保健福祉の現場から

感じるままに

周産期医療体制

2017年06月30日 | Weblog
朝日新聞「無痛分娩で死亡した女性の姉「医師はなぜ目を離したのか」」(http://www.asahi.com/articles/ASK6Z21CSK6ZUBQU003.html?iref=com_apitop)。<以下一部引用>
<「痛みと命がてんびんにかけられると知っていたら、妹は無痛分娩(ぶんべん)を選ばなかったはず」。東京に住む亡くなった女性の姉(36)は、無念さをにじませる。首都圏に住む1歳違いの妹とはよく連絡を取っていた。妹は我が子誕生を心待ちにして、洋服やおもちゃなどを買いそろえ、名前の候補も夫婦で考えていた。姉妹の実家に近いからと選んだ神戸市の医院。出産当日、妹は無痛分娩のための麻酔後に容体が急変した。「息ができない」。それがお産に立ち会った夫が聞いた最後の言葉だった。東京から駆けつけた姉は翌日、搬送先の病院で妹と対面。「どうしてこんなことに」とぼうぜんとした。>
 
朝日新聞「無痛分娩の女性死亡 子どもは重い障害 神戸の医院」(http://www.asahi.com/articles/ASK6Y4DJSK6YPLBJ002.html?iref=com_apitop)。<以下引用>
<神戸市の産婦人科医院で2015年9月、麻酔でお産の痛みを和らげる「無痛分娩(ぶんべん)」をした女性が出産時に呼吸困難に陥り、長男(1)と共に重い障害を負ったことが29日、分かった。女性はこの障害の影響で今年5月に35歳で亡くなった。遺族側は無痛分娩の際の麻酔が原因だと主張している。遺族側の代理人弁護士によると、医院は神戸市西区の「おかざきマタニティクリニック」。産婦人科医の男性院長は、女性に背中に細い管を通して麻酔を注入する「硬膜外麻酔」で無痛分娩を実施した。その後、女性は呼吸困難となり、別の病院に搬送された。医院で担当したのは院長1人だった。緊急帝王切開で長男を出産したが、低酸素脳症のため女性は意識が戻らないまま今年5月12日に死亡した。低酸素脳症が原因の多臓器不全だったという。長男も脳に重い障害を負い、現在も入院しているという。遺族への院長の説明や診療の記録では、女性に麻酔薬を少し入れた後に院長は離席、戻ってきて麻酔薬を追加後も再び外来診療のために部屋を離れたという。女性は追加麻酔後に呼吸困難となった。弁護士は、医師が麻酔の針を本来と違う部分に過って入れたことで、呼吸などが出来なくなる「全脊椎(せきつい)麻酔」になったうえ、母子の状態の確認も不十分だったと主張している。医院側は昨年12月、院長の過失を認め、遺族に示談金を支払ったという。医院側は取材に「患者の個人情報なので答えられない」としている。無痛分娩を巡っては、今年に入り、大阪府和泉市や神戸市、京都府京田辺市などで、麻酔などにより母子が死亡したり、重い障害を負ったりした事例が相次いで明らかになっている。>
 
周産期医療は医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)の柱の一つで、医政局地域医療計画課長通知(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000159904.pdf)p98~「周産期医療の体制構築に係る指針」では、目指すべき方向として、①正常分娩等に対し安全な医療を提供するための周産期医療関連施設間の連携、②周産期の救急対応が24 時間可能な体制、③新生児医療の提供が可能な体制、④NICU に入室している新生児の療養・療育支援が可能な体制が示されていることは認識したい。「全国医政関係主管課長会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=419341)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000155420.pdf)p90「29 年度予算案において、新たに、① 産科医の地域偏在を解消するため、産科医の不足する地域の医療機関に産科医を派遣する病院等に対して、その派遣手当及び旅費の支援や ② 分娩施設が少ない地域において、新規に分娩施設を開設する場合や、病院に産科等を増設し新規に分娩を取り扱う施設等に対して、必要な施設整備(※)や設備整備の支援に関する補助事業を盛り込んでいる。都道府県においては、補助事業等を積極的に活用し、地域の周産期医療体制の整備に取り組むようお願いしたい。」とあったが、四国新聞「2億円助成も応募ゼロ/三木町の産科誘致制度」(http://docg.blog135.fc2.com/blog-entry-3022.html?sp)の報道があったように、診療所開設費用補助だけでは厳しいかもしれない。また、M3「【愛媛】今治の産婦人科事故:県が全50施設調査へ 診療所なども対象に 来年度」(https://www.m3.com/news/general/512180)の報道も出ていたが、無理な体制は避けなければならない。今回報道の「無痛分娩を巡っては、今年に入り、大阪府和泉市や神戸市、京都府京田辺市などで、麻酔などにより母子が死亡したり、重い障害を負ったりした事例が相次いで明らかになっている。」も重く受け止める必要があるように感じる。医療法に基づく医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)の「一定の情報」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/10/dl/s1031-6a.pdf)には、正常分娩、選択帝王切開術、緊急帝王切開術の件数があり、医療介護情報局HP(http://caremap.jp/cities/search/facility_medical)で容易に検索できることは知っておきたい。
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