保健福祉の現場から

感じるままに

小規模事業所への逆風

2016年10月17日 | Weblog
キャリアブレイン「介護の倒産すでに昨年越え、年100件超も- 東京商工リサーチ調査」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49818.html)。<以下引用>
<2016年1月からの老人福祉や介護に関連する事業所の倒産件数が9月末の時点で77件となり、15年1年間の76件を超えて過去最悪の件数になったことが分かった。東京商工リサーチが調査したもので、年間では100件を超える可能性も出てきた。小規模事業者の倒産が目立ち、その背景として、同社は利用者集めの競争激化のほか介護報酬改定の影響もあるとみている。東京商工リサーチの調査によると、16年の9カ月間の倒産件数は、15年の同期間の57件を20件上回り、前年同期比35.0%の大幅増となった。業種別では、デイサービスを含む「通所・短期入所介護事業」と「訪問介護事業」が各32件と、前年同期より共に約4割増加。設立年別で見ると、11年以降に設立された事業者の倒産が36件で、全体の半分弱を占めた。また、従業員数別では、5人未満の事業所が53件、前年同期比39.5%増と大幅に増えて、小規模で設立5年以内の事業者の倒産が目立っている。要因分析では、販売不振が51件と前年同期の2倍強に増加。全体の75件中3分の2の主因がこれに当たるとしている。販売不振による倒産は、「施設利用者を思惑通りに集められず、経営不振に陥ったケース」(同社情報本部)で、同業他社との利用者の獲得競争で後れを取り、企業体力の減退が進んだことが要因とみられる。■狭い圏内での競争で経営努力に差 地域別で関東が前年同期に比べ7割増えており、狭いエリア内に増えた同業他社との間で競争が激しさを増したことが影響したもようだ。「介護の需要はあるので、利用者をいかに集めるかといった経営努力の差が出た面もあるのではないか」と同社は分析している。15年4月の介護報酬改定では、月の平均利用延べ人数が300人以内の小規模な通所介護の基本報酬は、ほぼ一律に10%カットされた。訪問介護も規模の大小にかかわらず5%弱の基本報酬削減となり、改定当初から小規模事業所への強い逆風を懸念する声が強かった。今年、東京商工リサーチが実施した全国の老人福祉・介護事業者の16年3月期決算に関する調査で、赤字を含む減益企業が全体の52%と過半を占めたことや今回の小規模事業所の倒産急増などの現象について、同社は「原因のすべてではないが、報酬改定の影響があったことは否定できない」としている。>

小規模事業所への逆風には、「新しい総合事業の移行戦略 地域づくりに向けたロードマップ」(http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/060201/files/2016070100197/sougoujigyou_ro-domappu.pdf)が出ているように、「介護予防・日常生活支援総合事業」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000074126.html)への移行も影響しているであろう。財政制度等審議会財政制度分科会(http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/index.html)の資料「社会保障①(総論、医療・介護制度改革)」(http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia281004/01.pdf)p48「軽度者に対する生活援助サービスの在り方」では「移行の前提として、以下の見直しを行い、制度趣旨に沿った適正利用を徹底すべき。 ・ 民間家事代行サービスの利用者との公平性や中重度者への給付の重点化の観点から、保険給付の割合を大幅に引き下げる。 ・ 生活援助により、どのように重度化の防止や自立支援につながるのかをケアプランに明記することを義務付ける。」とあり、介護保険部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126734)の「軽度者への支援のあり方」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000139422.pdf)p6「軽度者に対する訪問介護における生活援助やその他の給付の地域支援事業(総合事業)への移行に関しては、まずは介護予防訪問介護と介護予防通所介護の総合事業への移行や、「多様な主体」による「多様なサービス」の展開を着実に進め、事業の把握・検証を行った上で、その状況を踏まえて検討を行うべきではないか。軽度者に対する訪問介護における生活援助やその他の給付について、利用の実態等を踏まえつつ、自立支援や重度化防止といった介護保険の理念や制度の持続可能性の観点から、どのような方策が考えられるか。例えば、次回介護報酬改定において、訪問介護における生活援助については、要介護度に関わらず、生活援助を中心にサービス提供を行う場合の人員基準の見直し等を行うことも考えられるか。訪問介護における生活援助やその他の給付についての負担のあり方に関しては、要支援・要介護度に応じて違いを設けることについて、どのように考えるか。」の行方が注目される。要支援者や要介護1・2に対する事業者による漫然としたサービスは厳しくなるのは間違いないであろう。「狭い圏内での競争で経営努力」というが、「介護予防・日常生活支援総合事業」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000074126.html)への移行も含めて、ある程度事業所の適正数の目安があっても良いように感じる。ところで、福祉医療機構「社会福祉法人の複数事業および施設の展開について」(http://hp.wam.go.jp/Portals/0/docs/gyoumu/keiei/pdf/2016/research%20team/No.003_160808(5).pdf)で「(1)児童福祉を母体として、障害者福祉を展開 (2)老人福祉を母体として、障害者福祉を展開 (3)障害者福祉を母体として、老人福祉を展開―という3つの事業展開パスにおいて、とくに経営上のメリットが見られた」は注目である。
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