保健福祉の現場から

感じるままに

後期高齢者のがん診療

2017年08月09日 | Weblog
NHK「75歳以上のがん患者 積極的な治療控える割合高くなる」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170809/k10011093701000.html?utm_int=news_contents_news-main_006)。<以下引用>
<がんと診断された患者のうち、75歳以上の高齢者では、体への負担が大きい手術や抗がん剤の投与などの積極的な治療を控える割合が高くなることが、国立がん研究センターの調査でわかりました。調査を行った担当者は「高齢のがん患者にどのような治療を行うかは医師の判断に任されていて、判断を支援するための診療指針の作成が求められる」としています。高齢のがんの患者では、手術や抗がん剤の投与などの積極的な治療を控えるケースがありますが、どのくらいのがん患者がそうした選択をしているのか、詳しい実態はわかっていませんでした。国立がん研究センターは、がん治療の改善に役立てようと、毎年集められているがん登録の中から、おととし拠点病院でがんと診断された延べ70万人余りのデータを分析しました。その結果、大腸がんで、がんが転移するなど進行した「ステージ4」の患者のうち、積極的な治療を受けなかった患者の割合は、40歳から64歳は4.6%、65歳から74歳までは6.7%でしたが、75歳から84歳では14.7%と上昇し、85歳以上では36.1%に上りました。また、胃がんの「ステージ4」の患者では、40歳から64歳は8.5%、65歳から74歳までは12.5%でしたが、75歳から84歳では24.8%と4人に1人の割合になり、85歳以上では56%と半分以上に達しています。国立がん研究センターの東尚弘がん登録センター長は「高齢のがん患者にどのような治療を行うかは医師の判断に任されているが、判断を支援するための診療指針の作成が求められる」と話しています。また、国立がん研究センターでは、がん登録のデータを基に平成20年にがんと診断された人の5年後の生存率を各医療機関ごとに計算し、初めて公表しましたが、患者の年齢層や進行度などが異なるため、施設間の比較はできないとしています。これらのデータは、国立がん研究センターのホームページで見ることができます。【URL】ttp://ganjoho.jp>

東京新聞「高齢者の抗がん剤治療指針を作成 延命効果を調査 厚労省方針」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201704/CK2017042802000115.html)では「肺がんでは、七十五歳未満で抗がん剤治療による明らかな延命効果が見られたが、七十五歳以上は抗がん剤治療を受けた患者と受けていない患者の生存期間に大きな差はなかった。(中略)胃がん、大腸がん、乳がん、肝がんでも調べたが、統計的に意味のある結果は出なかった。」と出ていた。肝炎治療費公費助成(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou09/080328_josei.html)でも80代、90代の方々がみられるが、はたして高額薬剤の延命効果のエビデンスはどうなのであろうか。日本老年医学会「高齢者の定義と区分に関する、日本老年学会・日本老年医学会高齢者に関する定義検討ワーキンググループからの提言」(http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/proposal/pdf/definition_01.pdf)では、「75歳~89歳を高齢者」「90歳以上を超高齢者」と提言されているが、エビデンスがはっきりしない高額薬剤について、公費助成や公的医療保険のあり方について検討されても良い感じがする。「がん対策加速化プラン」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000107743.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000107766.pdf)p11「診療ガイドラインに記載されている標準的治療は、一般的ながん患者に推奨できる治療法を示したものであり、高齢者や他疾患を持つ患者が増えている中、これらの患者に対して実施された場合の有効性・安全性等の検証は十分に実施されていない。」とある。ところで、がん等における緩和ケアの更なる推進に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=355813)の「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会開催指針の改正について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000168738.pdf)p10「チーム医療の観点から、看護師、薬剤師等の医療従事者が受講可能となるよう、研修会の内容・体制を検討する。」、p11「専門的緩和ケアへの「つなぎ方」の追加• 意思決定支援(アドバンス・ケア・プランニングを含む)の充実• コミュニケーションスキル(対患者・家族、対医療従事者)に関するプログラムの充実• グリーフケアの追加• 医療用麻薬の使い方に関するプログラムの充実• 緩和的放射線療法の充実• がん以外の疾患に対する緩和ケアの追加」は注目であるが、p13「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会開催指針の改正に関する今後のスケジュール(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000168738.pdf)では、完全施行は平成31年度からである。昨年4月に「緩和ケア推進検討会報告書」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000168747.pdf)が出ていたが、もう少し早められないであろうか。
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