保健福祉の現場から

感じるままに

正規取引先以外業者からの偽造薬剤納入事件

2017年01月24日 | Weblog
ミクスonline「厚労省 ハーボニー偽造品が新たに9ボトル 正規取引先外の都内卸売業者の在庫に」(https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/55067/Default.aspx)。<以下引用>
<厚労省は1月23日、C型肝炎治療薬ハーボニー配合錠の偽造品9ボトルが、東京都内にある卸売販売業者2社から新たに見つかったと発表した。卸売販売業者は、ハーボニーを製造販売するギリアド・サイエンシズの正規取引先以外の業者。最初に発見された奈良県内の薬局から流通経路を調査していた中で、東京都の立入調査により在庫の中から発見されたもので、患者には渡っていない。同省によると、発見された日時は開示していないが、一つの卸売販売業者に6ボトル、そこから仕入れたもう一業者に3ボトルが、正規品にある外箱や添付文書がない状態で在庫にあった。ボトルそのものは正規のものだが、9ボトルのうち1ボトルを開封したところ、奈良県内で見つかった偽造品の1つと同様の、ハーボニーの形状とは異なる楕円形の「まだら模様の薄い黄色の錠剤」が28錠入っていた。他のものもこれまでに偽造品と同様の特徴があるという。東京都が偽造品を保管、分析を進める。また同日、厚労省と奈良県はそれぞれ、奈良県内の薬局で見つかった偽造品の流通経路について現時点で判明したものを発表し、1月17日に発表した偽造品が発見されたのは株式会社関西メディコ(奈良県生駒郡)のサン薬局の3店舗であることを明らかにした。奈良県によると、関西メディコは、ギリアド社の正規取引先であるスズケンからの購入以外にも、東京と大阪の卸売販売業者から計37ボトルを購入。その37ボトルの中から偽造品5ボトルが見つかり、うち1ボトルは一度は患者に渡り、返送されたもの。関西メディコが購入した東京都と大阪府の卸売販売業者に対しては、都と府がそれぞれ立入調査し、都が、都内の卸売販売業者2社の在庫の中から偽造品計9ボトルを発見した。また、偽造品6ボトルが見つかった卸売販売業者を含む3つの業者の仕入れ先が不明であることも分かった。なお、卸売販売業者名は開示していない。厚労省・木下監視指導室長 「裸のボトル状態で流通しているものは取り扱わないで」 厚労省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課の木下勝美監視指導室長は、本誌に「正規品はシールにより封緘された外箱に入った状態で流通している。これまで発見された偽造品は、外箱から取り出された裸の状態で流通しており、添付文書も添付されていない。そのような裸のボトルの状態で流通しているものは取り扱わないでほしい」と話し、関係者に呼びかけた。関西メディコ・吉田専務 「慎重さ欠いた」 今後はスズケンから購入 関西メディコの吉田寿々代専務取締役は、本誌の電話取材に、ギリアド社の正規取引先以外から購入した経緯について「基本的にはスズケンさんから購入しているが、(他の卸売販売業者からは)売り込みがあって購入した。この薬に限らず、お付き合いさせていただいている業者で、許可業者であり、いずれも関係法規に抵触していない取り引きで、私たちは今回のことのようなことを想定していなかった。仕入担当者は、価格の安さで誘惑にかられたようだが、定期的に購入しているわけではない。しかし、慎重さを欠いた。仕入担当者も反省している。今後は(ギリアド社の)正規取引先のスズケンさんから購入する」と話した。同社は同日、偽造品が見つかったことについて「ご心配をおかけしました事深くお詫び申し上げます」との安井将美代表取締役のコメントを発表した。その中で、取り引きは合法であり「在庫数や入庫履歴、偽造品数より12月下旬の購入分であることは推察されたが、今回の偽造品が紛れた流通経路の解明に時間を要するため、まずは『注意喚起』として厚生省・ギリアド社から弊社名・詳細を伏せた形で発表された」と経緯を説明した。現在、患者に提供したハーボニーは「正規品であることを確認している」とし、「今回のようなことを二度と発生させないことは弊社の責務」としている。なお、奈良県は、京都府と奈良市の協力の下で、関西メディコの系列59店舗全てに調査に出向き、現在はハーボニー配合錠の在庫品は全て正規品であることを確認し、再発防止策の徹底を指導したと、23日に発表した。>
 
東京新聞「偽C型肝炎薬、都内でも 卸元2社、無許可個人から納入か」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201701/CK2017012402000111.html)。<以下引用>
<C型肝炎治療薬「ハーボニー」の偽造品が奈良県の薬局チェーンから見つかった問題で、厚生労働省は二十三日、卸元に当たる東京都内の卸売販売業二社の在庫から、偽造品数十錠入りのボトル計九本が新たに見つかったと発表した。九本の仕入れ先は卸売販売業の許可を得ていない個人の可能性が高いことも判明。厚労省は医薬品医療機器法(旧薬事法)違反の疑いもあるとみて関係自治体に詳しい調査を求めた。奈良県は同日、偽造品が最初に見つかったのは「関西メディコ」(奈良県)が運営する「サン薬局」の同県内の三店舗と公表した。全五十九店舗を調査した結果、新たな偽造品は見つからなかったとしている。厚労省によると、奈良県や東京都が流通ルートを調査した結果、複数の業者を介して関西メディコに卸していた都内の卸売販売業一社の在庫から偽造品六本を発見した。この会社から医薬品を仕入れている別の卸売業一社の在庫からも偽造品三本が見つかった。関西メディコにはハーボニーを卸していないため、厚労省はこの会社を通じて別の薬局などに流通した可能性の有無も調べている。奈良県の三店舗で見つかった五本も含め、偽造品はいずれも正規の箱と添付文書(説明書)がない状態で流通していた。ハーボニーを製造販売する米製薬会社ギリアド・サイエンシズは、正規の箱に入っていない製品があれば同社に相談するよう呼び掛けている。>
 
厚労省「C型肝炎治療薬「ハーボニー®配合錠」の偽造品について(第2報)」(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11126000-Iyakushokuhinkyoku-Kanshishidoumayakutaisakuka/0000149368.pdf)が出ているが、どこから問題の卸売販売業者に納入されたかの大元が明らかにされていない。報道では、正規取引先以外業者からの売り込みがあったとのことであるが、果たして「関西メディコ」だけなのであろうか。「関係法規に抵触していない取り引き」「患者に提供されていない」で片づけられないであろう。「12月下旬の購入分であることは推察」とのことであり、それほど時間が経っていない。全容解明が待たれる。
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