保健福祉の現場から

感じるままに

後期高齢者医療制度

2008年05月12日 | Weblog
後期高齢者診療料について20を超える県医師会が慎重姿勢を表明している;後期高齢者医療制度そのものに反対「茨城県医師会、島根県医師会、岡山県医師会、広島県医師会」、診療料算定について自粛・慎重対応等「宮城県医師会、秋田県医師会、山形県医師会、埼玉県医師会、神奈川県医師会、新潟県医師会、大阪府医師会、兵庫県医師会、奈良県医師会、和歌山県医師会、山口県医師会、佐賀県医師会、長崎県医師会、大分県医師会、宮崎県医師会」(医事新報5月3日号)。

「高齢者診療料、72医師会で不算定」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15940.html;jsessionid=6C657B71D4E80518DE031DEAC60BA616)。<以下一部引用>
<日本医師会はこのほど、都道府県11か所と郡市区61か所の合わせて72か所の医師会が、「後期高齢者診療料」を算定しないよう会員に呼び掛けていることを明らかにした。また、算定について慎重な対応を求めているのは都道府県14か所と郡市区36か所の医師会で、都道府県22か所と郡市区36か所の医師会では「対応を検討中か、対応しない」という。>

厚生労働省は「主病は一つであるため、ある医療機関が後期高齢者診療料を算定すると、他の医療機関は特定疾患管理料や在宅療養指導管理料も含めて算定できない」と改めて明言(医事新報5月3日号)しており、容易ではないかもしれない。

マスコミ報道が続いている。

「「ほとんどが負担減」は“サギ的大嘘”」(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080510-00000005-gen-ent)。<以下引用>
<後期高齢者医療制度で、政府の詐欺的行為が明らかになった。舛添厚労相は「一般的に言うと(保険料が)相当多数の方が安くなる」と言っていたが、大嘘だった。許しがたいのは、この嘘が「見解の相違」などではなく、厚労省の狡猾な役人によって周到に準備された“計画的詐欺”だった疑いが濃いことだ。この問題で福田政権は吹っ飛ぶのではないか。
●どう考えても半分以上が負担増
 厚労省といえば、年金記録のゴマカシが記憶に新しいが、後期高齢者医療制度でも、とんでもない大嘘をついていた。後期高齢者医療制度は「夫婦世帯で年金収入520万円程度まで負担増にならない」と言ってきたのが、数字のマジックだったのだ。この問題を追及している民主党の山井和則衆院議員がこう言う。「国民健康保険の保険料と後期高齢者医療制度の保険料を比較する際、国保保険料を高めに見積もり、多くの人の保険料が安くなるかのような意図的な広報をしたのです」 国保の保険料には、所得や資産等、さまざまな要因を組み合わせる3通りの算出方法がある。どれを採用するかは自治体に任されているが、政府は「4方式」(資産等4つの要因から保険料を算出する方法)と呼ばれる方法を採用している自治体での国保保険料を使って、後期高齢者制度移行後の保険料と比較した。この「4方式」こそがもっとも国保の保険料が高くなるからだ。例えば、厚生年金201万円の夫プラス基礎年金79万円の妻の場合、国保の保険料は全国平均だと月8400円だが「4方式」では月9200円になる。後期高齢者医療制度の保険料は平均8600円。「4方式」の自治体に住む高齢者ならば、確かに制度移行で保険料は安くなる。
●算出に恣意的な数字
「厚労省は4方式を採用している自治体が全体の7、8割あることを理由に、ほとんどの高齢者の負担が減るかのように説明してきましたが、ここにカラクリがあります。こうした自治体の96%が人口5万人以下の市町村なのです。つまり、自治体の数は多いが、人口は少ない。4方式自治体の被保険者の推計は2473万人で、全体の51.7%に過ぎません」(山井和則議員)「4方式」でない自治体では課税所得がゼロの夫婦も負担増になる。さらに、75歳以上の夫は後期高齢者制度に移行したものの、74歳以下の妻は国民健康保険のままの場合、夫の負担は減っても妻の国保保険料が新たに発生する。夫婦トータルでは負担増になる。こうなると、高齢者医療制度になって負担減になるのは全体の半分以下だろう。厚労省は今になって、「他の方式でも算出してみる」とか言っているが、恣意的な数字で国民を欺こうとした確信犯がよく言う。政府は保険料増減の実態調査を迫られていて6月中旬には結果を発表することになっているが、多くの国民の負担増が明らかになれば、福田内閣はその時点でオシマイだ。>

「混乱する後期高齢者医療制度 長期入院の報酬減額拡大」(http://www.chunichi.co.jp/article/living/health/CK2008050902009759.html)。<以下引用>
<後期高齢者(長寿)医療制度に伴い診療報酬が改定され、十月から一部の重度障害者が特例対象から外され減額される。医療機関の報酬が減ることで、患者が受け入れを拒否されるなど“難民化”の懸念が出ている。患者などからは「治療が続けられるのか」と不安の声があがっている。千葉健生病院(千葉市)に入院する女性患者(94)は、認知症と脳梗塞(こうそく)の後遺症で寝たきりだ。胃ろうがうまくいかず、感染症も繰り返す。介護保険でヘルパーを頼み、息子の妻(70)と在宅で面倒をみることを検討もしたが、胃ろうの手当てなどが難しく断念した。この妻は毎日、同患者を見舞う。「退院できるかと思うと、発熱や体のむくみなど具合が悪くなる。こんな状態が続いては、家ではとてもみられない。私も年で疲れるし、入院が続けられなくなったら、どうしたらいいか困ってしまう」 別の八十代女性患者は、脳梗塞を患った後、肺炎にかかり食事が不自由になった。同病院によると、自宅近くの療養病棟に、入院を断られた。老人保健施設も空きがなかった。同居の息子夫婦は共働き。介護保険を使っても、夫(76)一人で在宅介護は難しい。入院は既に約六カ月。患者二人とも十月には診療報酬減額の対象となる病院にとって診療報酬の引き下げは経営に響く。「病院の持ち出しになるのも覚悟だ。入院三カ月で患者を切る病院もでてくるだろう」と同病院のソーシャルワーカー石橋直子さんは心配する。別の病院関係者も「一切受け入れない病院も出てくるのでは」と話す。厚生労働省は「特例除外対象者は、特別な医療が必要ではなく、本来はリハビリが必要。それにふさわしい療養病棟や在宅介護で対応するのが望ましい」と説明する。しかし「対象者の数は多くはないかもしれないが、該当した人にとっては大変な問題」と全国保険医団体連合会の滝本博史事務局次長は強調する。「認知症の人と家族の会」の高見国生代表理事は「国は医療費削減を狙い制度を進めるが、社会的入院をせざるを得ない状況の人が依然いるのに、在宅や介護の対策も不十分なままで(入院を)減らそうとしてもうまくいくはずがない」。>

「後期高齢者医療の保険料、与党が免除延長を検討」(http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080512AT3S1100O11052008.html)。<以下引用>
<75歳以上を対象とする後期高齢者医療制度(長寿医療制度)で与党は、今年9月末までとなっている一部の高齢者の保険料の免除措置を10月以降も延長する検討に入った。今年度いっぱいもしくは来年度中まで延長する案が出ている。ただ、延長に伴う財源も必要で、社会保障費の伸びを抑制する政府目標との調整も課題になりそうだ。後期高齢者医療制度の導入前の今年3月末まで、会社員の子供に扶養されていた200万人が対象。こうした人は今年9月までは本来払うべき保険料が免除されている。与党はこの免除措置を10月以降も延長する方向で検討を進める。>

「終末期相談料 廃止も 後期高齢者医療 政府延命抑制批判受け」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2008051202010579.html)。<以下引用>
<政府は十一日、七十五歳以上が加入する後期高齢者(長寿)医療制度の診療報酬体系の一つである「後期高齢者終末期相談支援料」について、廃止を含めて見直す方向で検討を始めた。患者団体などが「延命治療の中止を迫られ、治療を受けられなくなる」と強く反発したことに加え、同支援料が制度全体への批判の一因となっているとして、見直しが避けられないと判断した。同支援料は、医師や看護師らが、回復の見込みが薄いと判断した患者と、▽現在の病状と予想される病状の変化▽介護などの生活支援▽病状急変時の治療の希望内容▽救急搬送の希望の有無-などについて話し合い、医師らがその内容を文書や映像などにまとめた場合、診療報酬二千円を支払う制度。厚生労働省は患者団体などの批判を受け、四月二十八日付で都道府県などに、病状急変時の治療方針などについて患者の希望が「不明」「未定」でも診療報酬の算定を認めると通知し、延命治療に関する意思決定を強要することはないと強調していた。しかし、野党に加え、与党内からも「医療費抑制のために支援料を導入したと思われている。お年寄りに早く死ねと言うことにつながる」との懸念が強まったため、廃止も含めて見直すことにした。>

「約8割の自治体 75歳以上の人間ドック補助事業を「打ち切り」」(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080511-00000946-san-pol)。<以下引用>
<後期高齢者医療制度(長寿医療制度)の導入に伴い、全国582市区町村が75歳以上への人間ドック費用の助成を廃止していたことが、厚生労働省の調査で分かった。人間ドックの助成は市区町村の独自事業。3月までは723市区町村が国民健康保険(国保)を通じて助成事業を行っていたが、4月以降も保健センターなどの事業として助成を継続しているのは約2割の141市区町村にとどまり、8割の自治体で廃止された形だ。人間ドックの料金は日帰りで3~5万円が一般的で、これらの市区町村の多くは1~2万円程度を助成してきた。ところが、後期高齢者医療制度の創設で、75歳以上は国保を脱退することになったため、国保からの助成を受けられなくなった。新制度を運営する広域連合は「保険料の上昇を招く」などの理由から人間ドック助成を行っておらず、廃止した市区町村では、新たに助成事業が行われない限り、75歳以上は今後、全額自己負担となる。厚労省は「助成を継続するか、しないかは自治体の判断」としているが、高齢者団体などからは「なぜ75歳以上で助成が受けられなくなるのか合理的な理由が分からない」「病気の早期発見が遅れ、かえって医療費が高騰する」などの批判が出ている。一方、新制度の導入に伴う保険料負担の増減について、一般的な傾向として保険料が下がるのは市区町村数でみると全体の約8割に上るが、加入者数で換算すると半分程度にとどまっていることも厚労省調査で分かった。政府はこれまで「7、8割の人は値下がりする」(町村信孝官房長官)と説明してきたが、市区町村数と加入者数を取り違えていた格好だ。保険料算定は、国保が所有資産に応じた「資産割」など2~4項目を積み上げて計算するのに対し、新制度は2項目のみと異なる。国保の約8割が4項目方式を採用していることから、政府は全体の8割近くの人が保険料が下がると計算していたが、4項目方式を採用している多くは小規模自治体のため、加入者数で計算し直すと、保険料の下がる人は新制度加入者の半数程度となる計算だ。>

保険証だけでなく、「後期高齢者診療料」や「後期高齢者終末期相談支援料」等の診療報酬、後期高齢者医療保険料、後期高齢者健診など、話題に事欠かない感じである。おそらく、今後、療養病床再編・医療費適正化計画、介護保険料の話題が続くであろう。やはり、説明不足・準備不足・見切発車の感は免れないかもしれない。
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