保健福祉の現場から

感じるままに

在宅医療等の地域差

2017年06月14日 | Weblog
メディウォッチ「地域特性などに応じた「柔軟」な在宅医療推進方策が必要—日医総研」(http://www.medwatch.jp/?p=14233)。<以下引用>
<東京では在宅医療を行っているクリニックは少ないが、新たに取り組みたいと考えているクリニックは多い。東北地方では全体的に在宅医療の負担が強い。九州地方では介護施設は比較的充足しているが、看護職員の確保に難渋する—。日本医師会総合政策研究機構(日医総研)が8月に公表したワーキングペーパー「在宅医療の地域差について—診療所調査結果(2016年11月実施)から—」では、このような地域差が明確となりました。在宅医療の拡充が、我が国でも重要テーマの一つとなっており、「地域の実情に合わせた整備方策が必要」と改めて認識できます。在宅医療への取り組み状況、地域差もあるが人口規模などが大きく影響 今般の調査結果は、すでに今年(2017年)2月に「かかりつけ医機能と在宅医療についての診療所調査結果」(2016年11月実施)として公表されており、メディ・ウォッチでもお伝えしています。日本医師会のシンクタンクである日医総研は、各地域で在宅医療を推進するに当たっての課題などを整理するために、調査結果について地域別の分析を改めて行ったものです。まず在宅医療への取り組み状況をブロック別に見ると、「現在実施・今後拡大または維持する」クリニックは、全国ベースでは31.3%ですが、▼中国四国:44.6%▼近畿:32.9%▼関東甲信越:32.7%―では多く、▼東京:23.2%▼北海道:25.0%▼中部:27.4%▼九州:27.5%▼東北:28.2%―では少なくなっています。一方、「新たに取り組みたい」と考えているクリニックは、全国ベースでは6.4%ですが、▼東京:8.7%▼九州:8.5%▼中部:7.5%—で多く、▼北海道:3.1%▼中国四国:3.6%▼東北:4.7%▼近畿:6.0%▼関東甲信越:6.1%—では少ない状況です。このように、クリニックの「在宅医療へ取り組む姿勢」は地域別に大きく異なることが分かりました。これを市町村区分別に見ると、東京23区では「現在実施している」クリニックは19.6%、「新たに取り組みたい」クリニックは9.3%となり、上記「東京」の特性・傾向(現在、在宅医療を担っているクリニックは著しく少ないが、今後、取り組む意思があるクリニックは多い)が一段と強くなっていることが分かります。逆に、人口規模の小さな町村部では「現在実施している」クリニックは38.2%と多いのですが、「新たに取り組みたい」クリニックは4.5%にとどまり、全国平均よりも下回っています。さらに、中間に位置するといえる▽政令指定都市▽中核市▽その他の市—では、「現在実施している」クリニックの割合は30%強で大きな差はないものの、「新たに取り組みたい」クリニックの割合には違いがある(中核市では3.3%にとどまるが、その他の市では7.5%に及ぶ)ことも分かりました。地域特性もありますが、人口規模が「在宅医療への取り組み」により大きな影響を与えていると言えるのではないでしょうか。在宅医療への負担感、人口規模よりも地域特性が大きく影響 次に在宅医療に対するクリニックの負担感を調べると、いずれの地域でも最も負担に感じるのは「24時間の往診体制」ですが、負担に感じるクリニックの割合には東北地方の81.4%から中国四国地方の68.5%まで一定の開きがあります。しかし、市町村区分別に見ると、「24時間の往診体制」に負担を感じるクリニックの割合は、最も高いのは町村の77.9%、最も低いのは東京23区の70.6%と、「開き」が小さくなっています。また東北地方と九州地方では「在宅医療を行う看護師・准看護師などの確保」を負担に感じるクリニックが他地域より多く6割程度を占めていますが、市町村区分別にみると中核市を除き、5割程度で大きな差は見られません。ここから、在宅医療の負担感は、人口規模よりも地域特性によるところが大きいのではないかと考えられそうです。全国一律でなく、地域や人口規模に応じた柔軟な在宅医療の推進を さらに「在宅医療を実施する上での地域の課題」を見てみると、いずれの地域でも最も大きな課題は「受け皿となる入院施設」の整備で、全国では67.8%(最も割合が高いのは東北地方の70.9%、最も割合が低いのは九州地方の64.5%)となりました。また「緊急時に対応可能な訪問看護ステーション」を課題としてあげたクリニックの割合は、全国では51.7%で、多くの地方ではこれと大差ありませんが、北海道では30.3%にとどまっています。市町村区分別に見ても、「受け皿となる入院施設の整備」を課題としてあげるクリニックの割合は60%台後半に固まっており、「全国的な課題」と考えることができそうです。こうした状況を踏まえて日医総研では、在宅医療の現状や課題は地域によってさまざまであり、「全国一律でなく、地域のよっては在宅、地域によっては医療施設あるいは介護施設」といった柔軟な取り組みが重要と提言しています。例えば、東京23区においては、「現在、在宅医療を実施している」クリニックは少ないものの、1割近いクリニックが「新たに在宅医療に取り組みたい」と考えており、大きな負担(つまり障壁)は「24時間の往診対応」です。ここから、地域での輪番制による24時間対応をより推進することで、在宅医療提供体制が充実していくと考えられます。一方、東北地方や九州地方では看護職員確保に苦労している状況が伺え、在宅医療提供体制を全国平均並みに整備するためのハードルは極めて大きいことが分かります。このうち九州地方では「介護施設整備」に大きな不安を抱えるクリニックは少なく、在宅医療を代替する「介護施設への入所」を進めることが解決策の一つになるかもしれません。しかし東北地方では「介護施設整備」に不安を感じており、「入院医療での対応」が現実的な解決策と考えられそうです。日本医師会の鈴木邦彦常任理事らは、かねてから中央社会保険医療協議会や全国在宅医療会議などの場で「日本型の在宅医療」を考える必要があると強調しており、こうしたデータはその発言を補強するものとなるでしょう。なお、前述のとおり「受け皿となる入院施設の整備」は全国的な課題となっています。急性増悪時などの受け入れを積極的に行う医療機関の確保(地域によっては新整備が必要となる可能性もある)に向け、診療報酬上の手当てなどが有効かもしれません。>
 
日医総研「在宅医療の地域差について -診療所調査結果(2016年11月実施)から-」(http://www.jmari.med.or.jp/download/WP381.pdf)が出ている。「全国在宅医療会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=364341)、「全国在宅医療会議ワーキンググループ(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=406570)、「在宅医療・介護連携推進に係る全国担当者会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-rouken.html?tid=190816)、「医療計画の見直し等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=127276)、「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=370580)、「医療介護総合確保促進会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=206852)、「医療と介護の連携に関する意見交換」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-chuo.html?tid=422054)等で在宅医療に関する資料が多く出ているが、地域医療・介護資源状況によって、状況が大きく異なることはしっかりと認識したいものである。第7次医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)の地域医療計画課長通知(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000159904.pdf)p127~「在宅医療の体制構築に係る指針」では、①退院支援、②日常の療養生活の支援(訪問診療、訪問看護、訪問歯科診療、訪問薬剤管理指導)、③急変時の対応、④在宅での看取りの観点から体制構築が図られている。そういえば、日本医師会「かかりつけ医機能と在宅医療についての診療所調査の結果」(http://www.med.or.jp/nichiionline/article/004946.html)が出ていた。中医協総会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-chuo.html?tid=128154)の「在宅医療(その2)」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000161169.html)では「地域の実情を踏まえた提供体制の確保」が協議されているが、ますは厚労省「在宅医療の推進について」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061944.html)の「在宅医療にかかる地域別データ集」による市町村ごとの提供体制・実態について、関係機関・団体で共有化する必要がある。部分の評価だけではダメである。診療所による往診・訪問診療は在宅医療の重要な構成要素であるが、すべてではない。在宅医療では「訪問看護」が不可欠である。また、「退院支援」「急変時の対応」が非常に重要である。なお、地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf))p15、p21の図6「慢性期機能及び在宅医療等の医療需要のイメージ図」に「在宅医療等とは、居宅、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、介護老人保健施設、その他医療を受ける者が療養生活を営むことができる場所であって、現在の病院・診療所以外の場所において提供される医療を指し、現在の療養病床以外でも対応可能な患者の受け皿となることも想定。」とあることの認識が不可欠である。在宅医療等であって、意図的に「等」を抜いてはならない。
 
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