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「ずぶ濡れのハト」番外編1

2017年07月13日 00時26分31秒 | その他
はい、皆さまこんばんは。池田佳菜子です。
携帯で、いけ、と入力したら漢字変換第一候補がフルネームでした。インターネット上で何か買い物したんでしょうね。

今日から少しの間、「ずぶ濡れのハト」番外編をお送りします。第一回目は、絹川をフューチャー。マルエイ撤退後の、絹川のとある日の半日を追いかけました。
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マルエイ鳥越店が9月27日に撤退して約一週間。
店の外から見えていた台車もオリコンもマルエイ専用車も全て無くなっていて、降ろされたシャッターは営業していた時の閉店時とは違い、完全な周りとの拒絶に見え、日に日に黒くなっていっているようだ。ただポツンと敷地内に建つ建物は、もはや違和感でしかない。自転車で通る度にマルエイでの思い出が微かに蘇り、そして、消える。

今日は薬局に行く道すがらマルエイの前を通った。ふと、久しぶりにショッピングセンターに行ってみようと思いつき、来た道を少し引き返す。40分くらいで行けるだろうかと考えながらペダルに力を入れる。

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ショッピングセンターは平日にも関わらず大賑わいだ。ハロウィンの飾りでオレンジや紫やらの異様な空間を演出する専門店たちには目もくれず、スーパーへと向かう。自分がレジに立っていたならどんな風に仕事をしていただろうとレジコーナーを見渡す。マルエイとは違いレジもレジ周りも無駄な動線を省かれた作りになっていて使い勝手が良さげだ。店員達の愛想も大変良く、さすが大手と感心する。
次に向かった総菜コーナーは入り口正面から見て左手に位置し、全体的に見ても広く面積が取られており商材は多岐に及ぶ。行楽用などシーズン商品が島ゴンドラに高く積まれ可愛いポップがアクセントだ。夏に初めてここに来た時に販売していた「朝採れトマト牛丼」は季節外れ感が漂いながらもまだ売り場に置かれていた。久保さんの、きっと最初の大仕事だったんだろうけど、と湧き上がる気持ちを抑えて眺めていると聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「いらっしゃいませー」
(!!…久保さんだ!)

作業場から出てきた久保は売り場の手直しを始めた。マルエイとあまり制服の形態は変わらないが新しい色も馴染んでいる。少し離れて仕事ぶりを眺める。
(こんなに見つめていても気づかんなんて、久保さんらしいぞいや)
久保は一通り手直しをすると、幾つか商品を指差しまた作業場に戻っていった。それを確認してから、祖父用に少し地味な行楽弁当を一つ手にしてレジに向かった。

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駐輪場から出て、颯爽と自転車に跨りペダルを漕ぐ。
「エイ、エイ、オーッ!!」
右手の握りこぶしを高らかに挙げ、自分を鼓舞し家路に向かった。


おわり。









おまけ




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