保健福祉の現場から

感じるままに

精神科レセプト分析

2017年03月15日 | Weblog
キャリアブレイン「入院精神障害者の退院率、算出にNDB活用 厚労省、データ収集・分析を迅速化」(https://www.cbnews.jp/news/entry/20170315115422)。<以下引用>
<厚生労働省は、入院している精神障害者の退院率の算出方法を見直す。従来の精神保健福祉資料(630調査)を使った算出方法では、最新のデータが3年前のものだったため、退院率を障害福祉計画の指針に盛り込む過程で支障が出ていた。このような状況を改善するため、厚労省は2018年度からは、630調査よりもデータの収集や分析が早くできる「レセプト情報・特定健診等情報データベース」(NDB)を活用して算出した退院率を示す方針だ。今年度開かれた厚労省の障害者部会は、都道府県や市町村が次期障害福祉計画(18-20年度)を作成する際に必要となる基本指針を見直すことを了承したが、入院後3カ月時点の退院率を基本指針に盛り込む際、厚労省による退院率の算出作業に時間がかかっていた。部会の委員からは、14年度と15年度の退院率を速やかに示せなかった厚労省の対応を疑問視し、「2年前のデータさえもまだ出ないというのは、どういう理由でそうなのか、明確にされておく必要がある」といった指摘が出ていた。厚労省も集計の遅れが原因であることを認め、これまで630調査を基に算出していた退院率の提示方法を改める必要性を示していた。NDBは、医療機関から審査支払機関に提出したレセプト情報の電子データなどを随時収集するため、毎年6月30日付で厚労省が都道府県などに報告を依頼している630調査よりも、データの集計・分析に時間がかからない利点がある。厚労省は、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に向け、早期退院支援の取り組みにかかわる情報を、部会などの「検討の場」に早期に提示して議論を深めてもらうためには、時間のかかる従来の算出方法を見直す必要があると判断。630調査よりも早くデータの活用ができるNDBを入院後3カ月と6カ月、1年時点の退院率などの算出に活用する方向に舵を切った。従来の630調査についても「より速やかに地域の実態を把握できるように改善を図る」としている。>
 
社会保障制度改革推進会議(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/syakaihosyou_kaikaku/)の資料(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/syakaihosyou_kaikaku/dai5/siryou1.pdf)p15では、今後の課題の一つとして「精神科レセプトの分析」があった。社会保障審議会(障害者部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126730)の「障害福祉計画及び障害児福祉計画 に係る成果目標及び活動指標について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000142480.pdf)が出ているのであるが、それぞれの地域でどうなのかが問われるであろう。同一都道府県内でも格差があり、少なくとも二次医療圏・障害保健福祉圏でのデータが必要と感じる。医療法に基づく病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)は一般病床と療養病床を有する医療機関だけであって精神病床は対象外である。また、医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)では、精神疾患も柱の一つであるが、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)での必要病床では精神病床は除外されている。「経済・財政再生計画 改革工程表」(http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia281027/03.pdf)にも精神関係はないし、財政制度等審議会財政制度分科会(http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/index.html)の「社会保障② 年金、生活保護、雇用、障害福祉、医療提供体制)」(http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia281027/01.pdf)でも、なぜか精神関係は出てこない。第1回NDBオープンデータ(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000139390.html)では、都道府県別の各種精神科専門療法の算定回数が出ており、医療費適正化に結びつけない理由がわからない。平成27年度からの第4期障害福祉計画では、①平成29年度における入院後3ヶ月時点の退院率64%以上、②平成29年度における入院後1年時点の退院率91%以上、③平成29年6月末時点の長期在院者数を平成24年6月末時点の長期在院者数から18%以上減少、の目標値が掲げられているが、「長期入院精神障害者の地域移行に向けた支援方策に関する研究報告書」(http://www.nisseikyo.or.jp/images/about/katsudou/hojokin/h27_houkoku_6.pdf)の資料p4(p36)に都道府県別の「入院後3ヵ月時点の退院率」「入院後1年時点の退院率」「長期在院者数」の一覧をみれば、都道府県格差は小さくないことがわかる。医療保険データベース(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/database/index.html)の「医療費の地域差分析」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/database/iryomap/index.html)では精神科レセプトの分析がぜひ必要と感じる。630調査(http://www.ncnp.go.jp/nimh/keikaku/vision/data.html)だけではなく、精神科レセプト分析による地域格差の「見える化」が必要であろう。医療法に基づく病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)は一般病床と療養病床を有する医療機関にNDBとリンクした詳細な医療実績が公表されており、630調査(http://www.ncnp.go.jp/nimh/keikaku/vision/data.html)を活用した精神病床機能報告のようなものが必要かもしれない。ところで、昨年6月10日の「医療法施行規則の一部を改正する省令の施行について(施行通知)」(http://www.hospital.or.jp/pdf/15_20160610_01.pdf)では「病院、診療所又は助産所の管理者が、患者、妊婦、産婦又は袴婦を入院させ、又は入所させるに当って遵守すべき事項のうち、精神疾患を有する者の入院に関する規定を改正し、精神疾患を有する者が、身体疾患の治療を行うために精神病室以外の病室に入院できることを明確化すること。」とされた。精神病床を特別視・例外視する時代ではないように感じる。
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