保健福祉の現場から

感じるままに

薬剤耐性対策の資料公開を

2017年03月07日 | Weblog
キャリアブレイン「薬剤耐性、全国規模の情報収集体制を整備へ 厚労省が検討会に方針提示」(https://www.cbnews.jp/news/entry/20170308164202)。<以下引用>
<厚生労働省は8日、薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会に対し、開発中の感染対策地域連携支援システム(RICSS)を活用して、薬剤耐性に関する情報を全国的に収集する方針を示した。他のシステムとの統合も視野に入れており、来年度から国立国際医療研究センターでRICSSの正式な運用を始める見通しだ。体内に感受性菌と耐性菌が両方ある通常の状態で抗菌薬を投与した場合、耐性菌のみが残って薬剤耐性を拡大している背景がある。しかし、薬剤耐性に関する情報を収集する全国規模のシステムがなく、人や動物、環境中における耐性菌に対する調査や対策の立案に支障が出ていた。この日の会合で厚労省が示したRICSSは、厚生労働科学研究の研究班が感染対策の地域連携を支援するために設計したもので、▽ICT(感染対策チーム)活動の状況▽抗菌薬適正使用に対する取り組み▽耐性菌の検出状況▽院内の感染症発生状況-といった情報を収集し、薬剤耐性の把握や対策に役立てることを想定している。院内感染対策サーベイランス(JANIS)で把握した黄色ブドウ球菌や緑膿菌などの薬剤耐性の情報に加え、地域の医療機関などから提供された情報も収集する予定。抗菌薬の使用動向を調査するシステムとRICSSを統合した上で、来年度から厚労省の委託事業として国立国際医療研究センターで運用を始めたい考えだ。>

日本経済新聞「「風邪に抗生物質投与は控えて」 厚労省が手引書」(https://id.nikkei.com/lounge/auth/password/proxy/post_response.seam?cid=3268363)。<以下引用>
<厚生労働省の有識者委員会は6日、軽い風邪や下痢の患者に対する抗生物質(抗菌薬)の投与を控えるよう呼びかける手引書をまとめた。抗生物質を使いすぎると薬剤耐性菌が増え、治療に有効な抗生物質が将来なくなる事態が懸念されているため。早ければ今月中にも、日本医師会などを通じて全国の医療機関に配る。手引書では、一般的な風邪の原因となるウイルスには抗生物質が効かないことから、「投与を行わないことを推奨する」とした。医師が患者に説明する際に「抗生物質は効かない」と告げた上で、症状が悪化する場合は再受診するよう指示しておくことが重要だとしている。一方、ふだんより排便回数が1日3回以上増える急性下痢症は、ウイルス性、細菌性にかかわらず自然と良くなることが多い。そのため安易に抗生物質を使わないよう呼びかけている。厚労省によると、薬剤耐性菌への対策を取らなければ、2050年には同菌によって世界で年1千万人が亡くなるとの推計もある。>
 
薬剤耐性(AMR)に関する小委員会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei.html?tid=401608)と薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=412188)の資料はなぜ公表されないのであろうか? 国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokusai_kansen/index.html)の「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokusai_kansen/pdf/yakuzai_gaiyou.pdf)(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokusai_kansen/pdf/yakuzai_honbun.pdf)で、ヒトの抗微生物剤の使用量(人口千人あたりの一日抗菌薬使用量)の2020年(対2013年比)は、全体で33%減、経口セファロスポリン、フルオロキノロン、マクロライド系薬で50%減、静注抗菌薬で20%減の成果指標が設定されており、医療費適正化の観点からも推進したいところであるが、審議会資料も公表されないようでは国の姿勢が問われるかもしれない。さて、「都道府県別の抗菌薬使用量と耐性率公表へ」(日本医事新報2月11日号)と報じられており、それぞれの地域において、抗微生物薬適正使用の手引き(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000152769.pdf)の普及を図りたい。全国健康関係主管課長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000152088.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000152084.pdf)p4「抗微生物薬適正使用の手引き;厚生労働省では、診療現場での抗微生物薬適正使用を推進していくために作業部会を設置した。日本では特に、外来診療での広域抗菌薬の使用量が多い。不要な抗菌薬処方の削減と適切な診療の推進とを両立させるべく、現在、作業部会が、外来で診療に携わる医療従事者を対象にした「抗微生物薬適正使用の手引き(仮称)」の作成に着手している。患者数が多く、不要な抗菌薬が投与されている場合が多いと推測される急性気道感染症と急性下痢症について、不要な抗菌薬処方を減少させつつ、抗菌薬の必要な場合を見逃さないための適切な診療の進め方を示すほか、患者の理解を得ることも重要なため、説明の仕方も例示する予定である。また、説明用の文書や患者に手渡すリーフレット等の資料も添付する予定である。年度末目途で作業中であるが、完成し次第、各自治体を通して医療機関へ配布する。その際には、広く活用いただけるよう周知をお願いする。」とあった。なお、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000037464.pdf)p191にあるように、感染防止対策加算1ではJANISへの参加が必須であり、参加医療機関(https://www.nih-janis.jp/hospitallist/index.html)は増えるであろう。感染防止対策加算2でも重症患者の診療にあたる医療機関が多く、加算2のJANISへの誘導が不可欠と感じる。
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