保健福祉の現場から

感じるままに

専門医養成と医療計画

2016年09月15日 | Weblog
NHK「自民 医師の偏在解消へ研究会 11月めどに提言」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160916/k10010688601000.html?utm_int=news_contents_news-genre-new_002)。<以下引用>
<都市部などに集中する医師の偏在を解消しようと、自民党の有志の国会議員が研究会を発足させ、ことし11月をめどに解消に向けた提言をまとめることを確認しました。都市部や一部の診療科などに集中する医師の偏在をめぐっては、厚生労働省の分科会が医学部の定員在り方など是正策を検討していて、ことし12月をめどに対策を取りまとめることにしています。これについて、自民党の有志の国会議員は研究会を発足させ、16日に初会合を開きました。会合にはおよそ20人が出席し、呼びかけ人の1人の赤枝恒雄衆議院議員は「いまだ地方では医師の偏在の問題が残っており、喫緊の政治課題となっている。いろいろな団体から意見を聞きながら、提案を取りまとめたい」と述べました。出席者からは「医師を増やしても、医師は勤務地や診療科を自由に選択できるから、都市部に集中するのが現状だ」という指摘や、「地方創生を進めるうえでも、医師を地域に定着させる方法を真剣に考えるべきだ」などという意見が出されました。研究会はことし11月をめどに提言をまとめ、厚生労働省が取りまとめる対策に盛り込みたいとしています。>

キャリアブレイン「専門医養成、都道府県協議会の役割通知へ- 厚労省」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49616.html)。<以下引用>
<厚生労働省は、都道府県が設置した専門医の研修に関する協議会の今後の役割について通知を出す方針だ。社会保障審議会の医療部会が14日に開いた会合で、同省の担当者が明らかにした。6つの基本的な診療領域で、来年度から新しい専門医の養成プログラムが暫定的に導入されることから、研修を受ける医師の偏在などを防ぐ機能が期待される。専門医の養成をめぐっては、第三者機関の日本専門医機構が学会に代わって研修施設の認定などを行う新制度の準備が進められている。同機構は当初、来年度から制度を切り替える方向で準備を進めてきたが、研修施設になるための基準が厳しくなり、これまで研修を行ってきた病院が満たせなくなるケースがあることや、研修を受ける医師が都市部の大病院に偏在する懸念があることなどから、今年7月、新制度の開始時期を1年先送りした。一方、厚労省がこれまでに出した通知では、新制度が来年度からスタートすることを前提に、都道府県の協議会の役割などを示しており、新制度が延期された場合の役割は明らかになっていない。14日の会合には、同機構の吉村博邦理事長が参考人として出席。新制度の開始を見送った経緯や、来年度からの研修を各領域の関係学会が実施することなどを報告した。また、暫定的な対応として6学会が、新制度に向けて準備してきた養成プログラムを活用するか、従来の養成プログラムと併用する方針を示していることも紹介。いずれの学会も、医師偏在などの対策を講じる予定で、今後、同機構が各学会からヒアリングを行い、情報をまとめて都道府県に提供するとした。関係学会が新プログラムを活用する方針を示しているのは、小児科と整形外科、耳鼻咽喉科、病理、救急科、形成外科だ。吉村理事長の報告に対し、加納繁照委員(日本医療法人協会長)は、新プログラムを導入する領域で医師偏在などの問題が起こらないようにチェックする必要性を指摘した。また、邉見公雄委員(全国自治体病院協議会長)は、特に整形外科の新しいプログラムで、地域医療への悪影響を防ぐ対策が十分か、しっかり確認する必要があると主張した。整形外科の新プログラムに関しては、これまでの医療部会の会合でも、研修施設の基準が厳しいと問題視する声が委員から上がっていた。>

M3「「強力な医師偏在対策」を検討、年内目途に 医療部会、次期通常国会への法案提出目指す」(https://www.m3.com/news/iryoishin/458917)。<以下引用>
<社会保障審議会医療部会(部会長:永井良三・自治医科大学学長)は9月14日、次期通常国会への法案提出を目指し、医師偏在対策、療養病床の見直し、医療機関のホームページの在り方、大学附属病院等の医療安全確保に向けたガバナンス体制の構築、ゲノム医療の実用化推進、持ち分なし医療法人への移行認定制度などについて、今年12月か来年1月を目途に検討する方針を了承した。個別に検討会が立ち上がっている項目が大半で、それらの検討状況を踏まえながら、本医療部会でも月1~2回の頻度で検討を進める。中でも注目されるのが医師偏在対策で、厚労省の「医療従事者の需給に関する検討会」の「医師需給分科会」は今年6月の「中間とりまとめ」で、「強力な医師偏在対策」について議論し、今年末までの取りまとめを目指すとしており、計14の検討課題を挙げている。初期臨床研修の募集定員の配分等についての都道府県の権限の一層の強化、専門医についての診療領域別の地域人口・症例数等に応じた地域ごとの枠の設定、医療計画上の医師確保対策の強化、医師・診療行為情報のデータベース化、管理者要件の強化(特定診療科・一定期間診療に従事することを、臨床研修病院、地域医療支援病院、診療所等の管理者の要件とするなど)などの項目が並ぶ。「医療計画上の医師確保対策の強化」では、(1)医師不足の診療科・地域等について確保すべき医師数の目標値を設定し、専門医等の定員調整に利用、(2)将来的に医師偏在等が続く場合に、十分ある診療科の診療所の開設について、保険医の配置・定数の設定や、自由開業・自由標榜の見直しも含めて検討――とある。14の検討項目は、あくまで議論の俎上に載せるものであり、実施するか否かは今後の検討次第。社保審医療部会と「医師需給分科会」で、どこまで踏み込んで規制色が強い議論するかが最大の焦点だ。なお、医師情報のデータベース化については、既に厚労省は2017年度概算要求に盛り込んでいる。14日の社保審医療部会では、これらの検討項目自体には、異論は出なかったが、議論になったのが、今後の医師養成数の在り方。「医師需給分科会」の「中間とりまとめ」では将来の医師需給推計を行っている。日本医師会副会長の中川俊男氏は、この推計に異議を呈し、精査を求め、「医師の数の手当ては終わった。医師の偏在対策が全て」と主張。これに対し、病院団体代表の委員からは医師養成数自体の増加を求める声が上がった。そのほか、社保審医療部会では、2017年から開始予定だった新専門医制度について、日本専門医機構の理事長の吉村博邦氏が現状を報告。吉村氏は、執行部を一新し、ガバナンス体制を見直したほか、「1年延期」し、2018年度を目途に19の基本領域で新専門医制度を一斉にスタートする方針などを説明。ただし、2017年度から、6つの基本領域については、新専門医制度用に用意していた「暫定プログラム」に移行、もしくは「暫定プログラム」と既存プログラムを併用する。委員からは、特に整形外科領域について、医師偏在への影響を懸念する声が呈せられ、吉村氏は6つの基本領域については改めて検証する場を設けると説明した。専門医制度と地域医療との関連では、各基本領域別、地域別の必要数を推計するよう求める意見も上がった。厚労省医政局医事課長の武井貞治氏は、「医師需給分科会」での検討課題であると説明。医師の絶対数の増加は必要か? 「医師需給分科会」の「中間取りまとめ」に盛り込まれた医師需給推計や、今後の医師養成数の在り方について、疑義を呈したのが中川氏。厚労省は、上位、中位、下位の3推計を出しており、中位推計では2024年頃には、医師約30万人で需給が均衡する。この推計では、30~50歳代の男性医師を「1」として、「女性医師0.8、高齢医師0.8、研修医1年目0.3、研修医2年目0.5」としているため、中川氏は供給が少なく見積もられると問題視、「全てを1とした場合」の推計を求めたほか、2016年4月に新設された東北医科薬科大学の医学部(定員100人)だけでなく、千葉県成田市に2017年4月に新設予定の国際医療福祉大学の医学部(定員140人)も踏まえて、総合的な見地から今後の医学部定員の在り方を検討する必要性を強調した。「大局的に将来の医師数のことを考えているのか。非常に歯がゆく思う」と中川氏は述べ、次回の社保審医療部会までに、新たな推計を出すほか、今後の医学部定員の方向性に関する案を出すよう要求した。これに対し、日本医療法人協会会長の加納繁照氏と、全日本病院協会会長の西澤寛俊氏からは、「勤務医の勤務時間はもっと短くする必要がある。逆により多くの医師が必要になるのではないか。医師の需給についてはいろいろな考え方があり、直近のデータを用いて推計してもらいたい」(加納氏)、「医師が足りないから、勤務時間を減らすことができない。医療費のことも問題だが、医療従事者の労働環境についても考えなければいけない」など、医師養成数をさらに増加すべきとした。中川氏は反論し、「医師を増やせば増やすほど、医師の仕事は楽になるのかもしれないが、現実的ではない。医療費のことを考えると、医師をそれだけ増やして、医師のインセンティブになるような人件費が確保できるのか」と問いかけたほか、現状の医師不足と、将来の医師需給を切り分けて考える必要性を強調した。「医師の数の手当ては終わった。医師の偏在対策が全て」(中川氏)。日本精神病院協会会長の山崎学氏からは、「開業医は飽和状態であり、不足しているのは病院の勤務医。国として残業を減らそうとしているのに、勤務医は当直明けでも仕事をしている。勤務医と開業医のバランスを取るのが、当面の課題。医学部の定員よりも、自由開業医制を含めて、どう考えるかが喫緊の課題」との声も上がった。これらの議論を受け、厚労省医政局長の神田裕二氏は、「医師需給分科会」の医師需給推計は、2017年度で期限を迎える医学部の暫定定員増の在り方を検討するために、限られた時間で実施したため、不十分であることは認め、「より精度の高い推計を行う必要がある。全国的な調査を行い、女性医師が実際にどの程度働いているかなども含め、医師の働き方に関するビジョンを策定し、必要な推計を行うことになっている」と説明。ただ、それでも長期的なトレンドとして医師需給は均衡するとし、「偏在対策をせずに、医学部定員を増やしていくのはいかがか、ということ。差し当たり、偏在対策をしっかりやることについては(医師需給分科会で)異論はなかったと認識している」(神田局長)。整形外科専門医の地域偏在を懸念 新専門医制度をめぐっては、今年2月の社保審医療部会で地域医療への影響が懸念され、「専門医の在り方に関する検討会」が設置された経緯がある。最終的に日本専門医機構はこの7月に2017年度からの実施の延期を決定した。日本専門医機構は9月の理事会で、同機構の役割や制度の運営体制を大幅に変更し、各基本領域の学会がメーンに新専門医制度を運営し、機構が第三者の立場から評価する体制にする方針も固めている。この変更について、国立病院機構理事長の楠岡英雄氏は、「機構と学会の関係について、若干の方向転換があったと思う。ただし、あまり学会に依存してしまうと、“先祖返り”してしまう。機構でガバナンスを利かして、各学会の専門医の標準化を進めてもらいたい」と要望。吉村氏は、「学会が好きなようにやっていい、というわけではない。機構が定めた基準に則って運営してもらい、それを機構がチェックするという体制になる」と説明し、理解を求めた。「暫定プログラム」の使用について懸念を呈した一人が、加納氏。「地域の病院からの医師引き揚げの要因になったプログラムが含まれている」と指摘。全国自治体病院協議会会長の邊見公雄氏も、整形外科を挙げ、「一番危惧していた基本領域が、この6つの中に入っている。地域医療の混乱を招くのであれば、もう一度、立ち止まることが必要なのではない」とコメント。「暫定プログラム」使用が、小児科、耳鼻咽喉科、病理、「暫定プログラム」と既存プログラムの併用が、整形外科、救急科、形成外科で、合わせて6基本領域。吉村氏は、これらの6つの基本領域については、地域医療への影響を検証する場を近く設けると説明したほか、整形外科領域については、研修施設の基準を見直すなどして対応していると説明。さらに2018年度以降の専門医制度による地域医療への影響について、「専門医制度だけで、医師の地域偏在が解消できるとは思っていないが、少なくとも激変しないようにしていきたい」と説明。総合診療専門医の在り方について言及したのは、日本医師会常任理事の釜萢敏氏。あくまで地域のかかりつけ医と総合診療専門医は別の存在であり、かかりつけ医はそれぞれが専門領域を持っており、幅広い医師が担うべきであり、総合診療専門医は学問的な見地からの呼称であるという、日医の持論を説明した。「全ての医師が専門医になる必要はあるのか」と問いかけたのが、山崎氏。吉村氏は、専門医の取得は任意であるとしたものの、初期臨床研修を終えた医師については、「19の基本領域のいずれかの研修を受けてもらいたい」との考えを説明。これに対し、中川氏は、「全員が専門医になるわけではない」と釘を刺したほか、新専門医は「公」の資格ではなく、プロフェッショナルオートノミーとして、日本専門医機構認定の資格として認証するものであると、念を押した。そのほか専門医制度をめぐっては、中川氏が「あれだけの混乱が生じたのは、事務局にも責任がある」とし、事務局トップの交代を求めたほか、病院団体代表の委員からは、各病院団体を日本専門医機構の社員として追加するよう要望が挙がった。>

医療部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126719)の資料が出ればみておきたい。6月3日の「医療従事者の需給に関する検討会 医師需給分科会 中間とりまとめ」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000120207_6.pdf)では、p6「専攻医の募集定員については、診療領域ごとに、地域の人口、症例数等に応じた地域ごとの枠を設定することを検討する。」「都道府県が策定する医療計画において、医師数が不足する特定の診療科・地域等について、確保すべき医師数の目標値を設定し、専門医等の定員の調整を行えるようにする。」「将来的に、仮に医師の偏在等が続く場合には、十分ある診療科の診療所の開設については、保険医の配置・定数の設定や、自由開業・自由標榜の見直しを含めて検討する。」、p7「医籍登録番号、三師調査等の既存の仕組みの活用も念頭に置きつつ、医師の勤務状況等を把握するためのデータベース化について検討する。」「特定地域・診療科で一定期間診療に従事することを、臨床研修病院、地域医療支援病院、診療所等の管理者の要件とすることを検討する。」等とあった。医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)に係る医療法(http://www.ron.gr.jp/law/law/iryouhou.htm)第30条の3第1項に基づく「医療提供体制の確保に関する基本方針」、第30条の8に基づく「医療計画作成指針」、「疾病・事業及び在宅医療に係る医療体制構築に係る指針」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei1.pdf)の改定は今年度末であるが、専門医に関する記載はどうなるか、注目される。医療法に基づく医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)の「一定の情報」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/10/dl/s1031-6a.pdf)と「医療に関する広告が可能となった医師等の専門性に関する資格名」(http://www.mhlw.go.jp/topics/2013/05/tp0531-1.html)を整合し、各都道府県の医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)の全国データベース化(共通部分)が急務と感じる。免許取得時の籍登録と隔年で行われる「医師・歯科医師・薬剤師調査」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/33-20.html)による医師データベースも当然である。「医療計画の見直し等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=127276)では、二次医療圏別の各専門医数・率を評価指標とすることは検討されていないであろうか。現状の医療計画の通知別表(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei2.pdf)では「専門とする医療従事者数」(がん、脳卒中、糖尿病)があることは認識したいところである。
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