保健福祉の現場から

感じるままに

公立病院改革と地域医療構想

2016年12月28日 | Weblog
日経メディカル「経営効率化、地域再編への圧力高まる公立病院」(http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/inoue/201612/549480.html)。<以下引用>
<各地で医療提供体制の見直しが進む中、焦点の1つとなっているのが公立病院の経営改革や地域再編の行方です。今年9月21日、総務省が「新公立病院改革プランの策定状況」という資料を公表しました。今年3月31日時点で「新公立病院改革プラン」を策定済みの病院は76施設(全体の8.8%)、「2016年度に策定予定」の病院は769施設(88.7%)とのことで、今年度中に大半の公立病院が改革プランを策定し、実施に向けて動く必要に迫られています。再編・ネットワーク化の計画作りが進む 地方では公立病院が果たす役割が大きく、交付金や補助金を繰り入れ、何とか経営を成り立たせてきたというのが実情です。しかし、医療提供体制の効率化が進む中、公立病院だけが「聖域」というわけにはいきません。総務省は2015年3月に「新公立病院改革ガイドライン」を策定。これに基づき、新公立病院改革プランが作られ、各病院において経営の効率化や院内の病棟再編、地域単位での再編・ネットワーク化などに向けた計画作りが進むことになりました。改革の実効性を上げるための国レベルでの取り組みも始まっています。総務省は今年9月に「地域医療の確保と公立病院改革の推進に関する調査研究会」を創設。最終報告書の取りまとめは2017年9月に予定されており、2018年4月の診療報酬改定までに、公立病院の改革を推し進めるための政策が打ち出されることになりそうです。この検討会で論点案として示されているのが、「医療圏域内での公立病院の役割明確化」「持続可能性のある病院経営の検討」といった項目です。持続可能性に関しては、補助金によって支えられている公的病院の運営改革をいかに支援し、持続させるかが焦点になるでしょう。地方自治体の財政悪化の問題もあり、特に入院医療に関して、より効率的な病床運用を求めるような政策が講じられるものと思われます。注目されるのは、これらの改革が、各都道府県が定める「地域医療構想」と連動して進められるということです。こちらについては、厚生労働省医政局が最新のデータを報告しています。それによると、今年8月30日までに策定済みが20都道府県(43%)、残りの27都道府県については「2016年度半ばの策定予定」が13、「2016年度中の策定予定」が14と、今年度中に全ての都道府県が地域医療構想をまとめる見通しです。地域医療構想では、2025年時点における各二次医療圏の医療の需給バランスを検証し、地域ごとの役割分担と連携に向け合意形成を図ることになります。公立病院に関しては、その地域で過剰とされた医療機能に転換しようとした場合に都道府県知事が病床転換の中止命令を出したり、正当な理由なく病床が稼働していない場合に病床削減の命令を出すことも可能です。今後、地域によっては、病床の再編や削減に関する圧力が強まることも十分考えられます。医療職の働き方にも影響 地域単位での病院の再編に関しては、「地域医療連携推進法人」制度の動向も見逃せません。地域医療連携推進法人とは、異なる法人立の病院や介護施設を一体的に運営する法人のことで、医療法改正により創設された制度です。地域医療構想の実現に向け、病院の機能分化・連携を進める狙いがあり、地域医療連携推進法人の傘下の法人がそれぞれの特色を生かして機能分担を図ることが期待されています。これは公立病院も無縁ではなく、例えば山形県では山形県・酒田市病院機構や医療法人などが設立準備に動いており、他にも幾つかの地域で具体的な動きが出ています。地域の病院が再編されると、住民の受療行動だけではなく、医療職の働き方にも大きな影響が出る可能性があります。都道府県のウェブサイトに掲載されている地域医療構想などを注視していると、自分自身の勤務地における将来の姿がある程度見えてくると思います。>
 
医療法に基づく病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)では、一般病床・療養病床を有する医療機関それぞれの「許可病床数・稼動病床数」が報告され、また、医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/teikyouseido/dl/youryou.pdf)では、医療機関の病床種別の許可病床及び前年度1日平均患者数が出ており、各医療機関の病床利用率がわかり、病床稼働率が高くても病床利用率が低い医療機関が少なくない状況にある(特に一般病床)。地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)と並行する「新公立病院改革プラン」(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)は今年度までの策定である。総務省「公営企業の経営戦略及び新公立病院改革プランの策定状況」(http://www.soumu.go.jp/main_content/000439913.pdf)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000149.html)で、都道府県別の策定状況(http://www.soumu.go.jp/main_content/000439915.pdf)も出ていたが、「新公立病院改革プラン」http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)が具体的に進まないのに、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)は進まない。経済財政諮問会議(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/)の厚労相資料「経済・財政一体改革 (社会保障改革)の取組状況」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2016/1021/shiryo_04.pdf)p2「「地域医療構想」の策定状況と取組状況;公的病院が中心的役割を担い、地域医療構想において個々の病院の再編の記載がある場合は、記載内容に基づき協議を開始(青森県、岐阜県など)Ø地域医療構想において個々の病院の再編の記載が無い場合は、今後、次のステップで、各都道府県での協議を促進 ①救急医療や小児、周産期医療等の政策医療を担う中心的な医療機関の役割の明確化を図る ②その他の医療機関について、中心的な医療機関が担わない機能や、中心的な医療機関との連携等を踏まえた役割の明確化を図る」とあった。総務省通知(http://www.soumu.go.jp/main_content/000350493.pdf)p8では、「過去3年間連続して病床利用率が70%未満」である病院に対して、抜本的な検討が要請されている。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000135118.pdf)p13「地域医療構想の実現に向けた都道府県知事の権限一覧」にあるように、公的医療機関に対しては法的に命令・指示(公的以外は要請)であることから、まずは公的病院の「稼働していない病床」の検討を先行すべきであろう。それは施設の有効活用であり、地域医療介護総合確保基金(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000068065.html)を優先的に手当てすべきと感じる。もはや、どの病院も医師・看護師を確保して病床利用率を上げる時代ではない。それは「地域住民にもっと病気になってくれ」と要請することにもつながりかねない面もあることは認識したい。総務省「地域医療の確保と公立病院改革の推進に関する調査研究会」(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/chiikiiryou_kakuho/index.html)の資料もみておきたい。
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