以上挙げる優れた投手で、フォークボールとスライダーを巧みに使いこなしていた」


-韓国のファンがイチローを皮肉る特別な理由は何か? 


 「イチロー選手は大リーグで記録を打ち立てた当時、韓国にもファンは多かった。しかし、今大会を前に“向こう30年は手出しできないようにする”という発言で、韓国人たちを刺激してしまったようだ」

小奴は泪

2006-03-11 18:01:01 | Weblog
 けれどもたつといつたとこで、一文の金の融通さへも出来ないまでに行きづまつてしまつた石川さんは、丁度その春の解氷期をまつて、岩手県の宮古浜へ材木を積んで行く帆前船に乗つて、大きな声ではいはれませんがこつそりと夜だちしてしまつたのです。
 さあ石川さんが夜だちをしたとなると勘定の滞つてゐる料理ややそばやが皆私の方へ催促をするので私はよくよく困つてしまひました。仕方がないから社の社長の白石さんを尋ねて何とかして下さいませんかと頼みましたが、白石さんはぷんぷん怒つてゐて、てんで取り合つてくれませんでした。尤も石川さんが夜だちをする二日ほど前に
『「これから郷里の岩手へ行つて金をこしらへて来る。」といつてゐましたが、そんなことはあてにならないとは思つてゐましたが、さうでもしてくれればいいがとせめてもの心頼みにもしてゐたのです。けれどもここをたつてからは一度の音信もありませんから、釧路のことも、私のことも、もう忘れてしまつたのだと思はれます。』
と話して小奴は泪をさへうかべてゐました。私は小奴が気の毒になつたので、
『私が東京へ帰つたら、石川に早速話して石川を慕つてゐる君の心をよく伝へるから。』と慰めの言葉を残して旅館に帰つて来た。
 その後東京へ帰つてから、東京朝日新聞社に石川を尋ねて小奴の話を伝へると、石川はきまり悪さうに笑ひにまぎらして何とも答へなかつた。同じその晩石川と銀座のそばやで一杯やりながら再び小奴のことを話しだすと石川も感慨無量の面もちでうなだれてしまつたので、もうそれ以上私は石川に小奴の話をする勇気がなくなつてしまつた。そしてその後幾度か石川には逢つてもついその話はせずにしまつた。

喧(やか)ましい

2006-03-08 20:00:05 | Weblog
お雪はすこし風邪(かぜ)の気味で、春着の仕度を休んだ。押詰ってからは、提灯(ちょうちん)つけて手習に通って来る娘達もなかった。お雪が炬燵(こたつ)のところに頭を押付けているのを見ると、下婢(おんな)も手持無沙汰の気味で、アカギレの膏薬(こうやく)を火箸(ひばし)で延ばして貼(は)ったりなぞしていた。
 寒い晩であった。下婢は自分から進んで一字でも多く覚えようと思うような娘ではなかったが、主人の思惑(おもわく)を憚(はばか)って、申訳ばかりに本の復習(おさらい)を始めた。何時(いつ)の間にか彼女の心は、蝗虫(いなご)を捕(と)って遊んだり草を藉(し)いて寝そべったりした楽しい田圃側の方へ行って了った。そして、主人に聞えるように、同じところを何度も何度も繰返し読んでいるうちに、眠くなった。本に顔を押当てたなり、そこへ打臥(つッぷ)して了(しま)った。
 急に、お房が声を揚げて泣出した。復(ま)た下婢は読み始めた。
「風邪を引いてるじゃないか。ちっとも手伝いをしてくれやしない」
 こうお雪が言った。お雪はもう我慢が仕切れないという風で、いきなり炬燵を離れて、不熱心な下婢の前にある本を壁へ投付けた。
「喧(やか)ましい!」
 下婢は止(よ)すにも止されず、キョトキョトした眼付をしながら、狼狽(うろた)えている。
「何事(なんに)も為(し)てくれなくても可いよ」とお雪は鼻を啜(すす)り上げて言った。「居眠り居眠り本を読んで何に成る――もう可いから止してお休み――」

蕗の薹(とう)

2006-03-08 19:59:42 | Weblog
 黄ばんだ日が映(あた)って来た。収穫(とりいれ)を急がせるような小春の光は、植木屋の屋根、機械場の白壁をかすめ、激しい霜の為に枯々に成った桑畠(くわばたけ)の間を通して、三吉の家の土壁を照した。家毎に大根を洗い、それを壁に掛けて乾すべき時が来た。毎年山家での習慣とは言いながら、こうして野菜を貯えたり漬物の用意をしたりする頃に成ると、復た長い冬籠(ふゆごもり)の近づいたことを思わせる。
 隣の叔母さんは裏庭にある大きな柿の樹の下へ莚(むしろ)を敷いて、ネンネコ半天を着た老婆(おばあ)さんと一緒に大根を乾す用意をしていた。未だ洗わずにある大根は山のように積重ねてあった。この勤勉な、労苦を労苦とも思わないような人達に励まされて、お雪も手拭(てぬぐい)を冠り、ウワッパリに細紐(ほそひも)を巻付けて、下婢(おんな)を助けながら働いた。時々隣の叔母さんは粗末な垣根のところへやって来て、お雪に声を掛けたり、お歯黒の光る口元に微笑(えみ)を見せたりした。下婢は酷(ひど)い荒れ性で、皸(ひび)の切れた手を冷たい水の中へ突込んで、土のついた大根を洗った。
「地大根」と称えるは、堅く、短く、蕪(かぶ)を見るようで、荒寥(こうりょう)とした土地でなければ産しないような野菜である。お雪はそれを白い「練馬(ねりま)」に交ぜて買った。土地慣れない彼女が、しかも身重していて、この大根を乾すまでにするには大分骨が折れた。三吉も見かねて、その間、子供を預った。
 日に日に発育して行くお房は、最早親の言うなりに成っている人形では無かった。傍に置いて、三吉が何か為(し)ようとすると、お房は掛物を引張る、写真挾(ばさみ)を裂く、障子に穴を開ける、終(しまい)には玩具(おもちゃ)にも飽いて、柿の食いかけを机になすりつけ、その上に這上(はいあが)って高い高いなどをした。すこしでも相手に成っていなければ、お房が愚図々々言出すので、三吉も弱り果てて、鏡や櫛箱(くしばこ)の置いてある処へ連れて行って遊ばせた。お房は櫛箱から櫛を取出して「かんか、かんか」と言った。そして、三吉の散切頭(ざんぎりあたま)を引捕えながら、逆さに髪をとく真似(まね)をした。
「さあ、ねんねするんだよ」
 こう三吉は子供を背中に乗せて言ってみた。書籍(ほん)を読みながら、自分の部屋の中を彼方是方(あちこち)と歩いた。
 お房が父の背中に頭をつけて、心地(こころもち)好(よ)さそうに寝入った頃、下婢は勝手口から上って来た。子供の臥床が胡燵(こたつ)の側に敷かれた。
「とても、お前達のするようなことは、俺(おれ)には出来ない」
 と三吉は眠った子供をそこへ投出(ほうりだ)すようにして言った。
「旦那さん、お大根が縛れやしたから、釣るしておくんなすって」
 と下婢が言った。この娘は、年に似合わないマセた口の利きようをして、ジロジロ人の顔を見るのが癖であった。
 三吉は裏口へ出てみた。洗うものは洗い、縛るものは縛って、半分ばかりは乾かされる用意が出来ていた。彼は柿の樹の方から梯子(はしご)を持って来て、それを土壁に立掛けた。それから、彼の力では漸く持上るような重い大根の繋(つな)いである繩(なわ)を手に提げて、よろよろしながらその梯子を上った。お雪や下婢は笑って揺れる梯子を押えた。


「どうも、御無沙汰(ごぶさた)いたしやした」こう言って、お房の時に頼んだ産婆が復た通って来る頃――この「御無沙汰いたしやした」が、お雪の髪を結っていた女髪結を笑わせた――三吉は東京に居る兄の森彦から意外な消息に接した。
 それは、長兄の実が復た復た入獄したことを知らせて寄(よこ)したもので有った。その時に成って三吉も、度々(たびたび)実から打って寄したあの電報の意味を了解することが出来た。森彦からの手紙には、祖先の名誉も弟等の迷惑をも顧みられなかったことを掻口説(かきくど)くようにして、長兄にしてこの事あるはくれぐれも痛嘆の外は無い、と書いて寄した。
 三吉は二度も三度も読んでみた。旧(ふる)い小泉の家を支(ささ)えようとしている実が、幾度(いくたび)か同じ蹉跌(つまずき)を繰返して、その度に暗いところへ陥没(おちい)って行く径路(みちすじ)は、ありありと彼の胸に浮んで来た。三吉が過去の悲惨であったも、曾(かつ)てこういう可畏(おそろ)しい波の中へ捲込(まきこ)まれて行ったからで――その為に彼は若い志望を擲(なげう)とうとしたり、落胆の極に沈んだりして、多くの暗い年月を送ったもので有った。
 実が残して行った家族――お倉、娘二人、それから他へ預けられている宗蔵、この人達は、森彦と三吉とで養うより外にどうすることも出来なかった。それを森彦が相談して寄した。この東京からの消息を、三吉はお雪に見せて、実にヤリキレないという眼付をした。
「まあ、実兄さんもどうなすったと言んでしょうねえ」
 と言って、お雪も呆(あき)れた。夫婦は一層の艱難(かんなん)を覚悟しなければ成らなかった。
 冬至には、三吉の家でも南瓜(かぼちゃ)と蕗味噌(ふきみそ)を祝うことにした。蕗の薹(とう)はお雪が裏の方へ行って、桑畑の間を流れる水の辺(ほとり)から頭を持上げたやつを摘取って来た。復た雪の来そうな空模様であった。三吉は学校から震えて帰って来て、小倉の行燈袴(あんどんばかま)のなりで食卓に就(つ)いた。相変らず子供は母の言うことを聞かないで、茶椀(ちゃわん)を引取るやら、香の物を掴(つか)むやら、自分で箸(はし)を添えて食うと言って、それを宛行(あてが)わなければ割れる様な声を出して泣いた。折角(せっかく)祝おうとした南瓜も蕗味噌も碌(ろく)にお雪の咽喉(のど)を通らなかった。
「母さんは御飯が何処へ入るか分らない……」


少壮(としわか)

2006-03-08 19:59:25 | Weblog
客を見送りながら、三吉は名残(なごり)惜しそうに停車場まで随(つ)いて行った。寒く暗い停車場の構内には、懐手(ふところで)をした農夫、真綿帽子を冠(かぶ)った旅商人、それから灰色な髪の子守の群などが集っていた。
 西と三吉とは巻烟草(まきたばこ)に火を点けた。記者もその側に立って、
「僕が初めて西君と懇意に成ったのは、何時(いつ)頃だっけね。そうだ、君が大学へ入った年だ。僕はその頃、新聞屋仲間の年少者サ――二十の年だっけ――その頃に最早天下の大勢なんてことを論じていたんだよ」
「今は余程(よっぽど)分っていなくちゃならない――ところが、君、やっぱり今でも分らないんだろう」と西が軽く笑った。
 記者は玉子色の外套の隠袖(かくし)へ両手を入れたまま、反返(そりかえ)って笑った。やがて、すこし萎(しお)れて、前曲(まえこご)みに西の方を覗(のぞ)くようにしながら、
「その頃と見ると、君も大分変った」
 と言われて、西は黙って記者を熟視(みつめ)た。三吉は二人の周囲(まわり)を歩いていた。
 三人は線路を越して、下りの汽車を待つべきプラットフォムの上へ出た。浅間へは最早雪が来ていた。
「寒い寒い」と西は震えながら、「僕は汽車の中で凍え死ぬかも知れないよ」
「すこし歩こう」と三吉が言出した。
「そうだ。歩いたら少しは暖かに成る」と言って、西は周囲(あたり)を眺め廻して、「この辺は大抵僕の想像して来た通りだった」
 三吉は指(ゆびさ)して見せた。「あそこに薄(うっ)すらと灰紫色に見える山ねえ、あれが八つが岳だ。ずっと是方(こっち)に紅葉した山が有るだろう、あの崖(がけ)の下を流れてるのが千曲川(ちくまがわ)サ」
「山の色はいつでもあんな紫色に見えるのかい。もっと僕は乾燥した処かと思った」
「今日は特別サ。水蒸気が多いんだね。平常(いつも)はもっとずっと近く見える」
「それじゃ何ですか、あれが甲州境の八つが岳ですか――あの山の向が僕の故郷です」と記者が言った。
「へえ、君は甲州の方でしたかねえ」と西は記者の方を見た。
「ええ、甲州は僕の生れ故郷です……ああそうかナア、あれが八つが岳かナア。何だか急に恋しく成って来た……」と復(ま)た記者が懐(なつ)かしそうに言った。
 三人は眺め入った。
「小泉君」と西は思出したように、「君は何時(いつ)までこんな山の上に引込んでいる気かネ……今の日本の世の中じゃ、そんなに物を深く研究してかかる必要は無いと思うよ」
 三吉は返事に窮(こま)った。
「しかし、新聞屋さんもあまり感心した職業では無いね」と西は言った。
「君は又、エジトルだって、そう見くびらなくッても可いぜ」と記者が笑った。
 西も笑って、「あんなツマラないことは無いよ。み給え、新聞を書く為に読んだ本が何に成る。いくら読んだって、何物(なんに)も後へ残りゃしない。僕は、まあ、厭だねえ。君なんかも早く切上げて了いたまえ」
「君はそういうけれど、僕は外に仕方が無いし……生涯エジトルで暮すだろう……これも悪縁でサ」と言って、記者は赤皮の靴を鳴らして、風の寒いプラットフォムの上を歩いてみた。
 下りの汽車が来た。少壮(としわか)な官吏と、少壮な記者とは、三吉に別れを告げて、乗客も少ない二等室の戸を開けて入った。
「この寒いのに、わざわざ難有う」
 と西は窓から顔を出して言った。車掌は高く右の手を差揚げた。列車は動き初めた。長いこと三吉はそこに佇立(たたず)んでいた。


牛額(うしびたい)

2006-03-08 19:59:06 | Weblog
西は葉巻の灰を落しながら、粗末な部屋の内を見廻したり、こういう地方に来て引籠(ひきこも)っている三吉の容子(ようす)を眺(なが)めたりした。三年ばかり山の上で暮すうちに、三吉も余程田舎臭く成った。
「B君は寒いでしょう。御免蒙(こうむ)って外套(がいとう)を着給え」と西は背広を着た記者に言ってみて、自分でもすこし肩を動(ゆす)った。「どうも、寒い処だねえ――こんなじゃ有るまいと思った」
 お雪はいそいそと茶を運んで来た。西は旅で読むつもりの書籍(ほん)を取出して、それを三吉の前に置いて、
「小泉君、これは未だ御覧なさらないんでしょう。中村に何か旅で読む物はないかッて、聞いたら、これを貸してくれました。その葉書の入ってるところまで、読んでみたんです――それじゃ御土産がわりに置いて行きましょう――葉書は入れといてくれ給え」
 記者もその書籍(ほん)を手に取って見た。「私のように仕事にばかり追われてるんじゃ仕様が有りません。すこし静かな処へ引込んで、こういう物を読む暇が有ったら、と思います」
 西は記者の横顔を眺めた。
 記者は嘆息して、三吉の方を見た。「貴方なぞは仕事を成さる時に、何かこう自然から借金でも有って、日常(しょっちゅう)それを返さなけりゃ成らない、と責められて、否応(いやおう)なしに成さるようなことは有りませんか――私はね、それで苦しくって堪(たま)りません。自分が何か為(し)なければ成らない、と心で責められて、それで仕方なしに仕事を為ているんです。仕事を為ないではいられない。為(す)れば苦しい。ですから――ああああ、毎日々々、彼方是方(あっちこっち)と馳(かけ)ずり廻って新聞を書くのかナア――そんなことをして、この生涯が何に成る――とまあ思うんです」
「そりゃあ君、確かに新聞記者なぞを為ている故(せい)だよ」と西が横槍(よこやり)を入れた。「廃(よ)してみ給え――新聞を長く書いてると、必(きっ)とそういう病気に罹(かか)る」
「ところがそうじゃ無いねえ」と記者は力を入れて、「私もすこしは楽な時が有って、食う為に働かんでも可いという時代が有りました。やっぱり駄目です。今私が新聞屋を廃(や)めて、学校の教員に成ってみたところが、その生涯がどうなる……畢竟(つまり)心に休息の無いのは同じことです」
「それは、君、男の遺伝性の野心だ。野心もそういう風に伝わって来れば、寧(むし)ろ尊いサ」と西が笑った。
「そうかナア」と記者は更に嘆息して、「――所詮(とても)自然を突破るなんてことは出来ない。突破るなら、死ぬより外に仕方が無い。そうかと言って、自然に従うのは厭(いや)です。何故厭かと言うに、あまり残酷じゃ有りませんか……すこしも人を静かにして置かないじゃ有りませんか……私は、ですから、働かなけりゃ成らんという心持から退(の)いて、書籍(ほん)も読みたければ読む、眠たければ眠る、という自由なところが欲しいんです」
「僕もそう思うことが有るよ」と西は記者の話を引取った。「有るけれども、言わないのサ――言うと、ここの主人に怒られるから――小泉君は、働くということに一種の考えが有るんだねえ。僕は疾(とう)からそう思ってる」
「実際――Lifeは無慈悲なものです」
 と復た記者が言った。
「君、君」と西は記者の方を見て、「真実(ほんとう)に遊ぶということは、女にばかり有ることで、男には無いサ。み給え――小説を読んでさえそうだ、只(ただ)は読まない――何かしらに仕ようという気で、既に読んでるんだ。厭だね、男の根性という奴は。ホラ、あのゾラの三ヵ条――生きる、愛する、働く――厭な主義じゃないか。ツマラない……」
「小泉さんはこういう処にいらしって、御寂(おさみ)しくは有りませんか」と記者が聞いた。
「そりゃあ君、細君の有る人と無い人とは違うからね」
 こう西が戯れるように言出したので、思わず三吉は苦笑(にがわらい)した。


「そこだよ」と記者は言葉を続けた。「細君が有れば寂しくは無いだろうか。細君が有って寂しくないものなら、僕はこうやって今まで独身などで居やしない――しかも、新聞屋の二階に自炊なぞをして、クスブったりして――」
 西は話頭(はなし)を変えようとした。で、こんな風に言ってみた。「男が働くというのも、考えてみれば馬鹿々々しいサ。畢竟(つまり)、自然の要求というものは繁殖に過ぎないのだ」
「そうすれば、やっぱり追い使われているんだね。鳥が無心で何の苦痛も知らずに歌うというようには、いかないものかしら……」と記者が言った。
「鳥だって、み給え、対手(あいて)を呼ぶんだと言うじゃないか。人間でも、好い声の出る者が好い配偶を得るという訳なんだろう……ところが人間の頭数が増えて来たから、繁殖ということばかりが仕事で無くなって来たサ――だから、自分の好きな熱を吹いて、暮しても、生きていられるのが今の世の中サ」
「何だか僕等の生涯は夢らしくて困る」
「いずくんぞ知らん、日本国中の人の生涯は皆な夢ならんとはだ」
 三吉は黙って、この二人の客の話を聞いていた。その時記者は沈んだ、痛ましそうな眼付をして、西の方を見た。西は目を外(そら)した。しばらく、客も主人(あるじ)も煙草(たばこ)ばかり燻(ふか)していた。
 お房が覗(のぞ)きに来た。
「房(ふう)ちゃん、被入(いら)っしゃい」
 と西が見つけて呼んだ。お房は恥かしそうに、母のかげに隠れた。やがて母に連れられて、菓子皿の中にある物を貰いに来た。
「お客様にキマリが悪いと見えて、母さんの後であんがとうしてます」と言ってお雪は笑った。
 西は二度も三度も懐中時計を取出して眺めた。
「君は何時(なんじ)まで居られるんだい。なんなら泊って行っても可いじゃないか」と三吉が言った。
「ああ難有(ありがと)う」と西は受けて、「今夜僕の為に歓迎会が有るというんで、どうしても四時半の汽車には乗らなくちゃ成らない。今夜はいずれ酒だろうから、僕はあまり難有くない方だけれど――それに、明日はいよいよ演説をやる日取だ」
「それにしても、まあユックリして行ってくれ給え」
「あの時計は宛(あて)に成らない」と西は次の部屋に掛けてある柱時計と自分のとを見比べた。「大変後れてるよ」
「アア吾家(うち)のは後れてる」と三吉も答えた。
 お雪はビイルに有合せの物を添えて、そこへ持って来た。「なんにも御座いませんけれど、どうか召上って下さい」と彼女が言った。三吉も田舎料理をすすめて、久し振で友人をもてなそうとした。
「こりゃどうも恐れ入ったねえ。僕は相変らず飲めない方でねえ」と西は言った。「しかし、気が急(せ)いて不可(いけない)から、遠慮なしに頂きます」
 三吉は記者にもビイルを勧めた。「長野の新聞の方には未だ長くいらっしゃる御積りなんですか」
「そうですナア、一年ばかりも居たら帰るかも知れません……是方(こっち)に居ても話相手は無し、ツマリませんからね……私は信濃(しなの)という国には少許(すこし)も興味が有りません」こう記者が答えた。
 西はめずらしそうに、牛額(うしびたい)と称する蕈(きのこ)の塩漬などを試みながら、「僕は碓氷(うすい)を越す時に――一昨日(おととい)だ――真実(ほんと)に寂しかったねえ。彼方(あそこ)までは何の気なしに乗って来たが、さあ隧道(トンネル)に掛ったら、旅という心地(こころもち)が浮いて来た。あの隧道を――君、そうじゃないか――誰だって何の感じもしないで通るという人は有るまいと思うよ。小泉君が書籍(ほん)を探しに東京へ出掛けて、彼処を往ったり来たりする時は、どんな心地だろう」

利(き)

2006-03-08 19:58:05 | Weblog
「オイ、子供が酷(ひど)く泣いてるぜ。そうして休んでいるなら、見ておやりよ」
「私だって疲れてるじゃ有りませんか――ああ、復た今夜も終宵(よっぴて)泣かれるのかなあ。さあ、お黙りお黙り――母さんはもう知らないよ、そんなに泣くなら――」
 こんな風に、夫婦の心が子供の泣声に奪われることは、毎晩のようであった。母の乳が止ってから、お房の激し易(やす)く、泣き易く成ったことは、一通りでない。それに、歯の生え初めた頃で、お房はよく母の乳房を噛(か)んだ。「あいた――あいた――いた――いた――ち、ち、ちッ――何だってこの児はそんなに乳を噛むんだねえ――馬鹿、痛いじゃないか」と言って、母がお房の鼻を摘(つま)むと、子供は断(ちぎ)れるような声を出して泣いた。
「馬鹿――」
 と叱られても、お房はやはり母の懐(ふところ)を慕った。そして、出なくても何でも、乳房を咬(くわ)えなければ、眠らなかった。
 三吉は又、自分の部屋をよく出たり入ったりした。子供の泣声を聞きながら机に対(むか)うほど、彼の心を焦々(いらいら)させるものは無かった。日あたりの好い南向の部屋とは違って、彼が机の置いてあるところは、最早寒く、薄暗かった。
 収穫(とりいれ)の休暇(やすみ)が来た。農家の多忙(いそが)しい時で、三吉が通う学校でも一週間ばかり休業した。
 ある日、三吉は散歩から帰って来た。お雪は馳寄(かけよ)って、
「西さんが被入(いら)っしゃいましたよ」
 と言いながら二枚の名刺を渡した。
「御出掛ですかッて、仰(おっしゃ)いましてね――それじゃ、出直しておいでなさるッて――」とお雪は附添(つけた)した。
 こういう侘(わび)しい棲居(すまい)で、東京からの友人を迎えるというは、数えるほどしか無いことで有った。やがて、「お帰りでしたか」と訪れて来た覚えのある声からして、三吉には嬉しかった。
 西は少壮(としわか)な官吏であった。この人は、未だ大学へ入らない前から、三吉と往来して、中村という友達などと共に若々しい思想(かんがえ)を取換(とりかわ)した間柄である。久し振で顔を合せてみると、西は最早堂々たる紳士であった。
 西が連れて来て三吉に紹介した洋服姿の人は、やはりこの地方に来ている新聞記者であった。B君と言った。奥の部屋では、めずらしく盛んな話声が起った。
 西は三吉の方を見て、
「僕は君、B君なら疾(とう)から知っていたんだがネ、長野に来ていらっしゃるとは知らなかった……新聞社へ行って、S君を訪ねてみたのサ。すると、そこに居たのがB君じゃないか」
「ええ、つい隣に腰掛けるまで、西君とは思いませんでした」と記者も引取って、「それに苗字(みょうじ)は変ってましょう、髭(ひげ)なぞが生えてる、見違えて了(しま)いましたネ。実は西君が来ると言いますから、S君などと散々悪口を利(き)いて、どんな法学士が来るかなんて言っていました――来てみると西君でサ」
 西も笑出した。「君、なかなか人が悪いんだよ……僕もね、今度県庁から頼まれてコオペレエションのことを話してくれと言うんで来たのサ。ところが君、酷(ひど)いじゃないか。僕の来る前に、話しそうなことを皆な書いちまって、困らしてやれッて、相談していたんだとサ――油断が成らない――人の悪い連中が揃(そろ)っているんだからね」