保健福祉の現場から

感じるままに

根拠に乏しいまま実施されている医療の見直し

2016年10月17日 | Weblog
キャリアブレイン「Choosing Wisely日本が始動- 医師と患者の対話促進へ」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49815.html)。<以下引用>
<一般社団法人医療の質・安全学会「過剰医療検証とChoosing Wiselyキャンペーン」ワーキング・グループは15日に東京都内で、米国発のChoosing Wiselyの日本での本格的な活動をするChoosing Wisely Japanを立ち上げた。設立宣言で、「患者にとって臨床上の効果が高く、害の少ない医療を実現するために、さまざまな調査活動とともに医療界および一般社会に広く啓発をする」との活動方針を打ち出した。Choosing Wisely(医療における「賢明な選択」)とは、内科専門医を認定する米国内科認証機構財団が2012年、臨床系の専門学会に、過去の研究結果に基づいて価値が低く過剰だと考えられる検査や治療を5項目ずつリストアップするように呼び掛けて始まったキャンペーン。Choosing Wiselyは患者にとって望ましい医療について、医師と患者の対話を促進することを目指している。Choosing Wisely Japanの設立発起人を代表して、一般財団法人東光会七条診療所(京都市)の小泉俊三所長が、設立宣言を読み上げた。その中で、「私達Choosing Wisely Japanは、Choosing WiselyおよびChoosing Wisely Internationalと連携して、その活動をわが国に紹介するだけでなく、わが国においても根拠に乏しいまま実施されている医療の見直しを推進する」などとしている。同日は、Choosing Wisely Japanの設立を記念し、Choosing Wisely Canada代表のWendy Levinson 教授(Toronto 大学)を招いたほか、国内でChoosing Wiselyに取り組んでいる医師などがパネルディスカッションで、これからの活動に向けた課題などについて意見交換した。Levinson 教授は「世界に広がるChoosing Wiselyキャンペーン」と題した特別講演で、Choosing Wiselyの基本原則について、▽活動は臨床医が主導する▽医療の質向上かつ有害事象の防止が目的▽患者の価値観を重視し、医師と患者の対話を中心とする▽エビデンスに基づき随時見直す▽多職種協働▽透明性の確保-を挙げた。>

キャリアブレイン「Choosing Wiselyは医療肯定- 持続可能な医療のために(1)」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48680.html)では、総合診療指導医の勉強会「ジェネラリスト教育コンソーシアム」が作成した「日本版の過剰診療リスト」には、「無症状の健康な人にPET検診は勧めない」「無症状の健康な人に腫瘍マーカー検査は勧めない」「無症状の健康な人に脳MRI検査は勧めない」「自然に治る非特異的腹痛に腹部CT検査は勧めない」「医学的適応のない尿路カテーテル留置は勧めない」とある。また、日本を含めた17カ国の専門家による国際会議で採択された10の提言は、①風邪に抗菌薬治療はやめよう、②自然に治る腰痛にMRI検査はやめよう、③低リスク患者に術前検査はやめよう、④進行認知症に胃ろう手術はやめよう、⑤医学的適応のない尿路カテーテル留置はやめよう、⑥低リスク患者に冠動脈CT検査はやめよう、⑦エビデンスのないがん検診はやめよう、⑧低リスク患者に毎年の骨密度測定はやめよう、⑨高齢者に鎮静薬や抗精神病薬の長期処方はやめよう、⑩自然に治る頭痛に脳MRI検査はやめよう、である。おそらく、これらが現場で徹底されれば、それなりの医療費適正化につながるのは間違いない。この中で、「風邪に抗菌薬治療はやめよう」は、国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokusai_kansen/index.html)の「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokusai_kansen/pdf/yakuzai_gaiyou.pdf)(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokusai_kansen/pdf/yakuzai_honbun.pdf)で、ヒトの抗微生物剤の使用量(人口千人あたりの一日抗菌薬使用量)の2020年(対2013年比)は、全体で33%減、経口セファロスポリン、フルオロキノロン、マクロライド系薬で50%減、静注抗菌薬で20%減の成果指標が設定されており、行政施策として打ち出しやすいであろう。そういえば、がん検診のあり方に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128563)で資料「がん検診における過剰診断」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000137845.pdf)が出ていた。「根拠に乏しいまま実施されている医療の見直し」のためには、情報公開の徹底が不可欠と感じる。
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