保健福祉の現場から

感じるままに

医療事故調査と医療安全

2016年10月13日 | Weblog
M3「医療事故 届け出促進へ 関係機関が統一基準 制度低迷打開」(https://www.m3.com/news/general/466902?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161012&dcf_doctor=true&mc.l=183042038&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e)。<以下引用>
<医療死亡事故の第三者機関への報告を全医療機関に義務付けた医療事故調査制度で、日本医師会(日医)を中心にした関係機関の協議会が年内に発足し、届け出の統一基準作りを始めることが分かった。10月で制度開始から1年になるが、届け出は地域や病院間でばらつきがあり、当初見通しの3分の1以下と低迷している。日医は積極的で迅速な報告を医療機関に促す考えを示しており、統一基準が届け出拡大の後押しになると期待される。第三者機関「日本医療安全調査機構」が11日公表した9月末までの届け出件数は388件で、開始前に想定していた年間1300~2000件を大きく下回った。医療法が対象を「医療に起因した予期せぬ死亡」としか定めておらず、施設側が事故として扱うことに及び腰になっているのが一因とみられる。届け出が必要かどうかを医療機関に助言する支援団体は全国に約860あるが、解釈には差がある。例えば日医は、今年6月にまとめた手引で心臓手術中に急性循環不全で死亡した事故の調査例を示したが、約1000法人が加入する「日本医療法人協会」はガイドラインで、薬剤取り違えなどの単純過誤は報告対象外だとしている。ばらつきを是正するため、厚生労働省は6月に同法施行規則を改正。中央と各都道府県に支援団体などで作る協議会を設け、届け出や調査方法の統一的な基準を話し合うことにした。各地には既に医師会や看護協会、大学病院などで構成する協議会ができ、青森、福岡などでは医療機関からの相談窓口を医師会に一元化することが決まった。中央の協議会も、個人の責任追及を目的としない現行制度の導入を主導してきた日医が調整役になり、主要な医療関連団体が参加する見通し。日医の手引は「遺族が疑義を挟まなかったことを理由に届け出をためらうと、医療安全体制強化の機会を失いかねない」としており、今村定臣常任理事は「対象かどうか迷う場合には、届け出るのが望ましい」と話す。>

M3「“事故調”スタート1年、報告件数は388件 当初想定の2~3割、遺族のセンター調査依頼増加し6件」(https://www.m3.com/news/iryoishin/466665?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161012&dcf_doctor=true&mc.l=183042035&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e)。<以下引用>
<日本医療安全調査機構は10月11日、9月1カ月間の実績を公表、同機構が運営する医療事故調査・支援センターへの医療事故の報告件数は32件、2015年10月の医療事故調査制度の開始以来の合計は388件で、当初の想定を大幅に下回ることが分かった。制度開始前、報告件数は「年1300~2000件」との推計もあったが、その2~3割にとどまった。厚労省は今年5月の時点で、本制度の医療事故の定義に基づく推計ではないことなどを、推計と実際の報告数に開きがある理由として挙げていた。同機構は毎月、実績を公表しているが、ここ数カ月の特徴は、センター調査依頼件数が増加傾向にある点だ。今年6月までは計4件だったが、7月5件、8月1件で、9月は6件に上り、制度開始から1年で計16件。9月の6件はいずれも遺族からの依頼だ。センター調査は、医療機関が医療事故としてセンターに報告した医療事故について、医療機関と遺族のいずれからも依頼が可能。センター調査の進捗は、院内調査結果報告書の検証中が12件、院内調査結果報告書の検証準備作業中が1件、医療機関における院内調査の終了待ちが3件という内訳だ。外科、内科、消化器科・整形外科が上位 制度開始からの1年間を総括すると、388件の内訳は、病院362件、診療所26件。診療科別で最も多いのは、外科で69件、内科56件、消化器科と整形外科が34件、循環器内科25件、産婦人科22件などと続く。医療事故調査制度では、医療機関は、センターに報告した医療事故を調査し、その結果をセンターに報告することが求められる。388件中、調査を終え、報告されたのは161件。センターへの相談件数は1820件。内容による集計(1件で複数の相談あり)は2098件で、最も多かったのは、センターに報告すべき医療事故か否かの判断についての相談で753件(制度開始前の事例や生存事例に関する相談を含む)、報告の手続きに関する相談514件、院内調査の相談518件など。>

昨年10月からスタートした「医療事故調査制度」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061201.html)について、日本医療安全調査機構(https://www.medsafe.or.jp/)のプレスリリース(https://www.medsafe.or.jp/modules/news_bk/index.php?content_id=1)が出ているが、医療事故は起こるものであるという認識が不可欠と感じる。それは診療所でも同様である。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2016/01/dl/tp0115-1-03-01d.pdf)p16「医療機関における組織的な医療安全の確保を図るため、平成19年4月施行の改正医療法においては、全ての医療機関に対して、安全に関する職員の研修の実施などを義務付け、その充実強化を図ったところである。各都道府県等におかれては、医療機関への立入検査等を通じて、管下医療機関における医療安全の確保について適切な指導をお願いしたい。」とあった。総務省「医療安全対策に関する行政評価・監視結果に基づく勧告」(http://www.soumu.go.jp/main_content/000245532.pdf)p34で「診療所に対する立入検査の実施頻度については、特段の規定がないことから、都道府県等によって区々となっている。調査した37都道府県等(診療所を立入検査の対象としていない1都道府県等を除く。)のうち、有床診療所に対しては、3年に1回としているところが21都道府県等、無床診療所に対しては、特に規定していないところが15都道府県等、5年に1回としているところが14都道府県等となっている。」とあるように、自治体における立入検査の実施状況はかなり異なっていた。以前の全国医政関係主管課長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000039688.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000039685.pdf)p95で「診療所・助産所への立入検査についても、3年に1回程度の立入検査を実施するようお願いする。」とあったがどうなっているであろうか。「医療計画の見直し等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=127276)の「医療機器の配置及び安全管理の状況等について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000130336.pdf)p7「CT保有施設数 診療所5001」、p8「MRI保有施設数 診療所1669」とあるが、p16「保守点検実施率(病床規模別)」には掲載されていない。医療安全の観点からは、職員の健康診断、医療廃棄物処理管理、薬剤管理なども病院と同様にチェックしておきたいところであろう。しかし、厚労省の政策評価に関する有識者会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-seisakuhyouka.html?tid=129244)の「実績評価書(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000131050.pdf)p4では「【指標7】病院への立入検査は、病院を良質かつ適正な医療を行う場にふさわしいものとすることを目的に実施するものであり、医療安全の確保を図る上で、重要な役割を果たすものであることから、全体としての遵守率は100%に近い実績値となっているが、個々の検査項目を見た場合に、遵守率が低い項目も存在しており、今後は、遵守率が低調な項目に着目するなど、測定指標の見直しを検討する。」とあり、診療所の立入検査には言及がない。厚労省の政策評価(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000131065.pdf)は5年に1回らしい。「医療事故調査制度」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061201.html)は医療安全対策(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/i-anzen/index.html)の一環である。
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