保健福祉の現場から

感じるままに

病床機能報告と病床ダウンサイジング

2017年06月28日 | Weblog
メディウォッチ「回復期機能、報告病床数は少ないが、機能は果たしている—日病協・原澤議長」(http://www.medwatch.jp/?p=14466)。<以下引用>
<病床機能報告において回復期の病棟数・病床数は不足しているが、急性期と報告するベッドの中にも回復期機能を果たしているものがあり、回復期機能は果たしている—。日本病院団体協議会の原澤茂議長(全国公私病院連盟常務理事、埼玉県済生会支部長、埼玉県済生会川口医療福祉センター総長)と山本修一副議長(国立大学附属病院長会議常置委員長、千葉大学医学部附属病院長)は、27日の定例記者会見でこのような見解を明らかにしました。日本医師会の中川俊男副会長と同じ考え方であることが明確になりました。日病協も、日医の中川副会長と同旨の見解である 病床機能報告は、一般病床と療養病床をもつすべての病院・有床診療所が、自院の各病棟が高度急性期、急性期、回復期、慢性期のいずれの機能を果たしており、また将来果たすことになると考えているかを都道府県に報告するものです。この報告内容と、別途、都道府県が策定した地域医療構想における4機能ごとのベッド数を比較しながら、地域において最適な医療提供体制の構築に向けて、病床機能分化・連携方策を議論していくことになります。ここで、各都道府県の策定した地域医療構想における4機能ごとのベッド数を積み上げると、2025年における病床の必要量は、▼高度急性期:13万455床(全必要病床数の11.0%)▼急性期:40万632床(同33.6%)▼回復期:37万5246床(同31.5%)▼慢性期:28万4488床(同23.9%)—となります。一方、2016年の病床機能報告では、▼高度急性期:17万254床(全報告病床数の13.7%)▼急性期:58万416床(同46.7%)▼回復期:13万9062床(同11.2%)▼慢性期:35万4359床(同28.5%)―という状況です。地域医療構想の「病床の必要量」は推計患者数をベースに算出していますが、病床機能報告は病棟単位での報告となるため、両者が一致することはありません。しかし、回復期の病床数に大きな乖離があることを厚生労働省は問題視しています。この点について日本医師会の中川俊男副会長は、厚労省検討会の場で「急性期と報告する病棟の中にも回復期状態の患者はおり、適切な医療提供が行われている。回復期患者の行き場所がないなどいう状況にはない。回復期の病床数が少ないという議論はおかしいのではないか」と強く指摘しています。27日の定例記者会見では、原澤議長と山本副議長から「中川副会長のおっしゃるとおりである」との見解が示されました。原澤議長は、中川副会長と同様に「急性期として報告いている病棟のベッドにも、回復期に該当する患者が入院している状況は当たり前のように生じる」と指摘し、「今後、回復期のベッド数が本当に不足しているのかも検証していく必要がある」と提言しています。>
 
地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)について、「各都道府県の地域医療構想について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000164337.pdf)p31~「各構想区域における4機能ごとの病床の必要量」をみれば、「急性期の過剰」「回復期の不足」とされる区域が多い。但し、医療法に基づく病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)はあくまで「病棟単位の定性報告」であって、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000166637.pdf)p45「病床機能報告における4医療機能」、p46「医療機能の選択に当たっての考え方の整理」、p47「特定の機能を有する病棟における病床機能報告の取扱い」、p48「特定の機能を有さない病棟における病床機能報告の取扱い」、p49「病床機能報告における回復期機能の取扱い」は理解しておかなければならない。なお、医療法に基づく病床機能報告(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)に関して、地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000088510.pdf)p50~「公表しなければならない項目」には、病棟単位の「算定する入院基本料・特定入院料の届出病床数・レセプト件数」「病室単位の特定入院料の届出病床数・レセプト件数」があり、各病院の詳細な状況が公表されていることは知っておきたい。「地域医療構想に関するワーキンググループ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=368422)の「病床機能報告の項目の追加・見直しについて」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000166638.pdf)p3「報告項目の追加・見直しについて(案)」では「「6年が経過した日における病床の機能」に関連し、6年後の「転換先の施設類型」を把握するための項目を追加してはどうか。」「「入院前・退院先の場所別の患者数」、「退院後に在宅医療を必要とする患者数」について、報告対象期間を、現在の1か月間から、1年間に見直してはどうか。」「稼働していない病床がある場合は、その理由を併せて報告することとしてはどうか。」にも注目である。ところで、急性期病床過剰と判断される地域は、市区町村別の将来人口推計(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson08/5-sai/shosai.html)による人口減少だけでなく、「病床利用率が低い一般病床」の存在が大きいであろう。医療法に基づく病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)では、一般病床・療養病床を有する医療機関それぞれの「許可病床数・稼動病床数」が報告され、また、医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/teikyouseido/dl/youryou.pdf)では、医療機関の病床種別の許可病床及び前年度1日平均患者数が出ており、各医療機関の病床利用率がわかり、病床稼働率が高くても病床利用率が低い医療機関が少なくない状況にある(特に一般病床)。資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000151974.pdf)p16「都道府県知事の権限」が行使される前に、ダウンサイジングする必要があるように感じる。医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)による政策医療とも関連するが、もはや、どの病院も医師・看護師を確保して病床利用率を上げる時代ではない。それは「地域住民にもっと重い病気に罹ってくれ、大ケガしてくれ」と要請することにもつながりかねない面もあることは認識したい。
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